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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):GCA、三井物、丸紅

GCA <日足> 「株探」多機能チャートより
■GCA <2174>  1,351円  +300 円 (+28.5%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 GCA<2174>がストップ高。同社は独立系のM&A助言会社で、米国や欧州などクロスボーダー案件に強みを持っているが、米投資銀行のフーリハン・ローキー<HLI>が同社を買収する方向にあることが判明し、これがマーケットにサプライズを与えた。フーリハンは新型コロナウイルスの収束後に日本企業のM&A案件が増加するとの判断から、同社株を完全子会社化することでビジネスチャンスを獲得する狙いとみられる。現在の株価よりも3割程度のプレミアムをつけ、1株1380円でTOBを行う見通し。全株取得による買収額は600億円強に達する。これを受け同社株には買い注文が殺到した。

■田中化学研究所 <4080>  1,044円  +150 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値
 田中化学研究所<4080>がストップ高。2日の取引終了後、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、純利益は2億7200万円(前年同期3億6700万円の赤字)だった。通期は最終赤字を見込んでいるが、第1四半期時点で黒字に浮上したことから、これを好感した買いが入ったようだ。売上高も97億4900万円(同41億6600万円)と好調だった。足もと車載用途を中心に販売が増加基調で推移しているほか、同社製品の主原料であるニッケルやコバルトの国際相場が上昇基調で推移していることが業績の押し上げ要因となった。なお、通期見通しについては売上高330億円(前期227億5400万円)、最終損益9億円の赤字(同4億1400万円の赤字)とする従来予想を据え置いた。

■イー・ガーディアン <6050>  3,160円  +403 円 (+14.6%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 イー・ガーディアン<6050>が急反騰。2日の取引終了後、21年9月期第3四半期累計(20年10月~21年6月)の決算を発表し、売上高は72億800万円(前年同期比26.1%増)、純利益は9億1700万円(同33.6%増)だった。また、未定としていた通期の配当予想を14円(前期10円)にすると発表しており、好決算と配当実施を好感した買いが入った。SNSなどの投稿監視やカスタマーサポートなどを手掛ける主力事業において、コロナ禍においても成長を続ける動画領域に注力したことから売り上げが拡大し、全体業績を牽引した。なお、通期見通しについては売上高96億2100万円(前期比22.6%増)、純利益10億9600万円(同11.9%増)とする従来予想を据え置いた。あわせて、上限を10万株(発行済み株数の1.0%)、または3億5000万円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は8月3日から9月20日まで。

■乾汽船 <9308>  1,458円  +137 円 (+10.4%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 乾汽船<9308>が大幅続伸し年初来高値を更新、10%を超える上昇で1400円台半ばまで株価水準を切り上げた。新型コロナウイルス感染への警戒を背景とした世界的な巣ごもり消費拡大が、家電製品や家具などの需要を喚起しコンテナ船市況の高騰につながっている一方、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数も約13年ぶりの高値水準で上昇基調を鮮明としている。同社は売上高の過半を占める外航海運で中小型のばら積み船を主力としており、この恩恵を享受する。また、同社の筆頭株主は“物言う株主”であるアルファレオHDで、これも株式需給面から株高思惑につながった。

■昭電線HD <5805>  2,006円  +166 円 (+9.0%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 昭和電線ホールディングス<5805>が大幅高で4日続伸。2日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高451億8400万円(前年同期比33.6%増)、営業利益25億6600万円(同4.1倍)、純利益17億1900万円(同4.3倍)と大幅増益となったことが好感された。電装・コンポーネンツ事業で自動車向け高機能製品の需要が好調を維持したことに加えて、5G需要や中国向けなどで通信・産業用デバイス事業も好調だった。また、電力強靱化や老朽化更新向けなどに電力インフラ向け需要も堅調だった。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高1800億円(前期比11.3%増)、営業利益86億円(同13.3%増)、純利益68億円(同36.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■三井物産 <8031>  2,735円  +169 円 (+6.6%)  本日終値  東証1部 上昇率10位
 三井物産<8031>が後場急上昇で年初来高値を更新。午後1時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、純利益を4600億円から6400億円(前期比90.8%増)へ上方修正したことが好感された。好調な商品市況を受けて金属資源セグメント、エネルギーセグメントの利益見通しをそれぞれ増額修正したことが要因としている。なお、同時に発表した第1四半期(4~6月)純利益は1912億6400万円(前年同期比3.1倍)だった。同時に、上限を3000万株(発行済み株数の1.83%)、または500億円を上限とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は8月4日から10月29日まで。また、8月16日付で4500万株の自社株を消却するとしている。

■三井倉HD <9302>  2,796円  +165 円 (+6.3%)  本日終値
 三井倉庫ホールディングス<9302>が大幅高で3日続伸し年初来高値を更新。午後1時30分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を2370億円から2570億円(前期比1.4%増)へ、営業利益を132億円から160億円(同9.4%減)へ、純利益を76億円から92億円(同20.3%減)へ上方修正したことが好感された。第1四半期において、フォワーディング業務及び港湾運送業務の取り扱いの回復が想定を上回ったほか、オリンピック・パラリンピックのテレビ観戦需要などで家電メーカー物流及び家電量販店物流の取り扱いが増加したことが貢献する。また、コンテナ不足による海上輸送から航空輸送へのシフトの逓減・収束時期が想定よりずれ込んでいることなども寄与する見通し。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高683億2700万円(前年同期比20.9%増)、営業利益55億6500万円(同73.5%増)、純利益32億3700万円(同59.1%増)だった。

■東計電算 <4746>  4,985円  +245 円 (+5.2%)  本日終値
 2日に決算を発表。「上期経常が26%増益で着地・4-6月期も85%増益」が好感された。
 東計電算 <4746> が8月2日大引け後(15:00)に決算を発表。21年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常利益は前年同期比26.4%増の18.6億円に伸びたが、通期計画の40.5億円に対する進捗率は46.0%となり、5年平均の44.7%とほぼ同水準だった。
  ⇒⇒東計電算の詳しい業績推移表を見る

■アンビスHD <7071>  6,170円  +270 円 (+4.6%)  本日終値
 アンビスホールディングス<7071>は大幅高で3日ぶりに反発。2日の取引終了後、21年9月期の連結業績予想について、売上高を144億1700万円から149億6700万円(前期比63.1%増)へ、営業利益を26億1900万円から33億5000万円(同78.6%増)へ、純利益を18億5700万円から23億9400万円(同93.2%増)へ上方修正しており、これが好感された。既存施設の稼働率が過去最高水準で推移していることに加えて、稼働率にあわせた人員管理を実施し人件費率が想定より低い水準となっていることが要因としている。

■丸紅 <8002>  994.9円  +40.5 円 (+4.2%)  本日終値
 丸紅<8002>は続伸。きょう午前11時ごろ、22年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表し、純利益は前年同期比92.9%増の1121億3200万円だった。通期計画(2300億円)に対する進捗率が48.8%となり、これを好感した買いが入ったようだ。売上高も同34.4%増の2兆1340億円と好調。農業資材価格の上昇や好天候を背景に農業関連部門が伸びたほか、商品価格の上昇に伴うチリの銅事業やオーストラリアの鉄鉱石事業の増益などが業績を押し上げた。

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