【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):PSS、リプロセル、第一商品
PSS <日足> 「株探」多機能チャートより
プレシジョン・システム・サイエンス<7707>は一時ストップ高。同社では全自動遺伝子検査装置(リアルタイムPCR検査装置)を手掛けていることから、新型肺炎関連物色が波及しているようだ。加藤勝信厚生労働相は25日、新型コロナウイルスに感染しているかどうかを調べるウイルス検査を公的医療保険の適用対象にする考えを明らかにしたと伝わっており、保険適用されれば、医療現場で診断や治療のための検査がしやすくなり、検査装置への需要増に対する思惑が働いている。
■すららネット <3998> 6,840円 +800 円 (+13.3%) 一時ストップ高 本日終値
すららネット<3998>が一時S高となったほか、チエル<3933>も高い。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今朝の閣議後記者会見で、萩生田光一文部科学相が地域の学校で感染者が出た場合は、感染者がいない学校も含め地域全体で臨時休校とするとの考えを示したことが伝わったことからオンライン学習関連銘柄に思惑的な買いが入った。このほかにも、同様にeランニングが主力のアイスタディ<2345>がストップ高となった。
■VIX短先物 <1552> 5,800円 +660 円 (+12.8%) 本日終値
国際のETF VIX短期先物指数<1552>が急伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。24日の米VIX指数は前週末に比べ7.95(46.55%)ポイント高の25.03に急上昇した。新型肺炎の世界的な感染拡大懸念を背景に同日のNYダウは1031ドル安と急落した。これを受け、VIX指数は警戒水域とされる20の大台を一気に上回った。
■リプロセル <4978> 398円 +42 円 (+11.8%) 一時ストップ高 本日終値
リプロセル<4978>が急伸。24日付の日本経済新聞朝刊で、「今月、幹細胞を注射する治療薬の臨床試験(治験)を始めた」と報じられており、これを好材料視した買いが流入した。記事によると、対象になるのは「脊髄小脳変性症」など小脳の神経細胞の変性で生じる疾患で、骨や血管、神経などにも分化できるとされる「間葉系幹細胞」を患者に注射するという。治療薬は、提携している台湾のステミネント社から取得したものを使用するが、台湾で既に実施した治験では、症状の進行をおさえる傾向が確認されたとしている。
■第一商品 <8746> 376円 +38 円 (+11.2%) 一時ストップ高 本日終値
第一商品<8746>が連騰し一時、ストップ高の418円に上昇した。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受けて、安全資産として金を買う動きが世界的に加速しており、24日のニューヨーク金先物相場は8日続伸し一時、1トロイオンス1691.7ドルまで上昇し、13年1月以来7年1カ月ぶりの高値を付けた。これを受けて、引き続き金などの商品先物取引会社には取引活発化への思惑が働いており、岡藤ホールディングス<8705>、フジトミ<8740>にも買いが流入している。
■国際計測器 <7722> 981円 +77 円 (+8.5%) 本日終値
国際計測器<7722>は全体相場が波乱安の局面でも強さを発揮、5連騰で連日の新高値と抜群の強さを誇っている。タイヤなどを中心に遠心力のばらつきを測るバランス測定装置の大手で電気サーボモータ式振動試験機などにも展開する。次世代自動車部品向け3軸同時振動試験機に期待が大きい。同社は世界的に開発競争が進む自動運転分野に焦点を合わせ、安全と信頼を得るプロセスで商機を捉えていく構えをみせている。20年3月期営業利益は従来予想の16億円から19億円に上方修正しており、前期比3倍の高変化を見込んでいる。PERは10倍近辺で割高感はなく、配当利回りも3.7%台と高い。
■ショクブン <9969> 308円 +23 円 (+8.1%) 本日終値
ショクブン<9969>が急伸。中部や関西圏で一般家庭向けに食材の宅配サービスを展開しており、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大の影響で、外出をせずに食材を購入する人が増えるとの思惑から買いが入ったようだ。
■ソフトフロン <2321> 148円 +7 円 (+5.0%) 一時ストップ高 本日終値
フロントホールディングス<2321>が大幅高で4日続伸している。傘下のソフトフロントがテレビ会議ソフトなどを手掛けていることから、テレワーク関連として注目が高まっていたことに加えて、この日の朝方、クラウド自動電話サービス「telmee(テルミー)スクリプトコール」が明和ライフサポート(東京都渋谷区)の管理員休務受付に採用されたと発表しており、これを好感した買いが入った。明和ライフサポートはマンションを中心とした管理員業務・清掃業務を手掛ける企業で、管理員や清掃員の電話による休務連絡などで担当部署の負荷が大きいという課題があったことから、受付業務の一部をtelmeeスクリプトコールによる自動受付に移行することにしたという。これにより、担当部署の従業員は本来の業務に注力できるほか、業務全体の効率アップを図れるなどの効果があるという。
■ザインエレクトロニクス <6769> 1,112円 +47 円 (+4.4%) 本日終値
ザインエレクトロニクス<6769>に買いが継続し、昨年来高値を更新した。同社は21日に、最大16人の体温を同時に非接触で検知するAI顔認証ソリューションを3月までにリリースすると発表し、前週末にはストップ高まで上昇。新型コロナウイルス肺炎の感染者が世界的に拡大するなか、同社株への関心が続くかたちとなっている。このソリューションはグループのキャセイ・トライテックが企画しリリースするもので、新型コロナウイルス対策が「国内発生の早期」フェーズに対応する必要性が生じたことを受け、大勢の人が集まる場所で体温の高い人を同時多数かつ高速に検知するニーズに応えることが目的。従来のサーモグラフィー測定の多くは、一人ずつなど少数の測定をベースにするため、大勢の人の流れを高速に処理することが難しいが、このソリューションは同時多数者に適用可能なAI(人工知能)顔認証ソリューションを、黒体(赤外線を活用する温度計の参照物)を併用したサーマルカメラ上で実行することで可能となる。
■ファンデリー <3137> 1,039円 +43 円 (+4.3%) 本日終値
ファンデリー<3137>が大幅続伸。午前10時ごろ、塩分摂取量を適正に保つことを通じて健康改善の実現を目指す「らくだ6.0プロジェクト」を4月1日に開始すると発表しており、これが好感された。同プロジェクトは、「減塩」が高血圧や糖尿病等の疾病を持つ方だけが取り組むべきものではなく、誰しもが若い頃から意識して取り組むべきものであることを、各種コンテンツを通じて発信するというもの。プロジェクトを通じて減塩に取り組む企業・商品に対する評価が高まることで、塩分2.0グラム未満のメニューを販売している「ミールタイム」の中長期的な売り上げ向上が期待できるとしている。
●ストップ高銘柄
アイスタディ <2345> 854円 +150 円 (+21.3%) ストップ高 本日終値
星医療酸器 <7634> 4,920円 +700 円 (+16.6%) ストップ高 本日終値
リアルワールド <3691> 1,056円 +150 円 (+16.6%) ストップ高 本日終値
など、4銘柄
●ストップ安銘柄
なし
株探ニュース