【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):三菱電、MTG、テラスカイ
三菱電 <日足> 「株探」多機能チャートより
三洋貿易<3176>は急伸し昨年来高値を更新。16日の取引終了後、1月31日を基準日として、1株を2株に株式分割すると発表した。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整えるとともに、株式の流動性を向上させ、投資家層の拡大を図ることを目的としているという。
■MTG <7806> 912円 +67 円 (+7.9%) 本日終値
MTG<7806>が急反発。同社は16日、スリープテック市場に向けた新たなブランド「NEWPEACE(ニューピース)」をスタートさせたと発表。第1弾の製品として「NEWPEACE AI Motion Mattress(ニューピース エーアイモーションマットレス)」を2月3日から一般販売する予定。この製品は同社が独自に開発した人工知能(AI)及びテクノロジーによる動きと温度コントロールで理想の睡眠を提供するマットレスで、16日にはメディア向け説明会などが行われた。
■テラスカイ <3915> 3,170円 +125 円 (+4.1%) 本日終値
テラスカイ<3915>が6連騰。米セールスフォース・ドットコムのシステムで構築するクラウド導入ビジネスを展開、企業のIT投資による業務改革を促すDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の最右翼として存在感を示している。20年2月期業績は営業利益段階で前期比4倍の4億9800万円と急拡大を予想しているが、第3四半期である19年3~11月期に5億5800万円と既にその計画ラインを大きく上回ったことでサプライズを呼んだ。企業のクラウド導入ニーズを背景に、21年2月期以降の成長期待も強い。また材料株としての切り口では、量子コンピューター関連ビジネスを手掛ける子会社キューミックスを設立し、IBMと連携して同分野を戦略的に深耕していることで買い人気を増幅させている。
■三菱電機 <6503> 1,585.5円 +58.5 円 (+3.8%) 本日終値
三菱電機<6503>が大幅続伸。17日付の日本経済新聞朝刊で「三菱電機は2020年3月期(国際会計基準)の年間配当を前期と同じ40円程度にする方針だ」と報じられており、これが好材料視された。期末配当の計画は未定としているが、杉山武史社長が日本経済新聞の取材に対し「減益だが配当は維持したい」と述べたという。中間期に14円実施したことから、期末配当は26円となる見込みだ。また、自社株買いの実施も検討するとも伝えており、株主還元姿勢を評価する買いが向かった。
■AGC <5201> 3,980円 +135 円 (+3.5%) 本日終値
AGC<5201>が4日ぶりに反発。17日付の日本経済新聞朝刊で「AGC(旧旭硝子)の2020年12月期は、連結営業利益(国際会計基準)が約1200億円と前期推定に比べて1割強増えそうだ」と報じられており、これが好材料視された。EUV(極端紫外線)マスクブランクスなど電子部材事業が伸びるほか、ガラス事業の採算も改善する見通しという。なお、19年12月期は自動車用ガラス事業の業績悪化などが響き、営業利益は前の期比13%減の1050億円の見込み。決算発表は2月5日を予定している。
■スパークス・グループ <8739> 285円 +9 円 (+3.3%) 本日終値
スパークス・グループ<8739>が続伸。16日取引終了後、未来創生2号ファンドが航空宇宙企業の米Joby Aviationに投資を実行したことを発表、これが株価の刺激材料となった。Joby社は全電動垂直離着陸技術を利用した航空タクシー開発の先駆者であり、株式市場でもテーマ性の高い分野であるだけに、株価へのインパクトも大きい。
■荏原 <6361> 3,325円 +55 円 (+1.7%) 本日終値
荏原<6361>が3日ぶりに反発。同社は16日、新世代バイオ素材開発を手掛けるSpiber(スパイバー、山形県鶴岡市)と資本・業務提携したと発表。Spiberは、持続可能な次世代の基幹材料として期待される構造タンパク質素材の産業化を目指して、2007年に設立されたスタートアップ企業。同社はSpiberに10億円を出資し、構造タンパク質素材の製造プロセスの合理化及び荏原グループ製品への活用検討について業務提携基本契約を締結した。
■三菱UFJ <8306> 582.6円 +7.1 円 (+1.2%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>といったメガバンクが高い。前日のニューヨーク株式市場で、予想を上回る決算を発表した米金融大手モルガン・スタンレーが急伸。14日に発表された米銀最大手JPモルガン・チェースの決算も良好だったことから、米株式市場で金融株が上昇基調となっている。この流れのなか、日本のメガバンクにも買い安心感が広がり堅調な値動きとなった。
■タカラバイオ <4974> 2,111円 +20 円 (+1.0%) 本日終値
タカラバイオ<4974>は3日ぶりに反発。16日大引け後、米国ベンチャー企業のTmunity Therapeutics社に遺伝子治療関連技術の非独占的ライセンスを供与する契約を締結したと発表しており、これを好感する買いが向かった。Tmunity社にライセンス供与した特許はsiTCR技術に関するもの。siTCR技術は近年開発が盛んながん免疫遺伝子治療分野で、高い抗腫瘍効果と副作用のリスクが低い遺伝子改変T細胞の作製が可能になることが期待される。今回の契約を受けて、Tmunity社は特定の遺伝子治療プロジェクトでsiTCR技術を使う予定。なお、20年3月期の業績への影響は軽微としている。
株探ニュース