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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):富士電機、新光電、東エレデバ

富士電機 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本航空電子工業 <6807>  1,940円  +252 円 (+14.9%)  本日終値  東証1部 上昇率2位
 日本航空電子工業<6807>は急反騰。株価は前日比16.5%高の1967円まで上値を伸ばし、年初来高値を更新した。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比44.6%減の78億8000万円に落ち込んだが、前回予想の57億円を大きく上回って着地。続く22年3月期の同利益は前期比84.0%増の145億円にV字回復する見通しとなり、これが好材料視された。前期の業績上振れは自動車やスマートフォン向けの需要が堅調に推移したことが要因となった。今期は自動車市場の回復や産業機器市場における設備投資需要の拡大を背景に、主力のコネクターなどの販売が伸びる見込みだ。併せて、前期の年間配当を20円から25円(前の期は40円)に増額し、今期は前期比5円増の30円に増配する方針としたことも好感された。

■富士電機 <6504>  5,260円  +590 円 (+12.6%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 富士電機<6504>が急反発、500円を超える上昇で5270円まで一気に駆け上がる場面があった。売買高も既に90万株近くに達し、前日終日分の商いを大きく上回る。同社は重電大手でパワー半導体に強みを持ち、デジタル分野のテクノロジー企業として世界屈指の独シーメンスと提携関係にあり業容を広げている。同社が前日取引終了後に発表した21年3月期決算は減収ながら営業利益が前の期比14%増の485億9500万円と2ケタ増益を達成した。また、22年3月期については前期比24%増の600億円と更に伸びが加速する見通し。パワー半導体は、世界的な電気自動車(EV)シフトが進むなか、キーデバイスとして今後一段と市場拡大が続く見通しにあり、同社の収益成長シナリオが意識されている。

■愛三工業 <7283>  762円  +80 円 (+11.7%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 愛三工業<7283>が急反騰。株価は前日比14.5%高の781円まで上値を伸ばし、年初来高値を更新した。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比27.4%減の49億8600万円になったが、従来予想の33億円を大幅に上回って着地。続く22年3月期は前期比2.0倍の100億円に拡大する見通しとなったことが好感された。今期は自動車市場の回復が追い風になるものの、原材料・半導体などの部品供給リスク懸念から、売上高はコロナ前の水準に届かない見込み。ただ、コスト低減を徹底することで採算は大きく改善し、経常利益は15年3月期以来の利益水準に復帰する計画だ。併せて、前期の年間配当を16円から18円(前の期は20円)に増額し、今期も前期比9円増の27円に増配する方針とした。配当利回りは3.5%前後に上昇しており、これも好材料視された。

■新光電気工業 <6967>  3,585円  +360 円 (+11.2%)  本日終値  東証1部 上昇率6位
 新光電気工業<6967>が急騰。同社は27日取引終了後、21年3月期決算を発表した。営業利益は前の期比7.2倍の233億2800万円と急拡大した。パソコンやデータセンター用のサーバー向けで主力のフリップチップタイプパッケージが大幅に伸びて収益を押し上げている。年間配当は従来計画の25円から30円に増額(前の期実績は25円)した。更に22年3月期も好調が続く見通しにあり、営業利益は前期比43%増の334億円と急成長が続く見通しで、配当も前期比5円増配の35円を計画している。これを評価する形で投資資金を呼び込んでいる。

■東エレデバ <2760>  5,480円  +520 円 (+10.5%)  本日終値  東証1部 上昇率7位
 東京エレクトロン デバイス<2760>が急反発。前日比370円高の5330円で寄りつき、上場来高値を更新した。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結決算で経常利益は前の期比29.4%増の46億2500万円で着地。続く22年3月期の同利益は前期比10.3%増の51億円と21期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが入った。今期は半導体及び電子デバイス事業が顧客商権の拡大を背景に好調を維持するほか、コンピュータシステム関連事業とプライベートブランド事業は新規顧客の獲得に引き続き注力する。また、子会社の東京エレクトロン デバイス長崎が保有する固定資産の譲渡及び取得に伴い、18億8800万円の特別利益を計上する予定としている。併せて、前期の年間配当を108円から125円(前の期は90円)に増額し、今期は前期比50円増の175円に増配する方針としたことも好材料視された。

■メルコホールディングス <6676>  4,315円  +380 円 (+9.7%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 メルコホールディングス<6676>がマド開け急騰し、年初来高値を更新。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結決算で経常利益は前の期比84.6%増の90億7100万円で着地。続く22年3月期は前期比10.2%増の100億円に伸びる見通しとなった。これを好感する買いが入った。前期は新型コロナウイルス感染拡大に伴うテレワークの普及を背景に、主力のIT関連事業でWi-Fiルーターを中心に販売が好調だったほか、製麺大手のシマダヤが展開する食品事業では広告販促費の削減効果で採算が大きく改善した。今期は外出自粛やテレワークの拡大が続くなか、安定した商品供給と主力商品の販売強化に取り組む方針だ。併せて、今期の年間配当は前期比10円増の80円に増配するとしており、これも評価材料となった。

■フジクラ <5803>  561円  +41 円 (+7.9%)  本日終値
 フジクラ<5803>が大幅高で3日続伸。27日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益は184億円(前の期比14倍)になったようだと発表。従来予想の85億円から大幅上方修正となり、これが好感された。情報通信事業部門で各国のデータセンターやFTTx(光ファイバー利用の高速データ通信サービス)に対応した需要が高水準で推移したほか、エレクトロニクス事業部門ではスマートフォン向けの需要が想定を上回った。また、生産性が改善したことなども上振れにつながった。前期業績の上方修正は2月に続き、2回目となる。

■イビデン <4062>  5,440円  +390 円 (+7.7%)  本日終値
 イビデン<4062>が4日ぶりに急反発。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結経常利益は前の期比90.6%増の407億1600万円と急拡大して着地。続く22年3月期も前期比10.5%増の450億円に伸びる見通しとなり、これを好感する買いが入った。今期はテレワーク普及やデータセンター市場の拡大などを背景に、主力の電子事業でICパッケージ基板の需要増加が続く見通し。また、セラミック事業では新興国を中心とした排ガス規制強化で需要拡大が見込まれる大型商用車向け製品の拡販活動を進めることで収益伸長を見込む。

■ZOZO <3092>  3,775円  +270 円 (+7.7%)  本日終値
 ZOZO<3092>が続急伸し年初来高値を更新。27日の取引終了後に発表した21年3月期の連結決算で経常利益は前の期比60.6%増の443億8600万円に拡大して着地。続く22年3月期も前期比7.7%増の478億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが好感された。今期は新型コロナウイルス感染拡大によるデジタルシフトを背景にEC市場の拡大基調が継続するなか、衣料品通販サイトのZOZOTOWN本店とZOZOTOWN PayPayモール店の2つのモールを柱に、商品取扱高が10%以上成長する計画だ。併せて、前期の年間配当を38円から41円(前の期は30円)に増額し、今期も前期比14円増の55円に大幅増配する方針としており、これも好感された。

■JVCケンウッド <6632>  240円  +17 円 (+7.6%)  本日終値
 27日に決算を発表。「今期税引き前は41%増益、1円増配へ」が好感された。
 JVCケンウッド <6632> が4月27日大引け後(15:15)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期の連結税引き前利益は前の期比57.6%増の45.3億円に伸び、22年3月期も前期比41.2%増の64億円に拡大する見通しとなった。
  ⇒⇒JVCケンウッドの詳しい業績推移表を見る

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