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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

都築電 <日足> 「株探」多機能チャートより

■都築電気 <8157>  1,522円 (+280円、+22.5%) 一時ストップ高

 都築電気 <8157> [東証2]が大幅高で3連騰、一時ストップ高に買われた。17日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、6月24日付で東証2部から東証1部市場に指定されることになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買われた。同社は、情報ネットワークソリューションサービス事業と電子デバイス事業が2本柱。21年3月期連結業績予想は、売上高1120億円(前期比10.7%減)、経常利益27億5000万円(同39.9%減)を見込んでいる。

■キャンディル <1446>  619円 (+100円、+19.3%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。キャンディル <1446> がストップ高まで買われた。同社は17日、酸化チタン・過炭酸ナトリウム配合「抗ウイルス・抗菌剤CA1100」の小分けタイプを18日から発売すると発表しており、これによる販売増などが期待されたようだ。これまではyahooショッピングや自社のECサイトなどを通じて、「抗ウイルス・抗菌剤CA1100」業務用サイズ(20リットル入り)を販売していたが、アルコール系消毒剤の不足などから問い合わせが急速に増えているという。これを受けて一般にも広く販売するため小分けタイプを用意するとしている。

■CEHD <4320>  577円 (+80円、+16.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。CEホールディングス <4320> がストップ高。同社は中小病院を主要顧客に電子カルテシステムを中心とする医療情報システムを展開している。17日取引終了後、グループ会社のマイクロンが開発支援したAI搭載のプログラム医療機器が「新型コロナウイルス感染症に関連した肺画像解析プログラム」として日本で初めての承認を取得したことを発表。また、医療機器における品質マネジメントシステムの国際規格を取得したことも発表しており、これを材料視する形で投資資金が集中した。

■日シス技術 <4323>  1,695円 (+167円、+10.9%)

 東証1部の上昇率7位。日本システム技術 <4323> が全体下げ相場に抗して3連騰、10%超の上昇で1695円まで上値を伸ばし、5ヵ月ぶりに年初来高値を更新した。独立系の業務支援ソフト受託開発会社で、文教向けや医療ビッグデータ分野への展開にも定評がある。大学などの教育機関向け経営改革ソリューションを提供しているが、主要製品である戦略的大学経営システムでは、新製品「GAKUEN RX」を開発し4月から販売している。また、診療報酬明細書(レセプト)データーの自動分析システムをクラウドベースで提供しており、医療ICT関連の一角としても注目度が高い。

■インパクト <6067>  1,774円 (+164円、+10.2%)

 インパクトホールディングス <6067> [東証M]が大幅に3日続伸。同社は18日、子会社のimpactTVが手かざしサイネージシステムを開発したと発表しており、これが材料視されたようだ。impactTVは、アフターコロナの意識や行動の変化を見据えてボタンや画面に触れることなく、特定空間に手をかざしたり、伸ばしたりするだけで、コンテンツ再生ができる仕組みを開発。これにより、ボタンを物理的に押したり、画面にタッチしたりすることなく、デジタルサイネージであるimpactTVをはじめとする各種IoT機器端末を動作させることができるとしている。

■エムティーアイ <9438>  708円 (+65円、+10.1%)

 エムティーアイ <9438> が大幅3日続伸。同社は18日、三井住友フィナンシャルグループ <8316> 子会社のポラリファイと、生体認証技術を活用した金融機関向けのオンライン本人確認システム「eKYC本人確認サービス」を開発し、今年12月から提供を開始する予定だと発表。これが材料視されたようだ。これは、50社以上の金融機関向けにICTソリューションの提供やシステム開発を行ってきたエムティーアイのノウハウと、ポラリファイによる世界最高水準の精度を持つ生体認証を活用した本人確認技術を生かした金融機関に特化したサービス。本人確認をオンラインで可能とすることで、オンラインでの口座開設や各種申請・届出などが実施でき、金融機関の業務改善やコスト削減、利用者の満足度向上をサポートする。また、18日は国立成育医療研究センターらのグループと、AI(人工知能)を用いた不妊治療支援用スマートフォンアプリの開発を目指した共同研究を開始することも公表。この研究では、スマートフォンを用い、不妊治療に関するデータ管理の効率化や利用者の妊娠・不妊治療に関する知識向上を図ることで、利用者が不妊治療について理解し、より納得して治療に臨む事ができるよう支援するとしている。

■サイオス <3744>  870円 (+80円、+10.1%)

 サイオス <3744> [東証2]が上値追いを加速、18日で3連騰となり一時107円高の897円まで買われ年初来高値更新となった。システム構築及びメンテナンスなどを手掛けるシステムインテグレーターで、人工知能(AI)分野を深耕している点が人気の背景にある。オープンシステム基盤事業を主力とし、自社製品である「LifeKeeper」が業績に寄与しており、20年1-3月期は営業利益が前年同期比54%増の1億4100万円と大幅な伸びを達成、通期計画の8000万円を既に超過している。時価は2018年7月以来約2年ぶりの高値圏にあるが、株価は滞留出来高の少ない戻り真空地帯に入っており上値が軽い。

■ギグワークス <2375>  1,890円 (+162円、+9.4%)

 ギグワークス <2375> [東証2]が全体軟調相場に逆行して連日の大幅高、18日で3日続伸となり9.4%高の1890円まで上値を伸ばした。エンジニア派遣やコールセンターコンサルティングなどの人材派遣ビジネスを主力に展開しており、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の流れに乗り、旺盛なIT人材に対する需要を取り込んでいる。また、ネットなどを通じて単発・短期の仕事を受注する働き方いわゆるギグエコノミー領域においてのサービスを展開し、テレワーク導入の動きと合わせ新たなワーキング形態の橋渡し役としても存在感を高めている。足もとの業績も好調、20年10月期第2四半期の業績は営業利益段階で4億4400万円(同0.1%増)と微増にとどまったが、世界的に新型コロナウイルス感染症の影響が顕在化した2-4月期については15%増と2ケタの利益伸長を果たしていることで、ウィズコロナで業績を伸ばせる企業として注目が集まった。

■ワッツ <2735>  985円 (+83円、+9.2%)

 ワッツ <2735> が大幅高で3連騰、9%を超える上昇で985円まで上値を伸ばし年初来高値を更新した。時価は2018年10月以来の高値圏で、18年8月以来の1000円大台回復も視野に入ってきた。100円ショップ大手で小規模店舗の直営展開を特長とし、機動力の高い経営が強みとなっている。コロナ禍で消費者のデフレマインドが醸成されるなか、100円ショップの売り上げは伸びる傾向にある。同社の月次売上高も新型コロナウイルスの影響が出始めた2月は既存店ベースで前年同月比17%増、3月は9%増、4月は16%増、5月も16%増と高水準の伸びを続けている。20年8月期第2四半期(19年9月-20年2月)の業績は営業利益が前年同期比2.1倍の7億8600万円と急拡大している。

■ノーリツ鋼機 <7744>  1,600円 (+129円、+8.8%)

 ノーリツ鋼機 <7744> が大幅高で3連騰。17日取引終了後、保有する連結子会社JMDC <4483> [東証M]株式の一部である259万7504株を売却すると発表。18日朝には株式売却価額が159億円となることを明らかにしており、業績への寄与に期待する買いが入ったようだ。中長期の財務戦略の一環として、キャッシュポジションを高め財務体質を強化するとともに、JMDC株式の流動比率を高めることを目的に売却を実施する。なお、株式売却の受渡完了は6月22日を予定し、売却後の所有割合は現在の62.94%から52.94%に低下するという。

■アンジェス <4563>  2,324円 (+161円、+7.4%)

 アンジェス <4563> [東証M]が3連騰。18日の前引け後に、大阪大学らと進めている 新型コロナウイルス感染症向けDNAワクチンの共同開発におけるワクチン製造に、新たに塩野義製薬 <4507> 子会社のシオノギファーマが中間体の分担製造でタカラバイオ <4974> の協力体制に加わることになったと発表しており、これを材料視する買いが向かった。ワクチン製造では、既にAGC Biologicsが中間体の分担製造、Cytivaが生成用資材の優先的な供給でタカラバイオの協力体制に参画している。今夏から開始を予定している臨床試験と並行して準備を進め、21年3月末までの20万人分のワクチン製造及び、その後の大量生産に向けてより確実な体制が構築されることになったとしている。

■イマジニア <4644>  1,184円 (+75円、+6.8%)

 イマジニア <4644> [JQ]が大幅に3日続伸。18日昼ごろ、サンエックス(東京都千代田区)からライセンス許諾を受け、「すみっコぐらし」を起用した初のスマートフォン向け農園ゲームの配信を決定したと発表しており、これを好材料視する買いが入った。同作はすみっコぐらしたちと楽しい農園生活を送ることができるゲーム。キャラクターたちと一緒に作物を育て、すみっコたちが大好きな食べ物や農園を彩るデコアイテムを作ったり、自分だけの農園を自由に作りあげることができるという。すみっコぐらしは子どもから大人まで幅広い層に人気があり、20年夏から秋の配信開始に向けて期待が高まったようだ。併せて、ニンテンドースイッチソフト「メダロットクラシックスプラス カブトVer.」「メダロットクラシックスプラス クワガタVer.」の発売を決定したことも明らかにしている。

■大塚家具 <8186>  167円 (+9円、+5.7%)

 大塚家具 <8186> [JQ]が3日続伸。同社が17日、ヤマダ電機 <9831> との連携で家電の展示販売を本格的に開始すると発表したことが買い材料視された。

■AIクロス <4476>  2,030円 (+105円、+5.5%)

 AI CROSS <4476> [東証M]が3日続伸。同社は17日、コールセンター業務の効率化を実現できるサービス「絶対リーチ!forコールバック」の提供を開始したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、自動音声応答システム(IVR)とショートメッセージサービス(SMS)を組み合わせることで、顧客の折り返し電話予約を効率化するもの。通常時の利用に加え、新型コロナウイルスの感染拡大などオペレーター稼働を制限せざるを得ない状況でも活用することができる。

■日ガス <8174>  4,725円 (+170円、+3.7%)

 日本瓦斯 <8174> が続伸し年初来高値を更新した。18日付の日本経済新聞は「全国約1万8000ある中小のLPガス会社にシステムの導入を促し『プラットフォーマー』への変身を狙う」と報道。ガス業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する姿勢を評価する買いが流入した。同社は、DX推進で20年3月期に11.3%だった自己資本利益率(ROE)を数年後に15%前後まで引き上げることを計画している、という。

■商船三井 <9104>  2,059円 (+64円、+3.2%)

 商船三井 <9104> が大幅反発。17日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、経常損益を100億円の赤字~400億円の赤字から収支均衡(前期550億9000万円の黒字)へ上方修正したことが好感された。従来予想では、新型コロナウイルス感染の収束時期に応じた2つのストレスシナリオを想定し業績予想レンジを発表したが、改めて事業への影響を精査した結果、事態の推移はレンジ上限のシナリオに近いと判断したという。また、油送船事業における足もとの市況なども考慮したとしている。

■任天堂 <7974>  50,110円 (+1,370円、+2.8%)

 任天堂 <7974> は商いを膨らませ3日続伸、フシ目の5万円大台を回復した。同社株にとって5万円大台ラインは複数回のチャレンジも超えることができなかった因縁場で、2018年1月24日には高値4万9980円まで買われたものの5万円大台にあと20円、紙一重のところで乗せることができなかったという経緯がある。5万円大台はさかのぼること12年前、リーマン・ショックのあった2008年9月以来の高値水準となる。17日夜に動画によるプレゼンテーションを行い、歯磨きアプリ「ポケモンスマイル」とパズルゲーム「ポケモンカフェミックス」を発表した。また、今月24日に別のプロジェクトを発表することも明らかにしており、同社株に対するマーケットの関心が改めて高まった。

■Jストリーム <4308>  2,255円 (+62円、+2.8%)

 Jストリーム <4308> [東証M]が3日続伸。同社が17日、動画配信プラットフォーム「J-Stream Equipmedia」がクラウド型アプリプラットフォーム「Yappli」と連携開始すると発表したことが買い材料視された。オンデマンド・ライブといった動画配信を伴うビジネスアプリの導入を支援する。

■明治HD <2269>  8,610円 (+130円、+1.5%)

 明治ホールディングス <2269> が反発。大和証券が17日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」へ、目標株価を7400円から1万円へそれぞれ引き上げており、これが好材料視されたようだ。20年3月期第4四半期(1-3月)の営業利益が223億円(前年同期19%増)で着地し、同証券予想の257億円を下回った。これを受けて21年3月期営業利益予想を1110億円から1100億円へ若干減額したが、微調整の範囲である。新型肺炎による菓子やスポーツ栄養の落ち込みはプロバイオやヨーグルトの消費拡大で相殺でき、更に新型肺炎の影響でプロバイオの価値が高まる可能性もあるとしている。これまでは売り上げモメンタムの改善が懸念材料だったが、同社が意欲的な新製品のラインアップを豊富に用意していることから、21年3月期から不採算・低採算事業やアイテムの見直し影響の除いたコア事業・商品の売上高が寄与し増収に転じると予想され、改善確度が高まったことをポジティブに評価している。

■コスモス薬品 <3349>  16,880円 (+240円、+1.4%)

 コスモス薬品 <3349> が高い。SMBC日興証券は17日、同社株の目標株価を1万3000円から1万7000円に引き上げた。投資評価の「2」は継続した。新型コロナウイルスによる紙製品などの需要はピークアウトしているが、同社の売り上げの過半は食品が占めており、月次の既存店売上高は他のドラッグストアに比べ強い。新型コロナをきっかけとした来店客には、同社の低価格戦略に対する信頼のもと固定化の動きが始まっている兆しがある、と指摘。今後も好調な既存店売上高を維持することで、PER面などで高水準にある株価バリュエーションも維持される可能性がある、とみている。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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