【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):INPEX、東電HD、第一生命HD
INPEX <日足> 「株探」多機能チャートより
リソー教育<4714>が3日ぶり反発。4日の取引終了後、22年2月期上期(3~8月)の決算を発表。売上高が146億1200万円(前年同期比31.5%増)、営業利益が13億3100万円(前年同期4億6000万円の赤字)で着地。グループ各社の生徒数が前年・前々年同期を上回る水準となったほか、学校内個別指導塾「スクールTOMAS」の導入校も増加した。なお、通期見通しの売上高295億円(前期比17.1%増)、営業利益28億1000万円(同2.8倍)とする従来予想は据え置いた。
■INPEX <1605> 943円 +50 円 (+5.6%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。全般相場が下落するなか、石油関連株が逆行高を演じている。4日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の11月限が前日比1.74ドル高の1バレル=77.62ドルと上昇。一時78.38ドルと2014年11月以来、約7年ぶりの高値に上昇した。8月の米国へのハリケーン襲来で原油生産設備が被害を受けたほか、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどで構成されるOPECプラスが4日に協調減産の縮小幅を維持することを発表。一段の減産縮小は見送られたことから、原油需給の引き締まりは続くとの見方が強まった。原油価格の上昇を受け、INPEXは3日続伸し年初来高値を更新するなど見直し買いが流入した。
■エスプール <2471> 1,020円 +43 円 (+4.4%) 本日終値
エスプール<2471>は3日ぶりに反発。4日の取引終了後に発表した第3四半期累計(20年12月~21年8月)連結決算が、売上高180億3100万円(前年同期比18.1%増)、営業利益19億3200万円(同23.9%増)、純利益12億6700万円(同22.1%増)と大幅増益となった。人材アウトソーシングサービスでコールセンター業務がスポット案件をうまく取り込み大きく伸長したことに加えて、障害者雇用支援サービスで設備販売が集中する第4四半期に向けて営業・農園開設ともに順調に進捗したことが寄与した。なお、21年11月期通期業績予想は、売上高248億円(前期比18.0%増)、営業利益25億円(同12.2%増)、純利益16億3500万円(同3.5%増)の従来見通しを据え置いている。
■東電HD <9501> 348円 +10 円 (+3.0%) 本日終値
東京電力ホールディングス<9501>や関西電力<9503>など電力関連が軒並み高。きょう付の日本経済新聞朝刊で「岸田文雄政権は温暖化ガスの排出を実質ゼロにする脱炭素に向け、原子力発電を積極的に活用する見通しだ」と報じられており、原発再稼働を進める意向を示したことが好材料視された。記事によると、岸田政権では再生可能エネルギーと既存原発の再稼働のバランスを取りながら排出を減らす路線をとるとみられるとしており、今後はリプレース(建て替え)を認めるかが課題となるとしている。
■住友化学 <4005> 551円 +12 円 (+2.2%) 本日終値
住友化学<4005>が5日ぶりに反発。同社は4日、世界で初めてゲノム編集治療向けに約90%もの極めて高い純度を有するガイドRNA(gRNA)の量産技術を確立し、大分工場(大分県大分市)に核酸医薬原薬の製造プラントを新設すると発表。新プラント建設により生産能力は現在の約6倍となり、操業開始は23年半ばを予定しているという。
■第一生命HD <8750> 2,420.5円 +41.5 円 (+1.7%) 本日終値
第一生命ホールディングス<8750>は全体波乱相場が続くなか、逆行高で目を引く。米国株市場ではインフレ懸念を背景とする米長期金利の上昇が嫌気されているが、米国事業を手掛ける大手生保にとっては、10年債利回りや30年債利回りの上昇は運用利ザヤの拡大につながるため、収益面でプラス効果がもたらされる材料となる。そうしたなか、モルガンスタンレーMUFG証券が4日付で同社株の投資判断を「イコールウエート」から「オーバーウエート」に引き上げたことも観測されており、これが株価の下支え材料となった。
■Chatwork <4448> 1,061円 +16 円 (+1.5%) 本日終値
Chatwork<4448>が7日ぶりに反発。午後2時ごろ、クラウド営業支援ツール「Senses」を提供するマツリカ(東京都中央区)と業務提携契約を締結し、「Chatwork DX相談窓口」の提案サービスとして、新たに「Senses」の提供を開始すると発表。「Chatwork DX相談窓口」は「Chatwork」をはじめとして、さまざまな場面で中小企業のビジネスを効率化、DXを推進するサービスを紹介するサービスで、一方の「Senses」は、データ入力負荷が低く、カード形式で直感的に案件管理ができる営業支援/顧客管理サービス。今回、「Chatwork DX相談窓口」を介して「Senses」を提供することにより、現場担当者の入力作業や顧客管理の負担なく、受注につながる活動に専念できる環境と、データ分析に基いた効率的な営業活動の仕組みを作り出すとしている。
■古野電気 <6814> 1,241円 +9 円 (+0.7%) 本日終値
古野電気<6814>が5日ぶりに反発。岩井コスモ証券が4日付で、投資判断「A」を継続し、目標株価を1200円から1450円へ引き上げた。欧米を中心に舶用電子機器の販売が好調に推移していることに加えて、利益率の改善が会社計画を上回って推移しているとして、22年2月期の営業利益を会社予想の40億円を上回る43億円と予想。また、海運業界の好況で商船向け事業の好調や利益率の更なる改善が期待できると見込んでいる。
■FRONTEO <2158> 1,717円 +10 円 (+0.6%) 本日終値
FRONTEO<2158>が高い。4日の取引終了後、医学論文を解析し製薬企業の情報戦略策定を支援するAIシステム「WordATLAS」の提供を開始したと発表。WordATLASは基礎研究だけではなく、臨床研究や臨床試験、競合分析を含むメディカル・マーケティング戦略策定のためのサポートツールとして幅広く活用できるソフトウェア。自然言語解析AIエンジン「Concept Encoder(コンセプトエンコーダー)」を用いて、米国立医学図書館の国立生物科学情報センターが運用する生物医学領域論文データベース「PubMed」に収載された医学論文と執筆者情報を解析。ユーザーが関心を持っている疾患分野にフォーカスして、論文投稿数や投稿内容のトレンドを地図上に表示することで、ユーザーは当該領域の研究が活発な地域・国、機関、研究者などを一目で把握することが可能となるという。また、ダッシュボード画面に論文の共著者ネットワークが表示され、調べたい領域のイノベーターやキーオピニオンリーダーが特定できるほか、研究者同士のつながりなどが可視化されるため、共同研究をはじめ、臨床試験や臨床研究などの候補施設・候補研究者の探索にも活用できるとしている。
■丸井グループ <8252> 2,204円 +7 円 (+0.3%) 本日終値
丸井グループ<8252>はしっかり。同社はきょう、発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・生産するDAIZ(熊本市中央区)と資本・業務提携したと発表。丸井Gは「食」領域の取り組み拡大やスタートアップ企業の成長支援により、本業とのシナジーを更に加速する考え。両社は共同で、「ミラクルミート」のブランディング強化や販売促進などを図るとしている。
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