【市況】【↓】日経平均 大引け| 反落、新型コロナ感染拡大による景気減速懸念を警戒 (8月3日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 27580.03
高値 27724.45(09:23)
安値 27492.40(11:04)
大引け 27641.83(前日比 -139.19 、 -0.50% )
売買高 9億7187万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆1364億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は反落、米景気の先行き警戒で売り優勢に
2.新型コロナ感染拡大を懸念して景気敏感株に売り目立つ
3.中国のネット企業に対する規制強化の動きも重荷となる
4.米長期金利の低下で為替が円高に振れたことも逆風材料
5.決算発表本格化で、好決算絡みの銘柄には投資資金流入
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比97ドル安と続落した。新型コロナウイルス変異種(デルタ株)の感染拡大による米経済鈍化への懸念が台頭し買い一巡後は値を下げた。
東京市場では売りが先行する展開となり、日経平均株価は反落した。世界的な新型コロナウイルスの感染拡大による景気減速懸念が上値を重くした。
3日の東京市場は、リスク回避の売りが優勢だった。前日の米国株市場では発表された経済指標が市場予想を下回ったほか、新型コロナ感染拡大の影響を警戒して景気敏感株が売られており、この流れが東京市場にも波及した。企業の決算発表が本格化するなか、好決算絡みの一部の銘柄には投資資金が流入したものの、主力株をはじめ総じて見送りムードが強い。中国のネット企業に対する規制強化の動きも懸念材料となっている。アジア株市場は高安まちまちだったが、外国為替市場では米長期金利の急低下を背景にドルが売られ、1ドル=109円近辺まで円高が進んだことで輸出セクターにはマイナス材料となった。買い手控え感が強いなか、東証1部全体の7割強の銘柄が下落、売買代金も2兆円は上回ったものの目先減少傾向にある。
個別では、任天堂<7974>、ファーストリテイリング<9983>が下落、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも安い。ソニーグループ<6758>も売りに押された。日本航空<9201>、資生堂<4911>も軟調。日立製作所<6501>も値を下げた。GMB<7214>が急落、システムソフト<7527>も大幅安。コーエーテクモホールディングス<3635>、ネクソン<3659>などの下げも目立つ。ケーズホールディングス<8282>、大塚商会<4768>なども大きく値を下げた。
半面、前日に続き商船三井<9104>、日本郵船<9101>が買われ、乾汽船<9308>は急伸。三井物産<8031>が大きく上値を伸ばし、丸紅<8002>も高い。GCA<2174>は一本値のストップ高となり高水準の買い物を残した。ティラド<7236>もストップ高。イー・ガーディアン<6050>が値を飛ばし、昭和電線ホールディングス<5805>も物色人気。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はアドテスト <6857> 、三井物 <8031> 、オムロン <6645> 、豊田通商 <8015> 、オリンパス <7733> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約29円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、ネクソン <3659> 、中外薬 <4519> 、リクルート <6098> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約63円。
東証33業種のうち上昇は5業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)卸売業、(3)精密機器、(4)金属製品、(5)ガラス土石製品。一方、下落率の上位5業種は(1)パルプ・紙、(2)空運業、(3)鉱業、(4)石油石炭製品、(5)医薬品。
■個別材料株
△GCA <2174>
フーリハン・ローキー<HLI>が1株1380円でTOBを実施。
△リネットJ <3556> [東証M]
Apple Japanが宅配便リサイクルを採用。
△田中化研 <4080> [JQ]
4~6月期最終黒字に浮上。
△イーガーディ <6050>
20年10月~21年6月期純利益33.6%増。
△ティラド <7236>
第1四半期営業損益の黒字転換と自社株買いを好感。
△ダイトロン <7609>
21年12月期業績及び配当予想を上方修正。
△アビックス <7836> [JQ]
プロテラスからデジタルサイネージ事業を譲受。
△丸紅 <8002>
4~6月期純利益大幅増で進捗率48.8%。
△三井物 <8031>
22年3月期最終利益予想の上方修正と自社株買いを好感。
△乾汽船 <9308>
バルチック海運指数が約13年ぶりの高値水準。
▼エデュラボ <4427>
第3四半期決算の発表を延期。
▼大塚商会 <4768>
21年12月期業績予想を上方修正も市場予想に届かず。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)GCA <2174> 、(2)ティラド <7236> 、(3)イーガーディ <6050> 、(4)ダイトロン <7609> 、(5)乾汽船 <9308> 、(6)昭電線HD <5805> 、(7)ジェイリース <7187> 、(8)アジア投資 <8518> 、(9)テクマト <3762> 、(10)三井物 <8031> 。
値下がり率上位10傑は(1)GMB <7214> 、(2)エデュラボ <4427> 、(3)システムソフ <7527> 、(4)ランド <8918> 、(5)東京機 <6335> 、(6)コーテクHD <3635> 、(7)サンゲツ <8130> 、(8)ネクソン <3659> 、(9)Gキッズ <6189> 、(10)トルク <8077> 。
【大引け】
日経平均は前日比139.19円(0.50%)安の2万7641.83円。TOPIXは前日比8.91(0.46%)安の1931.14。出来高は概算で9億7187万株。東証1部の値上がり銘柄数は533、値下がり銘柄数は1587となった。日経ジャスダック平均は3977.27円(12.20円高)。
[2021年8月3日]
株探ニュース