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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):野村不HD、デンソー、ネットワン

野村不HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■野村不HD <3231>  2,689円  +173 円 (+6.9%)  本日終値
 野村不動産ホールディングス<3231>が大幅高で4日ぶりに反発。27日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益は前期比9.9%増の725億円になりそうだと発表。配当も85円と前期比2円50銭増配する方針としており、これが好感された。今期は、前期に新型コロナウイルス感染拡大の影響などで減少したマンションを中心とする住宅部門の販売戸数が回復し、売上高6800億円と前期比17.1%の増収を見込む。なお、同時に発表した21年3月期の同利益は前の期比9.7%減の659億6500万円だった。

■デンソー <6902>  7,285円  +446 円 (+6.5%)  本日終値
 デンソー<6902>が大幅反発。きょう11時10分に連結決算(国際会計基準)を発表。21年3月期の税引き前利益は前の期比2.2倍の1937億5300万円だった。続く22年3月期の同利益予想は前期比2.3倍の4510億円と4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが入った。前期は新型コロナウイルス感染拡大の影響で第1四半期に車両販売が大幅に減少し減収となったが、体質変革を進めたことで大幅増益を達成した。今期は半導体などの需給不安があるものの、予防安全製品の販売拡大や車両電動化の進展、固定費削減などを通じて増収増益を見込む。

■SBテクノロジー <4726>  3,475円  +210 円 (+6.4%)  本日終値
 27日に決算を発表。「今期経常は8%増で3期連続最高益、前期配当を10円増額・今期も40円継続へ」が好感された。
 SBテクノロジー <4726> が4月27日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比31.3%増の39.8億円に拡大し、22年3月期も前期比8.0%増の43億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を30円→40円(前の期は30円)に増額し、今期も40円を継続する方針とした。
  ⇒⇒SBテクノロジーの詳しい業績推移表を見る

■ネットワンシステムズ <7518>  3,655円  +210 円 (+6.1%)  本日終値
 ネットワンシステムズ<7518>が続急伸。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結業績で経常利益は前の期比11.1%増の182億800万円に伸びて着地。続く22年3月期は前期比20.8%増の220億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、これが好材料視された。前期業績はGIGAスクール案件の獲得が収益拡大に大きく貢献した。今期は法人向けでデジタル化、セキュリティー強化、クラウド活用、働き方改革のビジネスを拡大するほか、全国的に更新需要が高まる自治体情報セキュリティー案件の獲得に注力する構えだ。GIGAスクール案件は剥落を想定している。業績好調に伴い、前期の年間配当を48円から64円(前の期は45円)に増額し、今期も前期比8円増の72円に増配する方針としたことも好感された。

■東急不HD <3289>  623円  +32 円 (+5.4%)  本日終値
 東急不動産ホールディングス<3289>は5日続伸。27日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が8950億円から9070億円(前の期比5.8%減)へ、営業利益が440億円から565億円(同28.8%減)へ、純利益が170億円から215億円(同44.3%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。分譲マンション事業、売買仲介事業、再生可能エネルギー事業などが想定より好調となったほか、全社的な費用削減の取り組みなどが寄与した。

■ノリタケ <5331>  3,550円  +135 円 (+4.0%)  本日終値
 ノリタケカンパニーリミテド<5331>は大幅高で4日ぶりに反発。27日の取引終了後、集計中の21年3月連結業績について、売上高が1050億円から1070億円(前の期比11.3%減)へ、営業利益が15億円から25億円(同40.6%減)へ、純利益が20億円から28億円(同18.0%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。工業機材事業の自動車関連及びセラミック・マテリアル事業の電子部材の売り上げが想定を上回ったことに加えて、コロナ禍での費用抑制や子会社での退職給付費用の圧縮などが業績に貢献したとしている。また、期末に向け為替の円安によるプラス効果も寄与した。

■NECキャピ <8793>  1,970円  +64 円 (+3.4%)  本日終値
 NECキャピタルソリューション<8793>は大幅高で3日続伸。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比33.0%減の60億8900万円に落ち込んだ。一方、22年3月期の同利益は前期比64.2%増の100億円にV字回復する見通しとなり、これを好感する買いが入った。前期業績はリサ・パートナーズが展開するリサ事業が、前の期にファンドによる大型の営業投資有価証券の売却や販売用不動産の売却があったことの反動で業績が縮小したことが響いた。今期は賃貸・割賦事業の伸長に加え、リサ社ののれん償却費用減少と新規事業の収益化を見込み、増収増益を計画する。併せて、今期の年間配当は前期比4円増の64円に増配する方針としたことも好材料視された。

■図研 <6947>  2,971円  +79 円 (+2.7%)  本日終値
 図研<6947>は反発。27日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、営業利益が27億円から28億9000万円(前の期比14.8%減)へ、純利益が17億5000万円から21億3000万円(同17.9%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は290億円から288億円(同1.7%減)へ下振れたものの、第4四半期も新型コロナウイルス感染拡大に伴う企業活動の制限や、リモートワークを推進するなど業務の効率化による諸経費の圧縮が継続され利益を押し上げた。また、円安の進行による為替差益が発生したことも寄与した。

■ファナック <6954>  25,930円  +515 円 (+2.0%)  本日終値
 ファナック<6954>は前日終値近辺で売り買い交錯。同社は27日取引終了後、21年3月期の決算を発表したが、営業利益は前の期比27%増の1125億1400万円と高水準の伸びを達成。パソコンやタブレットなど情報端末の金属加工に使う切削加工機の売り上げが伸びているほか、工作機械用数値制御装置などが業績に寄与した。また、22年3月期営業利益は前期比32%増の1484億円を見込んでいる。ただ、市場コンセンサスには届かず、目先上値も重い。もっとも今月中旬以降、株価は調整色を強めていたこともあり下値に対する抵抗力も発揮している。

■トヨタ自動車 <7203>  8,299円  +127 円 (+1.6%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が4日ぶりに反発。株価は4月下旬に入って下値模索の動きが続いてきたが、目先75日移動平均線近辺でリバウンド狙いの買いが入ってきた。半導体不足による生産調整などが引き続き警戒されるものの、買いの根拠に挙げられるのが外国為替市場での円安進行だ。直近は米10年債利回りが反転局面にあり、前日は終値ベースで2週間ぶりに1.6%台を回復。これを受け日米金利差拡大思惑からドル・円相場でドル買いの動きを誘発、足もとでは1ドル=108円90銭近辺の推移となり、109円台が目前となっている。上場企業の中でも群を抜いて為替感応度の高い同社株は輸出採算改善に伴う収益メリットを材料視した買いを誘導した。また、直近では同社とイオン<8267>が協業体制で脱炭素化に取り組むとの日経新聞報道なども株価を刺激したもようだ。

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