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【特集】「読むの時代! 相場じゃない」で、信用レバ3倍の勝ち技

第31-3回 強い投資家はどんな人~日本株投資家3900人調査で解明!(ケーススタディ編)
登場する銘柄
YEデジタル<2354>、岡本硝子<7746>、Aバランス<3856>、ホロン<7748>、栄研化<4549>

取材/真弓重孝・高山英聖、編集・構成/真弓重孝(株探編集部)

うんばばさん(ハンドルネーム・40代・男性・専業投資家)
【タイトル】日本株運用資産3000万円
累積投資元本100万円
累積リターン2億円
投資スタイルファンダ分析によるテーマ×グロース狙い
主な保有期間短中期(1週間~1カ月)
保有銘柄数6~10銘柄
投資開始年2003年
他の投資対象なし
自身の性格分析楽観的
好きな言葉なし
うんばばさんとは:
専業投資家であり2児のパパ。得意技はテーマ投資。
時流を読み、ニュースや決算資料から大化けしそうな材料を掴むのが得意。
大学卒業後に経験した投資顧問業時代に、決算資料の読み込みやIR取材を何十社も
こなしたことが、今のファンダメンタルズ分析の基礎になっている。
平日は朝からパソコンの前に座り、銘柄分析&トレードに集中。
しかし最近は中学受験を控えた子どもの勉強指導につい熱が入り
「どっちが本業かわからなくなってきている」と笑う。画像は、愛車のテスラ。

第1回「100万→10億→数十万円、それでも累計2億円を獲得した技」を読む
第2回「年間成績16勝1敗2分、『過去から未来へのストーリー』で勝率を引き上げる技」を読む
年間成績が16勝1敗2分のうんばばさん(ハンドルネーム)の最終回は、「相場観は無用」の勝利法について紹介する。
うんばばさんは、相場が不安定になっても信用取引でのレバレッジを高めにしている。自分は、相場ではなく個別株でリターンを狙うことに徹するという信念からだ。
本人は、相場を予測して「当たった試しがない」という。やって効果が期待できないものに労力と時間を費やさず、自分が得意とするものに全神経を集中する方が得策という持論に至った。
そうした信念をベースに、信用で大きなリスクをとりながらも連勝を収めてきたポイントは、2つの技の組み合わせがある。
1つは、相場ではなく時代の流れに集中する。
もう1つは、大化けした銘柄はすべて売らず、ポジションの中に一部を残しておく。
この2つについて、以下見ていこう。
2020年収支は、3700万円のプラス
相場が荒れた2020年の年間成績も、時代の流れを読んで利益を上げた。収支は3700万円のプラスで終えている。内訳は、収入が7000万円、損失が3300万円だ。
もちろん相場の流れに影響を受けないわけではない。例えば、昨年2月中旬から3月中旬にかけてのコロナ暴落で、年初に2300万円あった評価益は一時500万円に急減した。
そこから巻き返しを図れたのは、相場の先行きではなく、コロナによって時代がどのように変化していくのかに頭を使ったからだ
読み筋は特に奇をてらったものではなく、例えばデジタルトランスフォーメーション(DX)の浸透がある。
ただし同じDXでも銘柄選びの着眼点は、これまで紹介してきたように何度も注目を浴びる要素があるなど、自分が築いてきたノウハウが適用できるものに絞っている。
例えば、システム開発会社のYE DIGITAL<2354>だ。同社は、政府が掲げるGIGAスクール構想の関連銘柄として20年10月上旬に仕込んだもの。10月中旬から年末にかけて少しずつ利確し、計160万円の利益を得た。
成功のポイントは、GIGAスクール構想そのものが大きなテーマになると見込み上昇相場が何度かくると予想していたこと。その中で、全国でネットインフラ構築の代理店を抱えている同社株に注目した。
■YEデジタルの日足チャート(20年8月~21年1月)
【タイトル】

注:出来高・売買代金の棒グラフの色は当該株価が前期間の株価に比べプラスの時は「赤」、マイナスは「青」、
同値は「グレー」。以下同


全国の児童・生徒に1人1台のコンピュータと高速ネットワークを整備するGIGAスクール構想は、外出自粛の影響で前倒しとなり株式市場で関心が高まった。その構想でうんばばさんが目を付けたのが、ネットインフラ構築の領域だ。
売り切り型のパソコン販売に比べ、インフラ構築は機器設置後もメンテナンスなどの継続収入を期待できるため企業が恩恵を受けやすい。その候補が、YEデジタルだった。
投資を本格化させるにあたっては、前回の記事で紹介したようにIRへの問い合わせを実施した。会社からは「GIGAスクール構想のインフラ領域にかなり期待が持てる」という主旨の話を聞けた。
例えば、ネットワーク機器を一度設置すれば、学校側が同社のシステムを使い続ける限り利益率の高いメンテナンスで継続的に利益を上げられる可能性があること。
またGIGAスクール構想とは別に、工場の製造ラインで不良品を検出するAIカメラが伸びていることや、バス停の時刻表をデジタル表示にするスマートバス停が将来的に新たな柱になりそうなことも期待できることがわかった。
DX関連のYEデジタル以外では、脱炭素関連の銘柄でもリターンを得た。注目したのが太陽光発電関連。市場規模の長期的拡大が見込まれるせいか、上昇相場が繰り返されやすい傾向が見られるという。
初回に紹介したAbalance<3856>では、20年11月に700万円以上の利益を獲得。また翌月には、同じく太陽光関連で注目していた岡本硝子<7746>を短期売買し、20年内に600万円を稼いだ。
■岡本硝子の日足チャート(20年11月~21年1月)
【タイトル】
積極性を発揮できる背景には、独自に築いた仕組みで自身の精神面を支えている部分もある。それが冒頭で掲げたポイントの2つ目、信用ポジションに支柱の銘柄を据えるというものだ。
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。


 

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