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【特集】大谷正之氏【いよいよ9月、上昇相場へのシフトチェンジはいつ?】(1) <相場観特集>

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

―パウエル氏のジャクソンホール講演通過で相場は変わるか―

 週明け30日の東京株式市場は日経平均が反発に転じた。米国株市場は相変わらず強調展開にあり、前週末は主要3指数が揃って反発し、ナスダック総合指数S&P500指数は過去最高値を更新した。出遅れ感の強い東京市場だが、果たして9月相場では米国市場にキャッチアップを目指す形で巻き返しが期待できるのかどうか。第一線で活躍する市場関係者2人に今後の株式市場見通しと物色の方向性について意見を聞いた。

●「売りポジションの巻き戻しで高値試す」

大谷正之氏(証券ジャパン 調査情報部長)

 東京市場はじりじりと下値を切り上げる状況にある。市場の関心を集めた27日のジャクソンホール会議で、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はテーパリングの年内開始の姿勢を示し、市場はこれを織り込みつつある。相場の不透明要因のひとつは拭えた格好だ。日本企業の業績は好調であり、一段の上振れ余地が残っていることは相場全般の下支え要因となる。外国人投資家は、米国の金融政策の方向性がはっきりすれば、割安感の強い日本株には目が向けやすくなるのではないか。

 こうしたなか、9月相場の日経平均株価のレンジは下値が2万7000円、上値は2万8500~2万8600円前後を予想している。2万8000円を超えた水準では戻り待ちの売りも多いが、売りポジションの巻き戻しで高値を試す展開も見込め、相場のフシを抜ければ上昇が加速することも考えられる。2万8000円台の中盤を超えれば、2万9000円を視野に入れる展開も期待できるだろう。

 9月は自民党総裁選が予定され、今秋の衆院選を含め政治絡みの動向が注目されやすい。ただ、衆院選での政権交代はないとみられ、もし一時的に相場が不安定な状態となっても、それが長期化する事態にまではいかないだろう。

 個別銘柄では、 半導体電子部品関連アフターコロナに絡む景気敏感株などが注目できるだろう。狙うのは各テーマの中核銘柄でいいとみており、半導体なら東京エレクトロン <8035> や電子部品で村田製作所 <6981> 、景気敏感株なら鉄鋼で日本製鉄 <5401> 、空運の日本航空 <9201> 、百貨店の高島屋 <8233> などが期待できる。


(聞き手・岡里英幸)

<プロフィール>(おおたに・まさゆき)
1960年生まれ。立正大学文学部卒、83年丸和証券入社、営業を経て96年から現職。日本テクニカルアナリスト協会 検定テクニカルアナリスト(CFTe)、AFP(日本FP協会認定)、(内閣府認証)NPO法人金融証券マーケットフォーラム理事。トレンドの芽をいち早くキャッチすべく、フィールド重視の調査を心がけている。

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