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【特集】オンライン会議急拡大で「発毛・育毛」関連に春満開のステージ <株探トップ特集>

オンライン会議の増加で、頭髪を意識する人が増えている。まだまだ、続きそうなテレワーク、活躍のステージは更に広がりそうだ。

―モニター越しで頭髪意識、コロナ禍で伸びる有望銘柄―

 テレワークの導入加速で、発毛剤市場が伸びている。新型コロナウイルスの感染拡大を契機にテレワークの導入が加速し、これを取り巻く新サービスを提供する企業の存在感を高め、株式市場でも一連の関連銘柄に脚光が当たった。こうしたなか、 オンライン会議の増加で「スカルプケア・発毛剤市場」が拡大しているという調査結果が出ている。ある意味において隠れた“テレワーク関連”の一角ともいえる「発毛・育毛」関連株の動向を探った。

●調査会社は「市場の拡大を予想」

 調査会社の富士経済が今年発表したスカルプケア・発毛剤の国内市場調査では、「2020年は、コロナ禍におけるオンライン会議の増加で、モニター越しに自身の頭髪を意識する機会が増えたことなどから需要は高まっており、市場の拡大が予想される」と分析。スカルプケア・発毛剤市場について、20年は19年比で6.2%増の843億円になる見込みだという。コロナ禍において、巣ごもり消費の恩恵を受けた一部をのぞき、消費財の動きが停滞するなか興味深い事象といえる。

 確かに、テレワークの拡大により、もはやオンライン会議はビジネスマンの日常となったといっても過言ではない。政府が求める「テレワーク7割」には、遠く及ばない現状とはいえ、遠方への出張が控えられるなかオンライン会議の頻度は増している。企業も、出張を取りやめることで多額の経費を抑えられることから積極的にオンラインを活用するが、頭髪を気にする人にとっては、あまり有難くないことがうかがえる。また、オンラインを利用したさまざまな出会いが増えたことも要因の一つといえそうだ。

 前述の調査では「スカルプケア・発毛剤市場は、最も構成比が高い医薬部外品のけん引により拡大している」とし、このなか育毛剤については「通販メーカーの新規参入によって活発化している」と指摘。コロナ禍で通販ニーズを捉えた格好だ。実は「発毛剤」と、いわゆる「育毛剤」には大きな違いがある。薬機法では発毛剤が医薬品、育毛剤は医薬部外品に分類されており、発毛剤のみ厚生労働省から認可された発毛効果が期待される「ミノキシジル」という成分が配合できる。ただ、育毛剤も脱毛の防止及び育毛を目的とするだけに、それぞれ用途に合わせ使用することが重要だ。

●ファーマF、「ニューモ育毛剤」が大人気

 株式市場では、ファーマフーズ <2929> の「ニューモ育毛剤」にスポットライトが当たっている。2月には、同製品の累計出荷数は同月12日時点で400万本を突破したと発表。昨年12月上旬から増産により通常の出荷体制となったこと、及び広告宣伝を継続していることで販売が好調に推移し、出荷ペースが加速しているという。また、きょう午後1時ごろ、三洋化成工業 <4471> と資本・業務提携すると発表した。両社が注力分野としている化粧品、医薬品などの研究開発及び販売において、収益拡大を図るのが狙い。同日、育毛ブランド“ニューモ”から善玉菌で頭皮環境を改善するシャンプー「Vactory(ヴァクトリー)」を8月から出荷予定とも発表。これらを受け株価は急動意し、調整一巡からの上げ足に弾みがついてきた。3月5日に発表した21年7月期第2四半期累計(20年8月~21年1月)の連結経常損益は4900万円の赤字(前年同期は15億7800万円の赤字)に赤字幅が縮小している。

●アジュバン、高まる育毛分野での活躍期待

 アジュバンコスメジャパン <4929> は、美容室などに化粧品やシャンプーなどを企画・販売するが、2月26日に理化学研究所との共同研究チームが、化粧品などで利用されている特定の機能性ペプチドが毛髪の成長促進効果を持つことを発見したことを公表。ミノキシジルと同等に毛髪を成長させることを発見し、この機能性ペプチドが、毛髪の成長を制御する毛乳頭細胞における育毛に関連する生理活性物質の遺伝子の発現を誘導するという。「新たな育毛製品、スカルプケア製品への応用可能性を見出した」としており、製品展開などが期待されている。これを受けて株価は急伸、一気に昨年来高値を更新した。その後は大きく調整するも、現在はじりじりと下値を切り上げる展開。業績は、新商品の告知遅延などが響き1月には21年3月期予想を下方修正しているが、育毛分野での活躍素地を内包しているだけに目を配っておきたい。

●業績への力強い戦力の一つ

 株式市場でも発毛・育毛剤市場に関心が高まるなか、この分野を深耕する関連企業の業績はコロナ禍のなか苦戦を強いられているものも少なくはない。特に、さまざまな分野の製品を扱う大手企業は、発毛・育毛分野だけが伸長しても、全体業績に与える影響はさほど大きくないのが現実だ。ただ、ある育毛剤を手がける企業では「一度、育毛剤や発毛剤を使用すると、(商品の特性として)継続して使っていただける可能性が高い。コロナ禍で生まれたニーズが、経済回復と相まって加速することを期待している」と話し、経済活動が正常化する過程で、業績への力強い戦力の一つとして捉えているようだ。

●大正薬HD、「リアップX5プラスネオ」で攻勢

 「リアップ」で発毛市場をリードする大正製薬ホールディングス <4581> でも、「全般消費財が苦戦するなか、リアップシリーズに関しては微増とはいえ堅調だ。今後も(発毛剤は)有望市場の一つとして考えている」(コーポレートコミュニケーション部コメント)と期待を寄せる。同社は、昨年4月に発毛成分ミノキシジル5%を含む、国内初となる7種の有効成分を配合した壮年性脱毛症における発毛剤「リアップX5プラスネオ」を発売しており、こちらも好調。同社は、2月4日に発表した21年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は、前年同期比22%増の247億4200万円で着地。併せて、通期の同利益を従来予想の230億円から255億円(前期比4.2%増)に引き上げ一転して増益見通しとなった。

●切り口豊富な第一三共、資生堂

 そのほかでは、「セグレタ」「サクセス」「ブローネ薬用育毛」といった多くのシリーズを展開する花王 <4452> 、傘下の第一三共ヘルスケアが発毛促進薬「カロヤン」を手がける第一三共 <4568> 、「アデノゲン」シリーズの資生堂 <4911> がある。

 このなか第一三共は3月12日、アストラゼネカが製造販売承認申請中の新型コロナウイルスワクチンAZD1222について、国内での製剤化を開始したと発表。ファイザーの新型コロナワクチンの供給不足が問題となるなか、国内安定供給への期待が高まっておりワクチン関連の切り口でも要注目だ。また、インバウンド関連の一角として、新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受けた資生堂の株価は、ここ復活ロードを快走。同社は、21年12月期の経常利益で前期比3.2倍の310億円を計画しているが、東京五輪で海外からの観客受け入れ見送りの方針が伝わるものの、これも既に織り込み済みとの見方が大勢といえる。切り口豊富な、発毛・育毛関連株の注目場面はまだまだ続きそうだ。

●活躍領域広がるアトネイチャ

 また、かつらの製造販売、増毛商品を手がけるアートネイチャー <7823> の動向からも目が離せない。手っ取り早く“増毛”を目指すなら、やはりこちらが最適ということになる。近年では、レディース用にも注力しておりニーズを大きく捉えている。更に、ミノキシジルを配合した同社初の発毛剤「ラボモ」シリーズも展開し活躍領域の拡大にも余念がない。同社は、1月29日に21年3月期連結経常利益予想の上方修正を発表。同利益を8億8900万円から16億3900万円(前期比45.5%減)に見直している。

 髪の悩みは千差万別、株の悩みも人それぞれ。ただ、共通の目的は大きく増やし伸ばすこと。発毛・育毛関連に活躍のステージが待っている。


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