【特集】「バイオテクノロジー」関連が9位、米株急騰の火付け役<注目テーマ>
NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより
1 テレワーク
2 遠隔医療
3 5G
4 コロナウイルス
5 人工知能
6 半導体
7 新型コロナウイルス薬
8 教育ICT
9 バイオテクノロジー関連
10 ゲーム関連
みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「バイオテクノロジー関連」が9位となっている。
新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感もひと頃のパニック的な状況から脱却しマーケット心理も落ち着きを取り戻してきた。特に感染被害の大きかった米国では株式市場がジリジリと水準を切り上げており、前日(18日)はNYダウ、ナスダック総合指数ともに空売り筋の踏み上げを誘発して大幅高となった。NYダウは一時1000ドルを超える上昇をみせたが、これについては米バイオベンチャーが新型コロナ用ワクチンの初期臨床試験で効果が確認されたと発表したことが発端となっている。 ワクチンが早期に開発されれば、経済活動正常化に向けた動きが加速するとの思惑につながりリスクオン相場を後押ししたが、このようにバイオテクノロジー分野に対する注目度合いは、新型コロナによってかつてなく高まっている。
東京市場でも新型コロナの感染拡大を背景に防疫関連株などが継続的に物色されていたが、今は一時期のマスクや除菌剤関連株から、新型コロナの検査薬やワクチン、治療薬の開発に絡む材料にマーケットの関心がシフトしている。バイオベンチャーが多く上場するマザーズ市場が他市場より相対的に強い動きをみせているのは、今の投資家ニーズを反映したものともいえる。
創薬ベンチャーに対するマーケットの視線は強い。コロナワクチンの開発にいち早く乗り出したアンジェス<4563>が思惑先行とはいえ大きく株価を変貌させたことが契機となった。東証1部ではPCR検査用試薬を供給するタカラバイオ<4974>が大きく株価水準を切り上げ、新高値圏で強調展開を続けている。このほか同じく東証1部の黒字バイオベンチャーで時価総額が3800億円前後に達するJCRファーマ<4552>など再生医療分野で実績を有する企業に継続的な資金が流れ込んでいる。
最近の出世株では株価を3月中旬からわずか2カ月で6倍化させたテラ<2191>や、同期間に4倍化させたプレシジョン・システム・サイエンス<7707>など、いずれも新型コロナ絡みの材料が原動力となっている。
このほか、カイオム・バイオサイエンス<4583>、リボミック<4591>、リプロセル<4978>など中低位株に強いチャートを形成しているバイオベンチャーが目立っている。
出所:MINKABU PRESS