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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「8月に調整に終止符を打ち、反転の可能性も」

株式評論家 富田隆弥

◆日本選手が活躍した東京オリンピックも8日に幕を閉じる。次は甲子園(高校野球)にお盆と夏の行事が続く。新型コロナウイルスの感染拡大もありパッとしない日本株だが、閑散とした地合いはもう少し続く可能性がある。ただし、8月半ばまで軟調な展開が続くのは例年のことで、お盆を境に切り返すことも珍しくない。

◆今年の日経平均株価は2月16日に年初来高値となる3万0714円をつけており、そこからまもなく6カ月、お盆のところで信用取引の高値期日を迎える。テクニカル指標を見ると、RCI(順位相関指数)は日足、週足とも底値圏に集まり、騰落レシオは81%(4日時点)に低下し、信用買い残の評価損率は-10%(7月30日)に悪化するなど需給は厳しい。だが、今年もお盆を境に悪抜けする可能性はある。

◆米金融大手ゴールドマン・サックスは7月30日付のリポートで、今後3カ月の日本株を「強気」とした。日本株の売買を手控える外資系証券が目立つが、このリポートをきっかけに日本株を見直す動きが出てきてもおかしくない。

◆5日時点の日経平均株価は2万7728円。日足は25日移動平均線(2万8076円)や200日移動平均線(2万7906円)の下に位置し、チャートは下げ基調にある。好転の兆しを見せるにはこの両平均線の突破が必要で、それをどこで見せるのかに注目したい。あるいは、大きく突っ込んでセリングクライマックスのような局面を見せるかだ。どちらにせよ、この8月は6カ月にわたる調整に終止符を打つ可能性がある。

(8月5日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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