【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):山王、オークファン、電子材料
山王 <日足> 「株探」多機能チャートより
日創プロニティ<3440>が一時ストップ高。時価は19年8月2日以来約1年5カ月ぶりの高値水準に浮上した。同社は建材などの金属加工を手掛けるが、注目されるのは太陽電池アレイ支持架台やソーラーネオポートなど太陽光発電関連の製品を主力展開していることだ。世界的な脱炭素に向けた取り組みは、環境インフラに巨額投資を打ち出す構えのバイデン次期米大統領の就任で一段とテーマ性を帯びることになる。再生可能エネルギーのなかでも主役の座を占める太陽光発電関連の一角として投資資金の攻勢が勢いを増している。
■山王 <3441> 1,920円 +117 円 (+6.5%) 本日終値
山王<3441>が急反発。5日の取引終了後、連結子会社である山王電子(無錫)の譲渡が完了したことに伴い、21年7月期第2四半期業績で特別利益約3億5000万円が発生する見込みと発表したことが好感された。なお、通期業績予想への影響は、第2四半期決算の発表にあわせて発表するとしている。
■JFEコンテイナー <5907> 4,745円 +265 円 (+5.9%) 本日終値
JFEコンテイナー<5907>が急伸。同社は5日、ドローンワークス(千葉県柏市)と、水素燃料電池ドローンに搭載する高圧水素用複合容器を開発したと発表しており、これが好感された。水素燃料電池ドローンに搭載される高圧ガス容器については、高度150メートルからの落下事故発生時でも高い安全性を確保するため、経産省の「水素燃料電池ドローンにおける高圧ガスの安全に関するガイドライン」への準拠を前提とした「大臣特認」が必要となるが、20年12月に日本初の大臣特認を取得し、21年1月から水素燃料電池ドローンの飛行が可能となったという。水素燃料電池ドローンは、従来のバッテリー型ドローンやガソリンハイブリッド型ドローンと比較して、「環境性能」と「飛行時間や積載重量における飛躍的な能力拡大」の両立が可能で、今回の高圧水素用複合容器開発によって産業分野におけるドローンの利用拡大・普及が期待されている。
■シダー <2435> 360円 +20 円 (+5.9%) 本日終値
シダー<2435>が動意。5日・25日移動平均線のゴールデンクロス示現から上値指向を強めてきた。九州を中心にデイサービスと有料老人ホームなど介護サービスを行い、全国展開を進めている。高齢化社会を背景に需要は旺盛で、顧客単価も上昇するなか業績も大幅増益トレンドを確保している。21年3月期は営業利益段階で前期比6割増益となる8億7900万円を計画。PER10倍と株式指標面からも割安感が強い。
■オークファン <3674> 2,156円 +115 円 (+5.6%) 本日終値
オークファン<3674>が急反発。岩井コスモ証券は5日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2500円とした。同社はネットオークションの情報分析サービスを祖業としており、ネット上でBtoBの在庫流動化取引や販売支援を展開。世の中の廃棄ロス削減に貢献している。20年9月期の売上高は前の期比18.7%増の78億7400万円、営業利益は同20.8%増の8億2000万円と13期連続の増収を達成し、最高益を更新した。EC市場の活性化や企業の滞留在庫増加など同社サービスの潜在マーケットは拡大が続くことを評価しており、21年9月期の売上高は109億円、同利益は13億円と一段の成長を見込んでいる。
■日本電子材料 <6855> 2,051円 +99 円 (+5.1%) 本日終値
日本電子材料<6855>が大幅高に買われ、きょうで9連騰と異彩を放っている。新型コロナウイルスの感染拡大が深刻視されるなかも、半導体市場は高速通信規格5Gの普及やリモートワーク導入加速を背景としたデータセンター増設に伴い、ロジックやメモリー需要が喚起され、関連企業は先行き収益成長期待が強い。前日の米国株市場でも半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が2%近い上昇で最高値を更新している。同社は半導体テスト用プローブカードの大手で、データセンター向けNAND型フラッシュメモリーの需要拡大で恩恵を享受している。きょうは台湾のTSMCが日本に新工場建設を検討しているという話も海外メディアを通じて伝わっており、これも材料視されたもようだ。
■エアトリ <6191> 1,285円 +62 円 (+5.1%) 本日終値
エアトリ<6191>が続伸。5日の取引終了後、21年9月期の連結業績予想について、売上高を240億円から243億円(前期比14.4%増)へ、営業利益を3億9000万円から4億4900万円(前期89億9400万円の赤字)へ、純利益を2億4000万円から2億7500万円(同86億9200万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。エアトリ旅行事業で、第1四半期に特に国内領域が好調に推移したことや、新たに開始したヘルスケア事業でPCR検査の需要の取り込みが収益に貢献したこと、更に投資事業が、投資先のヘッドウォータース<4011>が20年9月29日に上場したことなどが寄与するとしている。
■ティアンドエス <4055> 6,370円 +250 円 (+4.1%) 本日終値
ティアンドエス<4055>が4日続伸。5日の取引終了後、従来13円を予定していた20年11月期の期末一括配当予想について、50銭増額して13円50銭にすると発表しており、株主重視の姿勢を示したことが好感された。なお、20年11月期から配当を実施している。
■アオキスーパー <9977> 2,910円 +110 円 (+3.9%) 本日終値
アオキスーパー<9977>は反発。5日の取引終了後、21年2月期の期末配当予想について、創業80年記念配当10円を上乗せし40円にすると発表しており、これが好感された。これにより、中間・期末をあわせた配当は70円となり、前期実績に対して10円の増配となる。あわせて第3四半期(20年3~11月)の単独決算を発表し、売上高が802億6600万円(前年同期比4.5%増)、営業利益が26億4500万円(同3.3倍)だった。通期の営業利益予想26億円を超過しており、これも好材料視されたようだ。
■バルクホールディングス <2467> 270円 +10 円 (+3.9%) 本日終値
バルクホールディングス<2467>が5日続伸。5日の取引終了後、子会社サイバージムジャパンがクロスポイントソリューション(東京都中央区)との業務提携を拡大し、SOC(セキュリティー・オペレーション・センター)サービスの提供などを開始したと発表しており、これが好感された。両社はサイバーセキュリティー教育事業で提携し、20年11月には「CYBERGYM八重洲アリーナ」を開設し、サイバーセキュリティー教育ソリューションを展開しているが、今回の提携拡大により、SOCの構築・運用やセキュリティー診断・コンサルティングなどのソリューション提供でも協業を開始したという。協業を通じてサイバージムジャパンは、ワンストップでセキュリティーソリューションを提供する体制を拡充し、顧客とのリレーションを拡大・強化するとともに、ソリューションの相互提供による売上・シェア拡大を目指すとしている。
●ストップ高銘柄
フォーサイド <2330> 108円 +30 円 (+38.5%) ストップ高 本日終値
ブランドT <7067> 1,514円 +300 円 (+24.7%) ストップ高 本日終値
エムビーエス <1401> 709円 +100 円 (+16.4%) ストップ高 本日終値
バルミューダ <6612> 5,480円 +705 円 (+14.8%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース