【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):千代建、石油関連、良品計画
千代建 <日足> 「株探」多機能チャートより
千代田化工建設<6366>が大幅反発。同社は5日、パプアニューギニアの国営石油会社クムール・ペトロリアム・ホールディングス社から、浮体式LNG貯蔵再ガス化発電(FSRP)設備の基本設計業務を受注したと発表しており、これが好感された。同施設は、同国モロべ州の州都であるラエ市近郊で計画されている施設で、75メガワット規模の発電設備を搭載する予定。協力会社であるノルウェーのモス・マリタイム社並びに日本郵船<9101>との共同で設計業務を行うとしている。
■ダイセキ <9793> 3,315円 +200 円 (+6.4%) 本日終値
ダイセキ<9793>が大幅高で3日続伸。5日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を490億円から500億円(前期比7.5%減)へ、営業利益を84億9000万円から95億円(同12.5%減)へ、純利益を55億2000万円から61億円(同13.4%減)へ上方修正しており、これが好感された。主力の産業廃棄物処理業で処理受託量が8月を底に回復傾向を示したほか、営業活動の再開によって得意とするコンサルティング事業などを含めた案件の獲得が可能となり、採算は改善傾向にあることが主因としている。更に、鉛価格の上昇を背景に鉛再精錬事業が堅調に推移していることも寄与する見通し。なお、同時に発表した第3四半期累計(20年3~11月)決算は、売上高387億400万円(前年同期比5.9%減)、営業利益76億8100万円(同10.7%減)、純利益48億7900万円(同12.7%減)だった。
■太平洋工業 <7250> 1,147円 +67 円 (+6.2%) 本日終値
太平洋工業<7250>が急反発。東海東京調査センターは5日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに目標株価は1320円から1450円に引き上げた。同社はクルマの車体プレス部品を担うサプライヤーだが、自動車メーカーの生産活動は操業停止から再開、現在は挽回増産へと変化しており収益改善にもメリットが大きいとみている。また、同社は世界トップシェアを誇るタイヤバルブコア関連部品を有しており、収益を下支えすることも注目点に挙げている。同証券では21年3月期の連結営業利益を前期比23.9%減の80億円(会社予想60億円)、22年3月期は130億円と予想している。
■国際石油開発帝石 <1605> 585円 +34 円 (+6.2%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>など石油関連株が軒並み高。5日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の2月限が前日比2.31ドル高の1バレル=49.93ドルに上昇。一時50.20ドルと昨年2月下旬以来、10カ月ぶりに50ドル台を回復した。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC産油国で構成される「OPECプラス」は5日、2月と3月の供給抑制で合意した。サウジアラビアが大幅減産する内容となったが、この合意は原油需給をタイト化させるとの見方が強まり原油価格は上昇した。
■良品計画 <7453> 2,325円 +105 円 (+4.7%) 本日終値
良品計画<7453>が5日続伸。5日の取引終了後に発表した20年12月度の国内売上高情報で、既存店(直営+オンラインストア)売上高が前年同月比9.4%増となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。引き続き靴下、パジャマ、キッチン用品、小物収納、ケア用品、カレーなどのレトルト食品など日用品の販売が好調だったほか、月後半から気温が低下したことで、重衣料の動向も回復したという。なお、直営店+オンラインストア売上高の合計は同9.3%増だった。
■日本郵船 <9101> 2,522円 +100 円 (+4.1%) 本日終値
日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み上昇。新型コロナウイルスの感染拡大による世界景気への影響が警戒されているが、発生元となった中国の経済回復が顕著となっており、コンテナ市況とばら積み船市況いずれも改善が進んでいる。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船運賃の動向表すバルチック海運指数も昨年12月9日以降急速に水準を切り上げており、前日までの14営業日でマイナスだった日はわずかに1日となっている。前日時点でバルチック指数は1418まで戻しており、これは昨年10月16日以来約3カ月ぶりの高値水準にある。
■薬王堂ホールディングス <7679> 2,641円 +84 円 (+3.3%) 本日終値
薬王堂ホールディングス<7679>が5日続伸。5日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高835億7000万円(前年同期比10.2%増)、営業利益43億1800万円(同47.7%増)、純利益28億6300万円(同27.5%増)と大幅増益となり、営業利益が通期予想を上回って着地したことが好感されている。感冒薬、消毒薬などのほか、マスク、介護用品などが伸長し、調剤も堅調に推移した。また、日用品の洗剤や家庭紙、ゴミ袋、ペット関連商品や衣料品のエコバッグなども売り上げを伸ばした。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1103億円(前期比8.1%増)、営業利益39億1500万円(同横ばい)、純利益31億2700万円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いている。更に、同時に発表した20年12月度の月次速報で、既存店売上高が前年同月比4.8%増と3カ月連続で前年実績を上回ったことも好材料視されている。客数は同2.7%減となったものの、客単価が同7.7%増と上昇した。
■歯愛メディカル <3540> 6,320円 +200 円 (+3.3%) 本日終値
歯愛メディカル<3540>が3日ぶりに反発。同社は歯科製品の開発・販売を手掛け歯科業界向け通販でシェアトップを誇る。多角化にも前向きで電力小売り事業にも参入している。5日取引終了後、発電事業の子会社Ciエナジーを設立すると発表、新エネルギー関連株の物色意欲旺盛な現在の地合いにマッチした材料で株価を刺激する格好となった。
■三菱UFJ <8306> 463.9円 +13.2 円 (+2.9%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や第一生命ホールディングス<8750>などが買い優勢の展開。米国ではバイデン新政権発足をにらみ、大型財政出動を背景とした長期金利の上昇が意識されている。ジョージア州上院決選投票で民主党が2議席を獲得しトリプルブルーが実現すれば、その方向性はより明確となる。前日に米10年債利回りは終値ベースで0.955%まで上昇、1%台乗せを再び意識する局面にある。長期金利上昇を背景に前日の米国株市場ではゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど大手金融機関が買われており、この流れが東京市場にも波及。米国事業を展開するメガバンクや大手生保の株価を刺激している。
■セリア <2782> 3,935円 +95 円 (+2.5%) 本日終値
セリア<2782>が6日続伸。5日の取引終了後に発表した12月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比3.7%増と、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。客数が同1.5%増、客単価が同2.1%増とともに堅調に推移した。なお、全店売上高は同11.1%増と3カ月連続の2ケタ増となった。
株探ニュース