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【特集】反発狙いなら、まず高利回り? ~Bコミさんに緊急インタビュー(中)

株探プレミアム・リポート

登場する銘柄
NTTドコモ<9437>、KDDI<9433>、タカラレーベン・インフラ投資法人 <9281>


文/福島由恵(ライター)、構成/真弓重孝(株探編集部)

坂本慎太郎さんのプロフィール:
坂本さん大学卒業後、メーカー勤務を経て、国内証券会社のディーラーとして活躍。その後は大手生命保険会社で株式、債券のファンドマネージャーと株式のストラテジストの実績を積んだ後、独立。現在はこころトレード研究所の所長として主に個人投資家向けに投資教育を行い、情報発信も続けている。短期から中長期までの幅広い時間軸における投資経験が豊富なのが強み。個人でも日本株を中心に為替、商品先物、不動産投資を手掛けており、「Bコミ」というハンドルネームで活動中。投資情報番組のラジオNIKKEIや日経CNBCなどにも出演、著書は『脱イナゴでしっかり儲ける20銘柄バスケット投資術』(東洋経済新報社)、『伝説のトレーダーに50万円を1億円にする方法をこっそり教わってきました。』(SBクリエイティブ)など

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 株式相場は、米ダウ30種工業株平均が史上最大の下げ幅を演じた直後に、今度は1000ドル以上を戻すなど、相変わらずボラティリティー(株価の変動率)が高い状況が続いている。株探プレミアムでは、暴落からの反発を狙う上での注意点を、個人投資家によく知られる「Bコミさん」こと坂本慎太郎さんに緊急インタビューした。

 今回も、反発を狙う上での注意点を聞いた。今、この時点で個人投資家が必ずすべきことはどんなことか。緊急利下げで金利がなくなる状況での高配当銘柄に対する考え方や、前回簡単に触れた反発局面に転じても上値が重くなると見ている理由について聞いた。

現実逃避だと成長はナシ、損をしっかり理解して次を考える

――これまでに経験のないようなスピードで、そして一本調子で株価が下がり、日々震え上がるような相場展開になっています。こんな時、個人投資家はどんな行動を取るべきなのでしょうか?

坂本慎太郎さん(以下、坂本): とにもかくにも、今やるべきことは「損失の理解」です。自分が損を出したことを人のせいにしたり、「臭いものには蓋」方式で、現実逃避をしたりする人もいるでしょう。

 会社員で定期収入がある人や、目先の生活資金の確保ができている人など、市場が回復するまで自身の証券口座の中味を見ることなく「塩漬け」の状態にしておく、というのも方法の1つではあるのでしょうが、それだと投資家としての成長は期待できません。

 投資スキルの向上や、少しでも早く損失をリカバーさせることを目指すなら、しっかりと今の損と向き合い、内容の把握をしてください。具体的には、どうしてここまで損失を拡大させてしまったのか、理由を考えてメモとして記録しておくのです。

 この後、さらに株価が下押しする場面もあるのでしょうが、こうして自分がやらかしてしまった「損」をしっかり把握することで、さらに買い下がりをするのか、損切りをするのか、完全撤退するのか、冷静になって判断することができます。落ち着いて次のことを考えることが大切です。

■日経平均株価とPBRの推移(月足ベース)
【タイトル】

――確かに、億単位で財を築いたすご腕さんには、反省ノートなるものに自身の失敗を書き綴って振り返る人も多く見られます。

坂本: 反省なくして、反発狙いの戦略も確立できません。前回の記事では、今後の進行が想定される円高のメリットを受けやすい銘柄として介護用ベッドの製造・販売等を行うプラッツ<7813>、ディフェンシブ銘柄の代表格となる薬品関係の塩野義製薬<4507>、中外製薬<4519>、本来業績向上期待があるハマキョウレックス<9037>、三井倉庫ホールディングス<9302>などを株価リバウンド時に注目したい銘柄の候補として挙げています。

 これらはあくまでも考え方の例として挙げたものです。これら以外にも、かつて自分がいいと思って買っていて、今回泣く泣く損切りした銘柄や、もともと欲しいと思っていてウォッチしていた銘柄などを冷静に点検してみるのもいいでしょう。また上値が重くなることを考えれば、高配当の内需株などにも注目したいですね。例えば通信株が挙げられます。

――世界中が巣籠りモードになってしまったことで、通信需要は伸びています。次世代通信規格「5G」サービスの開始もあり、通信ビジネスを展開する企業は期待できるのでしょうか。このセクターの銘柄は配当利回りの水準が高めで、超低金利になった現在は注目度がアップする可能性があります。

坂本: ソフトバンク <9434>は配当利回りが6%程度と高く、目が向く個人投資家さんも多いでしょう。ただし、同社はこれまで再三指摘されているように、有利子負債の水準が高く、自己資本比率が低いことで、こうしたリスクオフの局面では、厳しく見られがちです。

※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。



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