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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ディーエヌエ <日足> 「株探」多機能チャートより

■ディーエヌエ <2432>  1,637円 (+300円、+22.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ディー・エヌ・エー <2432> がストップ高に買われた。今週に入り底入れ反騰体制にあったが、6日は一気に75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消する戻り足をみせた。同社が5日取引終了後に発表した20年4-6月期決算は、スマートフォンゲームやライブ配信事業が好調で収益を押し上げており、最終利益段階で前年同期比4倍の99億200万円と高水準の伸びを達成した。これを好感する形で投資資金の流入が加速した。

■UT <2146>  3,025円 (+503円、+19.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。UTグループ <2146> がストップ高に買われた。5日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算は、売上高258億2900万円(前年同期比0.4%増)、営業利益17億6300万円(同6.4%増)と増収増益を確保しており、これを好感する買いが入った。 新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、自動車関連分野でサプライチェーン分断や自動車需要の減退などにより、工場の一時稼働停止や派遣人員数の削減を行う顧客が増加し、主力のマニュファクチャリング事業は大幅減収減益に沈んだ。一方、ソリューション事業は単価上昇に加え、4月に新規連結した東芝系3社が寄与し、収益を大きく伸ばした。また、エンジニアリング事業では事業戦略の見直しに伴う新卒採用の一時的な抑制で減収となったものの、業務効率化や稼働率向上が奏功し大幅増益を達成した。

■ソリトン <3040>  1,767円 (+263円、+17.5%)

 東証1部の上昇率3位。ソリトンシステムズ <3040> が続急騰し、約2年半ぶりの高値をつけた。5日の取引終了後に発表した20年12月期上期(1-6月)の連結経常利益が前年同期比5倍の5億4900万円に急拡大しており、これが好材料視された。主力のITセキュリティー事業でテレワーク向けの業務用リモートデスクトップ「Soliton SecureDesktop」の販売が好調だった。自社の製品とサービスの販売に注力したことで同事業の採算は大きく向上した。また、国内のパブリックセイフティ分野(防災、治安、危機管理)向けにモバイル映像中継装置「Smart-telecaster ZAO-S」の販売を推進し、映像コミュニケーション事業が黒字化したことも大幅増益に貢献した。

■KYCOM <9685>  538円 (+80円、+17.5%) ストップ高

 KYCOMホールディングス <9685> [JQ]がストップ高。同社は通信や官公庁向け中心にシステムの受託開発を展開し、各省庁がDX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みを強化するなか収益機会が高まっている。また、不動産事業も手掛け、前期に取得した太陽光発電設備の稼働などが業績に貢献している。5日取引終了後に発表した20年4-6月期決算は営業利益が5200万円(前年同期実績は300万円)と大幅に改善しており、これが株価を強く刺激する格好となった。時価総額30億円以下と小型で、信用買い残が枯れ切った状態にあったことから、株式需給面でも上値の軽さが意識された。

■ワールド <3612>  1,420円 (+135円、+10.5%)

 東証1部の上昇率8位。ワールド <3612> が急反騰。同社は5日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益は34.1億円の赤字(前年同期は85億円の黒字)に転落した。しかしながら、併せて4-9月期(上期)の同損益を従来予想の182億円の赤字→174億円の赤字(前年同期は75.6億円の黒字)に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなった。

■太陽HD <4626>  5,580円 (+450円、+8.8%)

 太陽ホールディングス <4626> が4連騰し年初来高値を更新した。同社は6日正午頃に、21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比91.9%増の33億7300万円となり、上半期計画51億円に対する進捗率は66.1%となった。売上高は同25.0%増の192億7500万円で着地した。電子材料事業では半導体市場の成長を追い風に、半導体パッケージ用ドライフィルムの売り上げが増加。また、4月にアストラゼネカから譲り受けた4製品の長期収載品の寄与などで、医薬事業も伸びた。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■シャープ <6753>  1,224円 (+92円、+8.1%)

 シャープ <6753> は4日続伸、一時13.1%高の1280円に買われた。5日の取引終了後、未定としていた21年3月期の連結業績予想について、売上高2兆3500億円(前期比3.5%増)、営業利益820億円(同55.4%増)、純利益500億円(同2.4倍)と発表しており、これが好感された。同社では、新型コロナウイルスの収束時期を見極めることは依然として困難だが、同社グループのサプライチェーンは概ね正常化してきており、販売面での制約がなくなれば本業は回復していくと見込んでいるという。なお、今期の配当予想は引き続き未定としている。なお、同時に発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算は、売上高5172億9000万円(前年同期比0.4%増)、営業利益90億8300万円(同37.8%減)、純利益79億5000万円(同36.6%減)だった。

■三井海洋 <6269>  1,639円 (+104円、+6.8%)

 三井海洋開発 <6269> が4連騰。同社は5日大引け後に決算を発表。20年12月期第2四半期累計(1-6月)の連結経常損益は89.3億円の赤字(前年同期は22.8億円の黒字)に転落した。

■ツムラ <4540>  2,900円 (+162円、+5.9%)

 ツムラ <4540> が大幅に4日続伸。同社は5日大引け後に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比6.5%増の57.5億円に伸び、4-9月期(上期)計画の94億円に対する進捗率は61.2%に達し、5年平均の52.7%も上回った。

■住友精化 <4008>  3,605円 (+195円、+5.7%)

 住友精化 <4008> 大幅4日続伸し年初来高値を更新した。5日の取引終了後、21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算は売上高276億9700万円(前年同期比12.5%増)、経常利益33億1600万円(同2.3倍)だったと発表しており、これを好感する買いが入った。中国で衛生材料の原材料調達を優先する動きが一時的に拡大し、吸水性樹脂の販売が大幅に増加したうえ、原料価格が下落したこともプラスに働いた。また、機能化学品部門で水溶性ポリマーや微粒子ポリマーの販売が伸びたことも業績拡大を後押しする格好となった。

■いすゞ自動車 <7202>  993.5円 (+53.5円、+5.7%)

 いすゞ自動車 <7202> が大幅に4日続伸。株価は5日に比べ7%強上昇した。5日取引終了後に決算を発表。第1四半期(4-6月)の連結営業利益は前年同期比95.2%減の21億8700万円だった。市場では、40億円前後の赤字を予想する見方が出ていただけに、ポジティブ評価からの買いが流入した。主力市場であるタイでの販売は、大きく落ち込むものの、市場の予想との比較では底堅く推移する見込みだ。なお、未定としていた21年3月期の同利益は前期比64.4%減の500億円と予想されている。

■テレ東HD <9413>  2,360円 (+121円、+5.4%)

 テレビ東京ホールディングス <9413> が急反発。同社は5日大引け後に決算を発表。21年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比73.3%増の9.2億円に拡大し、通期計画の33.2億円に対する進捗率は28.0%となり、5年平均の27.6%とほぼ同水準だった。

■鹿島 <1812>  1,226円 (+50円、+4.3%)

 鹿島 <1812> が大幅反発。同社が6日正午ごろに発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算は、売上高4407億4200万円(前年同期比3.2%増)、経常利益414億8000万円(同82.3%増)となり、これを好感する買いが入った。土木事業で手持ち工事が順調に進捗し、今期中に完成を予定する案件を中心に損益改善が進んだことに加え、開発事業で大型物件の引き渡しにより不動産販売収入が増加したことが収益を押し上げた。また、建築事業の売上総利益率が大きく改善したことなども寄与した。なお、新型コロナウイルス感染症の連結業績への影響は想定の範囲内とし、通期業績予想は据え置いた。

■MCJ <6670>  1,000円 (+24円、+2.5%)

 MCJ <6670> [東証2]が反発、年初来高値を更新した。5日の取引終了後に発表した21年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算で、売上高444億2000万円(前年同期比28.2%増)、営業利益49億円(同63%増)に拡大しており、これを好感する買いが入った。国内パソコン関連事業の収益拡大が業績を牽引した。新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、法人のリモートワーク需要や個人の巣ごもり消費需要などに合致した製品投入や営業施策を展開し、パソコンの出荷台数は大幅に増加したことが寄与。営業利益は四半期として初めて40億円を超え、過去最高益を更新した。なお、21年3月期通期業績予想は引き続き未定としている。

■トヨタ <7203>  6,800円 (+152円、+2.3%)

 トヨタ自動車 <7203> が4日続伸。同社は、午後1時25分に決算を発表した。第1四半期(4-6月)期連結決算は、売上高が前年同期比40.4%減の4兆6007億円、営業利益は同98.1%減の139億円だった。同時に21年3月期の業績予想を公表し、未定としていた最終利益は前期比64.1%減の7300億円との見通しを示した。営業利益予想の5000億円は据え置いた。今期配当は未定としている。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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