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【注目】前週末19日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより

■東エレク <8035>  24,860円 (+1,655円、+7.1%)

 東京エレクトロン <8035> が続急伸。18日の取引終了後、未定としていた21年3月期の連結業績予想について、売上高1兆2800億円(前期比13.5%増)、営業利益2750億円(同15.9%増)、純利益2050億円(同10.7%増)を見込むと発表しており、2ケタ営業増益見通しを好感した買いが入った。新型コロナウイルス感染拡大の状況は引き続き注視するものの、半導体及びFPD市場はIoT/5G/AIの普及により中長期的に需要が拡大すると予想。これを受けて、半導体製造装置及びFPD製造装置市場がともに前年比10%程度増加するとみていることが要因としている。なお、年間配当は660円(前期588円)を予定している。

■メガチップス <6875>  2,175円 (+136円、+6.7%)

 メガチップス <6875> が急反発、7%近い上昇をみせ年初来高値を更新した。株価は5月14日に大きなマドを開けて買われた後、1ヵ月以上にわたり25日移動平均線と接触することもなく強力な下値切り上げ波動を形成している。 新型コロナウイルス感染症の拡大で外出自粛の動きが強まり巣ごもり消費関連にマーケットの視線が集まっている。レジャー分野では消費者のゲームに対する需要が喚起されているが、その恩恵を最も受けているのが「ニンテンドースイッチ」を販売する任天堂 <7974> で、外資系証券などの強気の投資判断が相次いでいる。そのなか、特定用途向け半導体を手掛けるメガチップスはスイッチ向けLSIを供給しており、業績拡大への思惑が強い。20年3月期営業利益は前の期比7割増の9億7200万円と急回復を示したが、21年3月期については更に伸びが加速し、前期比2.8倍の27億円を見込んでいる。

■ネクスジェン <3842>  1,891円 (+115円、+6.5%)

 ネクストジェン <3842> [JQG]が4連騰、一時17%超上昇した。同社は19日、ローカル5G導入コンサルティングの提供を開始すると発表しており、これが株価を刺激したようだ。ローカル5Gとは、超高速かつ大容量の通信を実現する次世代通信技術である5Gを活用し、地域や産業分野の個別のニーズに基づき小規模な通信環境を提供するもの。今回のローカル5G導入コンサルティングの提供では、19年12月に資本・業務提携を強化・拡充している協和エクシオ <1951> と同社の強みを生かし、ローカル5Gソリューションの技術検討及び検証、導入までを一括してサポートする。

■エアトリ <6191>  1,250円 (+64円、+5.4%)

 エアトリ <6191> が3日ぶり急反発。18日の取引終了後、グループ会社のハイブリッドテクノロジーズが、コンペティションによる人工知能(AI)開発を行うNishika(東京都千代田区)と業務提携したと発表しており、これが好材料視された。今回の提携は、AI市場でのマーケットシェア獲得が目的。ハイブリッドテクノロジーズのハイブリッド開発による価格優位性や人的リソース力と、NishikaのAIモデル開発力を融合し、新たなサービス「ワンストップAI開発」の提供を開始するとしている。なお、業績への影響は軽微としている。

■リブワーク <1431>  2,244円 (+114円、+5.4%)

 注文住宅を手掛けるLib Work <1431> [東証M]が大幅4日続伸。19日の取引開始直後に、ショッピングモール向け新ブランド「sketch(スケッチ)」を立ち上げたと発表しており、これを好感する買いが入った。「sketch」の初店舗は、イオンモール福岡1階に原寸大のモデルハウスを建築し出店するインショップ型の形態で11日に開設した。「sketch」は住宅事業におけるセカンドブランドの位置づけで、女性をメインターゲットにトレンドを意識したデザイン性と低価格での提供をコンセプトとしている。今後はショッピングモールを中心に全国展開していく計画だ。併せて、アダストリア <2685> が展開する「niko and...(ニコアンド)」とコラボレーションし、戸建て新商品「ink(インク)」の販売を開始したことも明らかにしている。

■サンリオ <8136>  1,710円 (+85円、+5.2%)

 サンリオ <8136> が3日ぶりに急反発。19日の正午、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に伴い、8月31日に有効期限を迎える「株主優待券」及び「株主優待券1000円」のチケットの有効期限を、21年1月31日まで延長することを発表しており、これが好材料視された。

■オルトP <3672>  470円 (+23円、+5.2%)

 オルトプラス <3672> が急反発。同社が18日、アクセルマーク <3624> [東証M]とゲーム事業の全部または一部の譲受に向けて基本合意したと発表したことが買い材料視された。

■フリュー <6238>  1,048円 (+51円、+5.1%)

 フリュー <6238> が4日続伸。前引け後に発表した5月度の売上高が前年同月比5.7%減となり、4月の同46.4%減から減収率が大幅に縮小したことが好感された。商品の販売時期やタイトルごとの売り上げ変動が大きい事業ながら、キャラクタ・マーチャンダイジング事業及びゲーム事業が好調に推移した。

■クックパッド <2193>  340円 (+13円、+4.0%)

 クックパッド <2193> が大幅高。同社は18日、ローソン <2651> の店舗で、生鮮食品EC「クックパッドマート」の商品受け取り場所である生鮮宅配ボックス「マートステーション」を活用した生鮮食品販売を開始したと発表。コンビニへの導入は初といい、今後の更なる展開などが期待されたようだ。第1弾として、都内のローソン3店舗(港一の橋店、世田谷桜新町二丁目店、久が原一丁目店)を商品の受け取り場所として指定する注文受け付けを18日から開始し、23日から商品の受け取りが可能。あわせて、それぞれの店舗内に設置された「マートステーション」から半径2~3キロ圏内への宅配サービスも始めるとしている。

■みらかホールディングス <4544>  2,716円 (+61円、+2.3%)

 みらかホールディングス <4544> が後場上げ幅を拡大。正午ごろ、連結子会社の富士レビオが、全自動検査機器における新型コロナウイルス抗原検査試薬について、同日付で製造販売承認を取得し、22日から販売すると発表しており、これが好感された。新製品「ルミパルスSARS-CoV-2Ag」は、富士レビオの全自動化学発光酵素免疫測定システム「ルミパルスG1200」及び「ルミパルスG600 2」で使用する専用試薬。試薬を使える装置は国内の医療機関を中心に約800台あるという。鼻咽頭ぬぐい液に加えて唾液も用いることが可能で、検査時間も約30分と短時間で済み、検査の効率化に寄与するとしている。なお、21年3月期の連結業績への影響は精査中としている。

■クシム <2345>  1,342円 (+29円、+2.2%)

 クシム <2345> [東証2]が3日ぶりに反発。18日の取引終了後、ネクスグループ <6634> [JQ]と「GIGAスクール構想」に向けて提携強化し、全小中学生930万人にパソコン1台の時代を見据えたサービスパッケージを開発すると発表しており、これが好感された。今回開発したサービスは、クシムのeラーニングシステム「SLAP(スラップ)」とパソコンの手配から導入に至るキッティングサービス、ネクスGのUSB通信端末「UX302NC-R」をパッケージ化したもの。7月から商談を行い、各学校機関の状況に応じて提供するとしている。

■ジェイリース <7187>  376円 (+6円、+1.6%)

 ジェイリース <7187> が高い。一時10%を超える上昇で400円台に乗せてきた。家賃の債務保証ビジネスを展開しており、大都市圏中心に営業エリアを拡大中。18日取引終了後、東京海上グループの東京海上ミレア少額短期保険及び東京海上ウエスト少額短期保険との業務提携を発表。今月24日から両社が提供する住居用家財保険商品の保険料にかかわる収納代行と保険料の保証サービスを提供開始する予定にあり、これによる業容拡大効果に期待した買いを呼び込んでいる。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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