【市況】【↓】日経平均 大引け| 7日続落、米インフレ懸念でハイテク株中心に売り加速 (10月5日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 28050.39
高値 28058.67(09:02)
安値 27460.29(10:33)
大引け 27822.12(前日比 -622.77 、 -2.19% )
売買高 15億1132万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆6152億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は622円安と急落、リスクオフが加速し7日続落
2.米インフレ懸念を背景にハイテク株安の流れが波及する展開
3.フシ目の2万8000円台を大きく割り込み、一時900円超の下げ
4.業種別では原油市況の高騰を背景に資源・石油関連買われる
5.全体の84%の銘柄が下落、売買代金は3兆6000億円と高水準
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比323ドル安と反落した。米長期金利の上昇懸念が膨らむなか、ハイテク株中心に売りが優勢。原油価格の上昇もインフレに対する警戒感を高めた。
東京市場では、朝方から大きく売り優勢に傾き日経平均株価は続急落となった。下げ幅は一時900円を超えたが、後場は下げ渋る展開となった。
5日の東京市場は、リスクオフの流れが加速した。前日の米国株市場では原油市況高などを背景に米長期金利上昇を警戒して主力ハイテク株中心に売りがかさんだ。ナスダック総合指数の下落率が特に大きく、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は更に下げが際立つ状況となっており、これが東京市場にも波及する形となった。日経平均はフシ目の2万8000円台を大きく割り込み、一時2万7000円台半ばまで急落する場面もあった。後場は押し目買いや空売りの買い戻しが入り下げ幅を縮小したが、大引けも600円を超える下げで8月30日以来の水準に沈んだ。業種別には資源や石油関連株が買われ、電機・精密・機械などハイテクセクターへの売りが目立った。東証1部全体の84%の銘柄が下落、売買代金は3兆6000億円台と高水準だった。
個別では、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連が売られ、ソフトバンクグループ<9984>も下落した。ファーストリテイリング<9983>は5000円を上回る急落。村田製作所<6981>が下値を探り、ソニーグループ<6758>も軟調。ベイカレント・コンサルティング<6532>も安い。国際紙パルプ商事<9274>が大きく利食われたほか、テクマトリックス<3762>も大幅下落。Zホールディングス<4689>も商い活況ながら安い。
半面、日本郵船<9101>は売り買い交錯を経て小幅プラス圏で着地。三井住友フィナンシャルグループ<8316>がしっかり、INPEX<1605>が上昇した。アサヒグループホールディングス<2502>が買いを集め、ニトリホールディングス<9843>も堅調。アジュバンホールディングス<4929>が値を飛ばし、グリー<3632>も活況高。リソー教育<4714>が商いを伴い高い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアサヒ <2502> 、三菱商 <8058> 、出光興産 <5019> 、安川電 <6506> 、ネクソン <3659> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約11円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、東エレク <8035> 、テルモ <4543> 、ダイキン <6367> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約334円。うち191円はファストリ1銘柄によるもの。
東証33業種のうち上昇は7業種。上昇率の上位5業種は(1)鉱業、(2)石油石炭製品、(3)非鉄金属、(4)銀行業、(5)電気・ガス業。一方、下落率の上位5業種は(1)精密機器、(2)機械、(3)情報・通信業、(4)医薬品、(5)電気機器。
■個別材料株
△住石HD <1514>
中国電力不足と連動する豪州石炭の価格高騰で思惑。
△INPEX <1605>
WTI価格は一時7年ぶり高値に上昇で逆行高。
△エスプール <2471>
コールセンター業務伸長し第3四半期24%営業増益。
△アサヒ <2502>
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が投資判断を引き上げ。
△住友化 <4005>
大分工場に核酸医薬原薬の製造プラントを新設。
△Kudan <4425> [東証M]
仏ルノーなど参加する自動運転プロジェクトに参画。
△リソー教育 <4714>
3~8月期営業黒字浮上。
△バーチャレク <6193> [東証M]
22年3月期営業83%増益に上方修正。
△古野電 <6814>
岩井コスモ証券が目標株価を引き上げ。
△第一生命HD <8750>
米長期金利上昇は収益面で追い風材料。
▼ナガイレーベ <7447>
費用増見込み22年8月期経常益予想4%減。
▼ファストリ <9983>
9月国内ユニクロ既存店売上高は2ヵ月連続前年割れ。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)アジュバン <4929> 、(2)グリー <3632> 、(3)住石HD <1514> 、(4)太平発 <8835> 、(5)リソー教育 <4714> 、(6)ERIHD <6083> 、(7)ツナグGHD <6551> 、(8)INPEX <1605> 、(9)石油資源 <1662> 、(10)T&Gニーズ <4331> 。
値下がり率上位10傑は(1)国際紙パルプ <9274> 、(2)日本コンセプ <9386> 、(3)ナガイレーベ <7447> 、(4)アドバネクス <5998> 、(5)CRE <3458> 、(6)PCA <9629> 、(7)テクマト <3762> 、(8)ファストリ <9983> 、(9)BML <4694> 、(10)ラクスル <4384> 。
【大引け】
日経平均は前日比622.77円(2.19%)安の2万7822.12円。TOPIXは前日比26.17(1.33%)安の1947.75。出来高は概算で15億1132万株。東証1部の値上がり銘柄数は288、値下がり銘柄数は1843となった。日経ジャスダック平均は3925.65円(33.59円安)。
[2021年10月5日]
株探ニュース