【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ユーグレナ、Pアンチエイ、三井ハイテク
ユーグレナ <日足> 「株探」多機能チャートより
ユーグレナ<2931>が急騰。微細藻類ミドリムシを活用した健康食品や化粧品を展開するほか、ミドリムシ由来のバイオジェット燃料開発に傾注しておりマーケットの注目度が高い。15日取引終了後、待望のバイオジェット燃料がついに完成し、年内にも航空運送事業者への販売をスタートさせる方向で最終調整を進めていくことを発表した。バイオジェット燃料の商業化により業績の赤字脱却から飛躍が見込めるとの思惑が投資資金を呼び込む形となった。
■Pアンチエイ <4934> 9,410円 +1,500 円 (+19.0%) ストップ高 本日終値
基礎化粧品の製造・販売を手掛けるプレミアアンチエイジング<4934>がストップ高。同社は15日取引終了後に、21年7月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の26億100万円から44億円(21年7月期第2四半期から連結財務諸表を作成しているため前年同期との比較なし)に引き上げた。売上高見通しは252億7000万円から315億円に上方修正した。各ブランドの認知度・知名度が向上したことなどから通信販売の新規顧客獲得数が増加しているほか、収益力の高い卸売販売も伸長していることが主な要因。利益面では広告宣伝費対売上高比率が大幅に改善していることが寄与するとしている。
■ポールHD <3657> 1,346円 +129 円 (+10.6%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>が反発し、昨年来高値を更新した。同社は15日取引終了後に、22年1月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比7.3%増の34億5200万円としているほか、期末一括配当計画を前期比1円増配の14円としていることが好感されたようだ。売上高は同12.5%増の300億7700万円を見込む。主力のデバッグ・検証事業では国内外の子会社間の連携強化や営業力強化でアウトソーシング市場でのシェア向上を図るほか、ネットサポート事業では不正対策サービスの受注を推進するとしている。なお、21年1月期通期の連結決算は、売上高が前の期比2.3%増の267億2900万円、営業利益は同8.9%減の32億1700万円で着地した。
■三井ハイテック <6966> 4,070円 +340 円 (+9.1%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
三井ハイテック<6966>が急反発。15日の取引終了後に発表した22年1月期の連結業績予想で、売上高1100億円(前期比13.0%増)、営業利益47億円(同24.0%増)、純利益33億円(同27.3%増)と大幅な営業増益を見込み、年間配当を前期比6円増の27円を予定していることが好感された。情報通信機器や5G、車載向けの半導体需要及び電気自動車需要が引き続き拡大する見通し。なお、21年1月期決算は、売上高973億5100万円(前の期比11.9%増)、営業利益37億9000万円(同199倍)、最終損益25億9200万円の黒字(前の期6億2400万円の赤字)と営業利益が従来予想の26億円を上回って着地した。情報通信機器関係や自動車向けリードフレーム、電動車向けモーターコアの売り上げが好調に推移したほか、固定費削減に注力したことが業績に貢献した。
■エアトリ <6191> 2,280円 +176 円 (+8.4%) 本日終値
エアトリ<6191>が急伸。15日の取引終了後、21年9月期の連結業績予想について、営業利益を4億4900万円から10億円(前期89億9400万円の赤字)へ、純利益を2億7500万円から5億6100万円(同86億9200万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。売上高は243億円(前期比14.4%増)の従来見通しを据え置いたものの、前期から取り組んできた各種施策及びコスト削減の成果が継続して実現されていることが要因。また、グループ内の事業ポートフォリオの分散及び再構築が進み、グループ全体としてダウンサイドリスクを低減していることも寄与する。
■正栄食品工業 <8079> 4,350円 +260 円 (+6.4%) 本日終値
正栄食品工業<8079>が大幅高で12日続伸。15日の取引終了後に発表した第1四半期(20年11月~21年1月)連結決算で、売上高は268億7600万円(同6.7%減)と減収となったものの、営業利益は16億8400万円(前年同期比9.4%増)と増益を確保し、上期計画の26億円に対する進捗率が65%となったことが好感された。コロナ禍で業務用乳製品の需要減少による輸入乳製品の売り上げ減少や、ナッツ・ドライフルーツ類の販売単価の低下などで減収となったものの、グループ工場生産品の売り上げ増による稼働率が上昇したことで増益となった。また、需給変化に対応したタイムリーな販売価格設定や品質向上などに注力したことも奏功した。なお、21年10月期通期業績予想は、売上高1000億円(前期比0.5%減)、営業利益40億円(同4.7%減)の従来見通しを据え置いている。
■チェンジ <3962> 3,200円 +175 円 (+5.8%) 本日終値
チェンジ<3962>が反発。15日の取引終了後、SMBCグループの全従業員を対象とするデジタル変革学習プログラムを三井住友銀行(東京都千代田区)と共同で企画制作したと発表しており、これが好材料視された。今回開発されたデジタル人材育成プログラムは、13講座にわたる動画eラーニングとして開発され、自社業務の効率化にとどまらず、デジタルサービスの提案力向上やデジタルビジネスの創出に踏み込む内容となっているのが特徴。また、今回の動画eラーニングの企画制作に続き、同プログラムの内容に即したワークショップの企画開発も予定されており、将来的には開発したeラーニングやワークショップの金融業界への横展開も見据えているとしている。
■タチエス <7239> 1,216円 +64 円 (+5.6%) 本日終値
タチエス<7239>が3日続伸。国内投資ファンドのストラテジックキャピタル(東京都渋谷区)が15日の取引終了後、財務省に大量保有報告書を提出し、ストラテジックキャピタルのタチエス株式保有割合が5.02%となり、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて需給思惑の買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び状況に応じて重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は3月8日。
■JMホールディングス <3539> 2,266円 +93 円 (+4.3%) 本日終値
関東近郊でスーパーマーケットを展開するJMホールディングス<3539>が3日ぶりに反発。同社は15日取引終了後に、21年7月期第2四半期累計(20年8月~21年1月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比48.1%増の41億6300万円となり、通期計画53億6800万円に対する進捗率は77.6%となった。売上高は同6.3%増の659億2800万円で着地。家庭内調理需要の増加などを背景に、既存店売上高が伸長したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。
■サン電子 <6736> 3,575円 +140 円 (+4.1%) 本日終値
サン電子<6736>は急動意、5%を超える上昇で3600円台まで上値を伸ばした。3月に入り3500円を軸としたもみ合いを長く続けていたが、目先煮詰まり限界から上放れの気配をみせている。遊技機向け制御基板メーカーだが、最近はモバイル機器製造などに軸足を移し、経営立て直しを図っている。15日取引終了後、これまで非開示だった21年3月期の業績予想を発表。営業損益は6億~7億円の黒字(前期は22億5200万円の赤字)を予想しており、損益改善の方向が明確になったことを好感する形で投資資金の流入を誘った。
株探ニュース