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【注目】前週末18日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

GW <日足> 「株探」多機能チャートより

■GW <3936>  1,715円 (+300円、+21.2%) ストップ高

 グローバルウェイ <3936> [東証M]がストップ高。18日午後1時ごろ、同社グループのスイス・タイムチケット社が手掛ける仮想通貨「タイムコイン」が、11月11日に暗号資産取引所「ビットフォレックス」(香港)に上場すると発表しており、これが好感されたようだ。タイムコインは、タイムチケット社が開発中のブロックチェーン上で稼働するシェアリングエコノミー基盤サービス「タイムコイン・プロトコル」で決済に利用できる仮想通貨。なお、同件による21年3月期業績に与える影響は軽微としている。

■アレンザHD <3546>  1,811円 (+264円、+17.1%)

 東証1部の上昇率トップ。アレンザホールディングス <3546> が急騰、連日の年初来高値更新となった。17日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を1475億8000万円から1540億円(前期比11.8%増)へ、営業利益を36億円から67億円(同2.0倍)へ、純利益を23億円から42億円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。上期において、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う巣ごもり需要などによりDIY用品、園芸、インテリア、収納用品、ペットなどの売り上げが想定以上に好調だったことに加えて、感染予防としてのチラシ配布の中止や出張自粛により販管費が減少したことが影響した。また、業績予想の修正に伴い、従来中間・期末各13円の年26円を予定していた配当予想を中間16円・期末20円の年36円に増額するとあわせて発表しており、これも好材料視された。前期実績に対しては10円の増配になる予定だ。

■リニカル <2183>  890円 (+88円、+11.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率5位。リニカル <2183> が急反騰、一時ストップ高。18日前引け後に、北里研究所(東京都港区)と、イベルメクチンの新型コロナウイルス感染症に対する適応追加を目指した医師主導治験についての治験業務委託契約を締結したと発表しており、これが好感された。なお、イベルメクチンは、2015年のノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智北里大学特別栄誉教授が発見したマクロライド系抗生物質。動物薬として寄生虫駆除に用いられるほか、オンコセルカ症(河川盲目症)やリンパ系フィラリア症など寄生虫感染症薬として用いられている。また、以前から各種のウイルスに対する抗ウイルス作用が示されており、今回新たに新型コロナウイルスにおける増殖抑制効果が示され、北里研究所北里大学大村智記念研究所でも同様の効果が確認されているという。

■三協フロンテ <9639>  3,890円 (+375円、+10.7%)

 三協フロンテア <9639> [JQ]が急反騰。17日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を460億円から478億円(前期比4.5%増)へ、営業利益を65億円から75億円(同3.0%増)へ、最終利益を41億円から47億円(同0.9%増)へ上方修正し、減益予想から一転して増益予想としたことが好感された。新型コロナウイルス感染症による景気減速の影響を受けると見込んでいたものの、想定よりも影響が軽微であったという。また、3密対策やテレワーク推進などを受けて、新たな空間を必要とする、または既存の空間を拡張するニーズから、同社ユニットハウスに対する需要が拡大したことも要因としている。また、業績予想の修正に伴い、従来中間・期末各55円の年110円を予定していた配当予想を、中間・期末各60円の年120円にするとあわせて発表した。なお、前期実績と同額となる予定だ。

■トレンダ <6069>  779円 (+57円、+7.9%)

 トレンダーズ <6069> [東証M]が続急伸、5日移動平均線を絡め上値指向の強い展開を続けている。8月19日に上ヒゲでつけた戻り高値785円奪回を視野に入れる展開にある。インスタグラムなどを活用し美容など女性に特化したマーケティング支援ビジネスを展開する。17日取引終了後、保有する営業投資有価証券の売却に伴い、21年3月期上期に売却益1億円を営業利益に計上することを発表、これによる収益押し上げ効果を手掛かり材料に物色人気が高まった。

■綿半HD <3199>  3,255円 (+220円、+7.3%)

 綿半ホールディングス <3199> が4連騰、上値追いを加速させ25日移動平均線との上方カイ離を一段と広げた。長野県を地盤とするホームセンターでコロナ禍にあっても日用品や食品などのまとめ買い需要などを反映して売り上げを伸ばし足もとの業績は絶好調。また、建設事業にも展開しており、屋根改修で実績が高い点が特長。台風対策関連で屋根瓦専用の釘を手掛けるアマテイ <5952> [東証2]が9月中旬に3日連続ストップ高と異彩人気となったが、綿半HDもその連想が働きやすい。9月末を基準日に1株を2株にする株式分割を行うことで、その権利取りの動きも株高を後押しした。

■あすか薬 <4514>  1,522円 (+99円、+7.0%)

 あすか製薬 <4514> が続急伸。田村憲久厚生労働相が17日の会見で、体外受精など不妊治療への助成金を増額すると述べたことを受けて、不妊治療薬を手掛ける同社や富士製薬工業 <4554> などには業績への貢献を期待した買いが入ったようだ。

■白鳩 <3192>  299円 (+18円、+6.4%)

 白鳩 <3192> [JQ]が急伸。17日の日本経済新聞電子版で、「小田急百貨店は23日に中国向けの越境電子商取引(EC)事業に本格参入する」と報じられたことを受けて、小田急電鉄 <9007> 子会社の同社に思惑が働いたようだ。記事によると、中国のスタートアップ企業が提供するSNS(交流サイト)を通じ、化粧品やアクセサリーなどを販売するという。小田急百貨店は中国本土に出店していないことから、認知度向上のためEC参入を計画したとしており、女性下着のEC販売を手掛ける同社にも商機拡大につながると期待されている。

■日本一ソフト <3851>  1,057円 (+61円、+6.1%) 一時ストップ高

 日本一ソフトウェア <3851> [JQ]が急反発、一時ストップ高に買われた。17日の取引終了後、「魔界戦記ディスガイア6」のティザーサイトを公開し、21年1月28日に発売予定であることを発表したことが好感された。

■エイジア <2352>  2,336円 (+127円、+5.8%)

 エイジア <2352> が続急伸、新値街道に復帰した。同社は17日取引終了後、21年3月期上期(4-9月)の業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の1億円から1億5000万円(前年同期比17.1%減)に大幅増額しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。同社はクラウド型販売支援ソフトの開発・販売などを手掛けるが、クラウドサービス中心にアプリケーション事業が好調で会社側の想定を上回る見通し。

■HUグループ <4544>  2,859円 (+137円、+5.0%)

 H.U.グループホールディングス <4544> が急反発。18日午後2時ごろ、未定としていた21年3月期の連結業績予想を発表しており、売上高2000億~2200億円(前期比6.0%~16.6%増)、営業利益140億~185億円(同40.9%~86.1%増)と大幅営業増益を見込むとしたことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、4月から5月にかけてCLT(受託臨床検査)事業の検査受託数が大幅に減少したが、6月以降は検査受託数が前年並みの水準で推移していることに加えて、新型コロナウイルス関連検査の受託数の増加および高感度抗原検査試薬/迅速抗原検査キットの売り上げが寄与したことが業績を牽引する。なお、今後のコロナ関連検査の受託動向および高感度抗原検査試薬/迅速抗原検査キットの普及度合いがまだ不透明であることから、レンジ予想にしたという。

■シノプス <4428>  1,867円 (+89円、+5.0%)

 シノプス <4428> [東証M]が大幅高で3日続伸。18日、需要予測型自動発注システム「sinops-R6」が中小企業経営強化税制の対象ツールに認定されたと発表しており、これが好感された。「中小企業経営強化税制」は、17度税制改正大綱における中小企業投資促進税制の上乗せ措置の「中小企業経営強化税制」への改組に基づき、自ら策定した「経営力向上計画」の認定を受けた中小企業などが、生産性の向上に資すると認定された対象設備を導入した際、税制優遇措置を受けることができるというもの。今回の認定により、「sinops-R6」を導入する中小企業・小規模事業者は、即時償却または取得価額の10%もしくは7%の税制控除が選択でき、利用拡大につながると期待されている。

■フロンテオ <2158>  752円 (+32円、+4.4%)

 FRONTEO <2158> [東証M]が大幅高で3日ぶりに反発。17日の取引終了後、ロゼッタ <6182> [東証M] と言語処理AI(人工知能)の連動に向けた業務提携を行うことで基本合意したと発表しており、これが好感された。今回の業務提携では、両社の連動プロジェクトとして、建設業向け多機能ウェアラブルデバイスにおける安全管理・危険察知・事故防止機能の実装や、医療機関向け多機能ウェアラブルデバイスにおける会話記録の分析と診断支援機能の実装、ロゼッタの進める「AI RPA」事業における人間の判断を代替するAI機能の実現などを進めるのが狙い。なお、フロンテオ、ロゼッタともに今期業績への影響は軽微としている。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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