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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

タムロン <日足> 「株探」多機能チャートより

■タムロン <7740>  2,719円 (+112円、+4.3%)

 タムロン <7740> が4日ぶりに大幅反発。18日の取引終了後、創業家の資産管理会社であるニューウェル(さいたま市見沼区)の全株式を取得し完全子会社化することを発表した。ニューウェルは現在、タムロンの株式489万8000株(発行済み株式数の18.87%)を有していることから自社株買いに準ずるとして評価された。

■インソース <6200>  3,010円 (+120円、+4.2%)

 インソース <6200> が4日ぶりに大幅反発。19日寄り前に、資本提携先であるQueue(東京都渋谷区)が提供する、テレワーク・リモートワーク対応のパフォーマンス可視化・チームマネジメントツール「Remonade(レモネード)」の販売を開始したと発表しており、これを好感した買いが入った。「Remonade」は、毎日のタスク管理を行う「Today」のほか、カメラ機能によりそれぞれに着席状況が表示されチームの進捗をリアルタイムに可視化する機能や、チームのパフォーマンスを一目で把握できるマネージャーダッシュボードなどの機能を有しているのが特徴という。なお、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に伴い、「Remonade」の全利用者の無料期間を延長し、実質無償でサービスを提供するとしている。

■SUMCO <3436>  1,868円 (+74円、+4.1%)

 SUMCO <3436> が3日ぶりに大幅反発。18日の取引終了後、上限を218万株(発行済み株数の0.74%)、または33億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は2月19日から3月24日までで、株主還元の強化や資本効率の向上を目的としているという。なお、取得した自社株全株は4月10日付で消却するとしている。

■東エレク <8035>  25,140円 (+935円、+3.9%)

 東京エレクトロン <8035> が4日ぶりに大幅反発。18日は大口の売りがかさみ1200円強の大幅安となったが、19日は空売り筋のショートカバーや目先リバウンド狙いの押し目買いが入り上値を指向する展開。18日の米国株市場ではアップルの1-3月期売上高見通し下方修正を背景に、そのサプライヤーである半導体メーカー全般に売りが波及、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も1.4%の下落となったが、東京市場では前日に前倒しで売り込まれたこともあって、同社株をはじめ半導体関連銘柄は買いが優勢となった。アドバンテスト <6857> 、ディスコ <6146> なども買われた。

■パルHD <2726>  3,425円 (+115円、+3.5%)

 パルグループホールディングス <2726> が3日ぶりに大幅反発。18日大引け後、20年2月期の期末一括配当を従来計画の85円→100円(前期は85円)に増額修正したことが買い材料視された。好調な業績を踏まえ、株主への利益還元を増やす。今期最終利益は前期比48.1%増の70.5億円に拡大し、2期連続で過去最高益を更新する見通し。権利付き最終日の26日を目前に控え、権利取りを狙う買いなどが向かった。

■ケネディクス <4321>  667円 (+20円、+3.1%)

 ケネディクス <4321> が大幅続伸し昨年来高値を更新。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は18日、同社株のレーティングの「バイ」を継続した。目標株価も1100円で据え置いた。AUM(受託資産残高)拡大による中期的な利益成長を評価する見方を維持している。19年12月期末のAUMは2兆3922億円(前の期比2939億円増)に拡大。公募増資を実施した系列商業REITなど同社がメインスポンサーのREITのAUM増加に加え、国内外機関投資家の投資ニーズを受けてコアファンドなど私募ファンドが大幅に伸びた。同証券では20年12月期の連結営業利益を前期比0.4%増の160億円、21年12月期は今期予想比6.9%増の171億円を見込んでいる。

■日産自 <7201>  504.6円 (+9.9円、+2.0%)

 日産自動車 <7201> が8日ぶりに反発。13日取引終了後、20年3月期業績予想の下方修正と今期配当の大幅減配を発表したことが嫌気され、株価は軟調な値動きが続いていたが、19日は値頃感からの買いも入り値を上げた。売上高は10兆6000億円から10兆2000億円(前期比11.9%減)に見直したほか、純利益は1100億円から650億円(同79.6%減)に修正した。米国など世界での自動車販売が減り、中国市場も不振だった。期末配当はゼロとし、年間配当は10円(前期比47円減)と大幅減配することも明らかにした。同社株は高配当利回り株として評価されていただけに、大幅減配を嫌気する声は多い。また、今後の業績見通しに対する不透明感を指摘する見方も多く、当面上値の重い展開が続く可能性も予想されている。

■SBG <9984>  5,351円 (+82円、+1.6%)

 ソフトバンクグループ <9984> が反発。売買代金は全上場銘柄を通じて断トツとなっており、市場の注目度の高さをうかがわせる。日経平均寄与度の高い銘柄で、18日は全体波乱相場のなか先物主導の裁定解消売りの影響で大きく下げたが、19日は全体相場が下げ止まるなかで同社株も買い戻しが優勢となった。信用取引は直近14日申し込み現在で買い残が大きく減少する一方、売り残が増加しており株式需給関係は改善している。ただ、米携帯電話子会社のスプリント合併に絡む交渉が詰めの段階を迎えるなか、現時点で積極的に上値を買い進む動きも見られない。

■郵船 <9101>  1,746円 (+24円、+1.4%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など海運 大手がいずれも上値指向となり、業種別騰落率でも「海運」は値上がり3位となった。中国では新型肺炎の感染拡大に伴う懸念が引き続き強いなか、中国人民銀行の金融緩和策や政府当局による財政出動などの景気対策への思惑が強まっている。グローバル物流は中国経済の影響が大きく、海運セクターはこれまで売りが先行していたが、今後の風向き変化に期待した買いを引き寄せた。なお、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は昨年来下落基調が続き約4年ぶりの低水準に落ち込んでいたが、今月10日をターニングポイントに底入れの気配を漂わせている。

■リクルート <6098>  4,553円 (+53円、+1.2%)

 リクルートホールディングス <6098> が続伸。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を4500円から5200円に引き上げた。第3四半期累計(19年4-12月)の連結営業利益は前年同期比10.5%増の2122億7100万円と順調だった。オンライン求人情報検索サイト「インディード」の収益拡大が寄与した。同証券では、20年3月期の連結営業利益は前期比10%増の2450億円と予想。成長余地の大きな人材関連サービスに、キャッシュレス決済サービス「エアペイ」などのクラウド収益が加わり、今後の収益拡大が期待できるとみている。

■信号 <6741>  1,364円 (+14円、+1.0%)

 日本信号 <6741> が5日ぶり反発。18日に台湾交通部鉄道局から「台湾・嘉義市街鉄道高架化計画 電子連動システム工事」を受注したと発表しており、これが好感された。今回受注した案件は、台湾中部の嘉義駅周辺から嘉北駅周辺の線路の高架化と、北回帰線駅の新設、更に水上車両基地の新設などに伴う鉄道信号システムの更新工事。同社は電子連動装置をはじめ、列車検知装置、中間閉塞装置、踏切設備、電気転てつ機などを納入・施工する。

※19日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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