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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ヤーマン <日足> 「株探」多機能チャートより

■天昇電 <6776> [東証2] 276円 (+73円、+36.0%) 一時ストップ高

 天昇電気工業 <6776> [東証2]が急騰、一時値幅制限上限となる80円高は283円まで買われる人気となった。株価低位で時価総額も50億円未満と小型で足の速さに着目した投資資金の流入を誘った。プラスチック業界の草分けで自動車部品を主力とする弱電向け成型品メーカーとして高い競争力を誇る。医療廃棄物容器も手掛け、新型コロナウイルスによる感染症が急速に広がるなか、需要取り込みへの思惑が買い人気に火をつけた。PER7倍、PBR0.6倍台と株価指標面から超割安圏にあることも着目されている。

■ヤーマン <6630>  634円 (+100円、+18.7%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。ヤーマン <6630> がストップ高。美容機器や健康器具などを手掛けるが、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした中国向けインバウンド需要の減退が収益デメリットとなるとの見方が売りを増幅させ、今月13日には386円まで売り叩かれた経緯がある。しかし、その後の戻り足も速い。13日取引終了後には200万株を上限とする自社株買いを発表、これが株価反転を促したが、株式需給面でも思惑がある。信用取組は売り買いが拮抗しており、それに加え外資系証券の株券調達による売りが積み上がっていたことで、その買い戻しが値運びに勢いを与えたとみられる。

■あかつき本社 <8737>  274円 (+41円、+17.6%)

 あかつき本社 <8737> [東証2]が6日ぶり急反騰。17日の取引終了後、20年3月期の期末配当予想を9円から11円へ2円増額すると発表しており、これが好材料視された。年間配当は20円(従来予想18円)となり、前期実績に対しては2円の増配になる予定だ。同時に、上限を100万株(発行済み株数の3.24%)、または2億円とする自社株買いを実施すると発表したことも好感された。取得期間は3月18日から21年2月28日まで。株主還元や資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を図るためとしている。

■富士フイルム <4901>  5,238円 (+700円、+15.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。富士フイルムホールディングス <4901> がストップ高。中国政府が17日、新型コロナウイルスの感染による肺炎の治療を巡り、同社傘下の富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザ治療薬「アビガン」の有効性を臨床研究で確認したと発表、医療現場における治療用として正式に推薦する方針が伝わっており、これを材料視する買いを呼び込む格好となった。アビガンについては日本では既に患者への投与が始まっている。

■日医工 <4541>  1,127円 (+150円、+15.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率5位。日医工 <4541> がストップ高。18日午後1時ごろ、リマプロストアルファデクス錠5マイクログラム「日医工」の製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表しており、これが好感された。今回の一部変更承認は、小野薬品工業 <4528> が有する特許などに基づく技術の移管を受けて耐湿安定性を高めた製剤に変更したもの。バラ包装規格を追加して製造販売することにより、医療機関などでの一包化のニーズに対応することが可能になるという。なお、変更された製剤は4月中旬から順次発売するとしている。

■リブセンス <6054>  219円 (+29円、+15.3%)

 東証1部の上昇率6位。リブセンス <6054> が急反騰。17日の取引終了後、上限を74万株(発行済み株数の2.63%)、または2億5000万円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は4月1日から7月31日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするほか、株主還元の一環として実施するという。同時に、新卒就活サービス「就活会議」事業を会社分割し、新設会社の全株式を譲渡することでポート <7047> と基本合意したと発表しており、これも好材料視された。譲渡価額は15億円。なお、20年12月期業績に与える影響は現在精査中としている。

■CKサンエツ <5757>  2,433円 (+261円、+12.0%)

 CKサンエツ <5757> が3連騰。17日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.13%にあたる10万株(金額で3億5000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月18日から6月30日まで。

■ソースネクス <4344>  266円 (+26円、+10.8%)

 ソースネクスト <4344> が続急騰。18日午後0時30分ごろ、テレワーク関連ツールの提供第3弾として、香港スプリットメディアラボ社と提携し、ビデオ会議の映像中の背景のみをぼかし、プライバシーを保護できる「XSplit(エックスプリット)」シリーズの販売を開始すると発表しており、これが好感された。同製品は、テレワークでビデオ会議に参加する際に映り込んでしまう室内の背景をぼかし、プライバシーを保護する製品。ZOOMやSkypeなど主なWeb会議サービスのカメラの設定から、同製品を選択するだけで簡単に利用できるのが特徴で、背景のぼかしのほか、任意の画像や動画、YouTubeの動画やWebページも設定できるという。

■DVx <3079>  802円 (+69円、+9.4%)

 ディーブイエックス <3079> が3日続急伸。17日大引け後、20年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の8.7億円→10億円に15.4%上方修正。減益率が34.6%減→24.5%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。医療機器の販売が堅調に推移するなか、人件費をはじめとする販管費が想定を下回ることが利益を押し上げる。

■ゼンショHD <7550>  1,988円 (+151円、+8.2%)

 ゼンショーホールディングス <7550> が続急伸。17日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の0.97%にあたる150万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月18日から4月20日まで。

■クスリアオキ <3549>  7,540円 (+540円、+7.7%)

 クスリのアオキホールディングス <3549> が続急伸。北陸3県を地盤とするドラッグストアでイオングループに属する。17日取引終了後、19年6月-20年2月期の決算を発表、営業利益は前年同期比1.6%増の110億5300万円と小幅増益だったが、対通期進捗率は88%に達したことで今期上振れ着地への期待が高まった。また、売上高の伸びが顕著で、同期間の伸び率は前年同期比18.3%増と2ケタの伸長をみせている。新型コロナウイルスの影響で消費全般は落ち込むなかも、マスクや消毒液などの売り上げ増加が反映されており、内需の業績好調セクターとして買いを引き寄せる形となった。

■カプコン <9697>  2,978円 (+210円、+7.6%)

 カプコン <9697> が続急伸。同社は17日、人気シリーズ最新作ゲームの「バイオハザード RE:3(キャンペーンモード)」の体験版の19日からの配信と、同作に収録されている非対称対戦ゲーム「バイオハザード レジスタンス」のオープンベータテストを27日から実施することを発表しており、これを期待した買いが流入した。「バイオハザード」シリーズは、武器やアイテムを駆使し惨劇からの脱出を試みるサバイバルホラーゲームで、1996年の第1作発売以降、シリーズ累計販売本数9400万本(2019年12月4日時点)を超える同社の代表的なコンテンツ。4月3日に発売される予定の「バイオハザード RE:3」は2作品を収録したコンピレーションタイトルとなっている。

■しまむら <8227>  7,220円 (+440円、+6.5%)

 しまむら <8227> が続急伸。17日の取引終了後、集計中の20年2月期連結業績について、売上高が5280億9000万円から5219億8200万円(前の期比4.4%減)へ、営業利益が259億円から229億8500万円(同9.7%減)へ、純利益が161億500万円から131億2500万円(同17.9%減)へ下振れ、営業増益予想から一転して減益で着地たようだと発表したが、織り込み済みとの見方が強い。衣料品の販売に大きな影響を及ぼす天候が12から2月にかけて記録的な暖冬となり、これを受けて季節商品の販売が伸び悩んだことが要因としている。また、業績を踏まえて減損損失を追加計上したことなども響いたとしている。

■野村総研 <4307>  2,077円 (+117円、+6.0%)

 野村総合研究所 <4307> が続急伸。水戸証券は17日、同社株のレーティングを新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2600円とした。同社は国内システムインテグレーター大手で金融業向けに強みを持つ。第3四半期累計(19年4-12月)の営業利益は前年同期比21%増の621億円だった。20年3月期の予想営業利益は800億円から820億円(前期比14.8%増)に上方修正されたが、第3四半期の同利益に対する進捗率は75.7%と順調であり、同証券では830億円への再増額修正を見込んでいる。

■アスクル <2678>  2,500円 (+106円、+4.4%)

 アスクル <2678> が大幅続伸。17日大引け後に発表した20年5月期第3四半期累計(19年6月-20年2月)の連結経常利益が前年同期比2.7倍の62.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。配送無料となる注文金額を引き上げや物流コストの低減などが奏功し、個人向け通販サイト「LOHACO」部門の採算が大きく改善したことが寄与。

■弁護士COM <6027>  4,050円 (+170円、+4.4%)

 弁護士ドットコム <6027> [東証M]が3連騰。17日の取引終了後、企業法務向け法律書籍の月額閲覧サービス「BUSINESS LAWYERS LIBRARY」の提供を開始したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同サービスは、月額6300円(税別)で、主要な法律系出版社12社の法律書籍・雑誌の閲覧ができ、情報の検索も可能というもの。専門性が高い多くの書籍から、必要な時に必要なだけ情報を閲覧でき、より確かで効率的なリサーチ業務を後押しするとしている。

■SMC <6273>  42,320円 (+1,690円、+4.2%)

 SMC <6273> が大幅続伸。SMBC日興証券は17日、同社株の投資評価を「2」から「1」へ引き上げた。目標株価は4万5000円から4万8000円に見直した。同社の業績のディフェンシブ性が発揮される局面と指摘している。第4四半期(1-3月)は新型肺炎によるリスクは限定的とみている。同社の中国工場は2月10日以降には平常通り稼働し、十分な在庫も保有している。ただ、中国国内での顧客の事業活動が停滞していることから、今期の中国売上高予想を下方修正。20年3月期の連結営業利益も、従来予想の1528億円から1420億円(会社予想1430億円)に見直した。ただ、21年3月期は、半導体設備投資の伸長が業績を支えるとみており、同利益は1500億円への増益を予想している。

■ミツウロコG <8131>  940円 (+32円、+3.5%)

 ミツウロコグループホールディングス <8131> が大幅に3日続伸。17日の取引終了後、従来20円を予定していた20年3月期の期末一括配当を3円増額して23円にすると発表しており、これが好材料視された。なお、前期実績に対しては3円の増配になる予定だ。

■キョーリン <4569>  1,973円 (+66円、+3.5%)

 キョーリン製薬ホールディングス <4569> が大幅に3日続伸。同社は17日取引終了後、日本医療研究開発機構(AMED)とマイクロ流路型遺伝子定量装置「ジーンソック」の先進的医療機器・システム等技術開発事業に関する受託契約を締結したことを発表。新型コロナウイルスの迅速な検出方法における開発の一環として同事業に協力する計画で、これが株価を強く刺激する形となった。

■アンリツ <6754>  1,881円 (+40円、+2.2%)

 アンリツ <6754> が4連騰と気を吐くほか、アルチザネットワークス <6778> [東証2]も3日続伸、次世代通信規格「5G」の国内商用化スタートを目前に、同関連株に買いが集まり始めた。韓国や米国では既に昨年春先から商用サービスがスタートしているが、日本でもこれに追随して今後、高速・大容量の通信データプランが普及していくことになる。新型コロナウイルスの影響を受けにくいセクターであることも買いを誘導する背景にあるようだ。通信計測器を手掛ける両銘柄をはじめ、santec <6777> [JQ]、日本アンテナ <6930> [JQ]なども大きく買われた。

■カナモト <9678>  1,852円 (+37円、+2.0%)

 カナモト <9678> が6日ぶり反発。17日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の2.84%にあたる110万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月18日から6月17日まで。

※18日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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