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【市況】9日の米国市場ダイジェスト:NYダウ112ドル安、インフレを警戒

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ112ドル安、インフレを警戒

米国株式市場は反落。ダウ平均は112.24ドル安の36319.98ドル、ナスダックは95.82ポイント安の15886.54で取引を終了した。10月生産者物価指数(PPI)が引き続き高水準となったため、インフレ警戒感に伴う売りに、寄り付き後、下落。さらに、史上最高値付近からの利益確定売りも強まり、終日軟調に推移した。セクター別では自動車・自動車部品の下落が目立った一方、小売りが上昇。

コングロマリットのゼネラル・エレクトリック(GE)は、へルスケア、電力、航空の3事業別に分社化する計画を発表し、買われた。また、オンラインゲーム関連の製品やサービスを供給するロブロックス(RBLX)は第3四半期決算で、繰り延べ収益を除く収益が前年比102%増となる予想を上回る結果を受けて、大幅上昇。一方で、オンライン決済のペイパル(PYPL)は昨日引け後に発表した決算で示した第4半期の業績見通しが市場予想を下回り大幅下落。映画館を運営するAMCも新型コロナを巡るリスクが存続すると悲観的な見通しを示し売られた。

カジノを運営するウィン・リゾーツ(WYNN)は第3四半期決算を取引終了後に発表。営業収入が予想を上回り、一株当たりの損失が予想程拡大しなかったが、同時に2022年1月末付けでのマドックス最高経営責任者(CEO)の退社を発表し時間外取引で売られている。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米長期金利低下でドル売り強まる

9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円11銭から112円74銭まで下落し、112円89銭で引けた。この日発表された10月の米生産者物価指数(PPI)は想定通りの伸びにとどまったほか、同コア指数は前月比で予想を下回る伸びにとどまるなど高インフレへの脅威が緩和し、長期金利の低下に伴うドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1570ドルから1.1608ドルまで上昇し、1.1595ドルで引けた。独11月ZEW景気期待指数の予想外の上昇を好感したユーロ買いが継続した。ユーロ・円は130円98銭まで上昇後、130円71銭まで下落した。ポンド・ドルは1.3570ドルから1.3524ドルまで下落した。ユーロ・ポンド絡みのポンド売りが観測された。英国のすみやかな利上げ観測の後退や景気悪化への懸念を受けたポンド売りもみられた。ドル・スイスは0.9154フランまで上昇後、0.9102フランまで下落した。


■NY原油:大幅続伸で84.15ドル、時間外取引で84ドル台半ばまで買われる

NY原油先物12月限は、大幅続伸(NYMEX原油12月限終値:84.15 ↑2.22)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前営業日比+2.22ドルの84.15ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは81.78ドル-84.53ドル。アジア市場で81.78ドルまで下げたが、まもなく82ドル台に上昇。ロンドン市場で82ドル台後半まで買われた後、ニューヨーク市場の序盤で81.82ドルまで下げる場面があったが、需給ひっ迫の状態は当面変わらないとの見方が多いことから、まもなく反転し、通常取引終了後の時間外取引で84.53ドルまで一段高となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 46.88ドル -0.46ドル(-0.97%)
モルガン・スタンレー(MS) 99.71ドル -0.36ドル(-0.36%)
ゴールドマン・サックス(GS)405.35ドル -2.99ドル(-0.73%)
インテル(INTC) 51.20ドル -0.35ドル(-0.68%)
アップル(AAPL) 150.81ドル +0.37ドル(+0.25%)
アルファベット(GOOG) 2984.97ドル -2.06ドル(-0.07%)
フェイスブック(FB) 335.37ドル -3.25ドル(-0.96%)
キャタピラー(CAT) 209.81ドル -4.44ドル(-2.07%)
アルコア(AA) 47.24ドル -1.62ドル(-3.32%)
ウォルマート(WMT) 149.79ドル +0.52ドル(+0.35%)
《ST》

 提供:フィスコ

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