【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):任天堂、しまむら、GAテクノ
任天堂 <日足> 「株探」多機能チャートより
トラスコ中山<9830>が5日続伸。15日の取引終了後、21年12月期連結業績予想について、売上高を2205億2000万円から2275億2000万円(前期比6.6%増)へ、営業利益を124億7000万円から131億7000万円(同19.5%増)へ、純利益を88億7000万円から95億2000万円(同18.9%増)へ上方修正し、あわせて18円としていた中間配当予想を20円50銭に引き上げたことが好感された。自動車産業を中心として、停滞していた工場の生産活動や先送りされていた設備投資が徐々に回復基調となったことに加えて、戦略的に在庫アイテムの拡充を継続し、デジタル投資などの強化を行うことで顧客の利便性向上を図ったことが奏功した。なお、年間配当予想は36円50銭となり、前期実績に対しては6円の増配になる予定だ。
■任天堂 <7974> 63,640円 +2,020 円 (+3.3%) 本日終値
任天堂<7974>が5連騰と上値追い基調を強めている。2月17日に6万9830円の昨年来高値を形成したが、その後は世界的なバリュー株買い・グロース株売りの動きに流されて大幅な調整を強いられていた。しかし、今月9日に下ヒゲで5万7610円をつけて売り物が切れた形となり、その後は値ごろ感からの押し目買いが優勢となり戻り足を強めている。市場では「ゲーム機業界では依然としてニンテンドースイッチの一人勝ちで、関連ソフトも含め同社の優位性は揺るがない」(中堅証券アナリスト)との見方が強く、21年3月期の業績上振れも見込んだ買いを引き寄せている。
■日本証券金融 <8511> 684円 +20 円 (+3.0%) 本日終値
日本証券金融<8511>が4日続伸と上げ足に弾みがついている。前日に大陽線で2月15日につけた昨年来高値649円を上抜き、2018年12月以来約2年3カ月ぶりの高値圏に突入したが、きょうもその余勢を駆って続伸しマーケットの視線を集めている。制度信用取引に絡む資金や株式貸付などを行う。国債の旺盛な借り入れ需要に加え、投資家の先安思惑を背景とした貸株残高の拡大が収益を押し上げに貢献、21年3月期の業績は会社側非開示ながら、営業利益ベースで45億円を上回り前期比2ケタ増益が視野に入るとの見方が強い。
■しまむら <8227> 10,990円 +230 円 (+2.1%) 本日終値
しまむら<8227>が大幅反発。15日の取引終了後、集計中の21年2月期連結業績について、売上高が5286億6300万円から5426億800万円(前の期比4.0%増)へ、営業利益が308億8900万円から380億2600万円(同65.4%増)へ、純利益が192億600万円から261億6300万円(同99.3%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。商品力及び販売力の改善効果に加えて、年末年始の強い冷え込みにより冬物商品が順調に売り上げを伸ばしたことが寄与した。
■プレサンス <3254> 1,650円 +30 円 (+1.9%) 本日終値
プレサンスコーポレーション<3254>が7日続伸。15日の取引終了後、従来13円としていた期末配当予想を16円にすると発表したことが好感された。なお、年間配当予想は29円(前期39円)となる予定だ。
■丸三証券 <8613> 665円 +12 円 (+1.8%) 本日終値
丸三証券<8613>が4日続伸。15日の取引終了後、未定としていた21年3月期の期末配当を20円(前年同期8円)にすると発表。年間配当は33円50銭となり、前期実績に対しては17円50銭の増配となることが好感された。
■クレスコ <4674> 1,600円 +25 円 (+1.6%) 本日終値
クレスコ<4674>が4日続伸。15日の取引終了後、従来は18円としていた期末配当予想を20円に引き上げると発表しており、これが好感された。年間配当は38円となり、前期実績に対して実質増配となる予定だ。
■東京エレクトロン <8035> 42,200円 +640 円 (+1.5%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>が反発。前週末こそ急反発したものの3月に入ってからは一貫して下値模索の展開となっていた。前日の米国株市場では10年債利回りが上昇一服となったことで、エヌビディアやインテルなど半導体関連株が買い戻される展開となり、その流れを引き継いでいる。ただ、4万円台半ばにかけて戻り売り圧力は強く、買い一巡後上げ幅は限定的となっている。当面は75日移動平均線が下値サポートラインとして機能するが、上値も重い展開で日柄調整が必要との見方も強い。
■GAテクノ <3491> 1,974円 -477 円 (-19.5%) 本日終値
GA technologies<3491>が急落。15日の取引終了後に発表した第1四半期(20年11月~21年1月)連結決算が、売上高120億8200万円(前年同期比22.8%増)、営業損益6億4400万円の赤字(前年同期4600万円の赤字)、最終損益5億9300万円の赤字(同8400万円の赤字)となり、赤字幅が拡大したことが嫌気された。会員数の増加で、主力の不動産テック総合サービス「リノシー」の売り上げが順調に増加したものの、セールス人員を別部門に異動させたことや、商品調達の質・規模を拡大したことで粗利率が低下。また、積極的な採用活動による人件費や売り上げ拡大に伴う広告費が増加したことも損益悪化につながった。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高850億円(前期比34.8%増)、営業利益24億5500万円(同30.0%増)、最終利益10億円(同10.6%増)の従来見通しを据え置いている。
■セイノーHD <9076> 1,586円 -95 円 (-5.7%) 本日終値 東証1部 下落率4位
15日に発表した「250億円の新株予約権付社債を発行」が売り材料。
250億円のユーロ円建て新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行する。調達資金はロジ・トランス施設の建設や建設用地取得などに充てる。
株探ニュース