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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 CスイスのショートカバーやNTショートの巻き戻しに注目


 9日の米国市場はNYダウ S&P500が下落する一方で、ナスダックは上昇。世界的な新型コロナウイルス変異株(デルタ型)の感染拡大を受けて、景気敏感株を中心に売り優勢となった。一方で6月の雇用動態調査の求人件数が過去最高を更新するなか、経済回復期待から底堅さが見られていた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、医薬品・バイオテクノロジー、保険が上昇する一方、エネルギー、消費者サービス、運輸が下落。

 シカゴ先物清算値は6日大阪比50円高の2万7890円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比10円安の2万7830円で始まり、米国市場の取引開始時には2万7950円まで上昇する場面が見られた。ただし、その後は2万7850円~2万7900円水準で保ち合い、2万7870円で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形でやや買い優勢で始まることになりそうだ。9日の米国市場でNYダウは下落したものの、予想を上回る米国の雇用改善に対する好反応がある程度見られる可能性がある。その後はこう着感が強まりやすいだろうが、先週のリバウンドによってクレディスイスはショートカバーの動きを見せてきており、下値の堅さは意識されよう。

 2万7500円~2万8000円水準を想定しつつ、2万7710円辺りに位置する5日移動平均線を支持線として底堅さを見せられるかが注目される。一方で25日線は2万8000円水準に位置しており、下値の堅さが意識される局面では、次第にレンジ上限を試す展開も期待される。

 また、先週のNT倍率は先物中心限月で週初の14.25倍から、週末には一時14.44倍まで上昇した。上値抵抗線として意識されていた5日線を突破してきたことで、今後は25日線が位置する14.50倍水準へのトレンドを見せてくる可能性もあり、NTショート(日経225先物売り・TOPIX先物買い)の巻き戻しが強まることも想定しておきたい。

 なお、VIX指数は16.72に上昇しているが、先週の低下によってこれまで支持線として意識されていた25日、75日線を下回っているため、リスク選好に向かいそうである。

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