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【市況】全般こう着の中でマザーズ銘柄の出遅れ修正に関心/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 25日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開が続きそうである。22日の米国市場ではNYダウが100ドルを超える上昇となった。米中協議を巡り、習近平国家主席やトランプ大統領が協議進展に前向きな発言を行ったことが材料視されている。しかし、米連邦通信委員会(FCC)が米企業に対してファーウェイやZTEの製品に連邦補助金を使用することを禁じたことから上値は限られた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比35円高の23165円。円相場は1ドル108円60銭台で推移している。

 先週の日経平均は米中協議を巡る報道等に翻弄される格好となったが、結局はチャート上に長い下ヒゲを残して23000円を回復している。今週も米中協議に関連する報道等に振らされやすいだろうが、この下ヒゲを残している局面ではセンチメントは悪化しないだろう。23000円処での底堅さが意識される局面においては、買い戻しの流れが意識されやすいだろう。

 先週の急落後の戻りの速さについては、短期筋のショートカバーのみではなく、大幅調整局面において依然として買い戻したい需給が存在していることが挙げられよう。ポジションは依然として大きくロングに傾いている訳ではないとみられ、また、個人の需給状況についても売り越し基調となるなど、10月以降の上昇局面によって、利益確定を進めている格好である。キャッシュポジションの高さから、押し目買い意欲は強そうである。

 さらに、足元でマザーズ指数が出直りをみせてきており、中小型株物色が徐々に活気づいてきていることも、センチメントを明るくさせてきているとみられる。昨年の中小型株の急落によるトラウマから慎重姿勢は崩せないところだったこともあり、それ故にセンチメントが改善することによって、次第に年末高への意識も高まってきそうである。

 また。今週は米国では感謝祭の祝日明けから、クリスマス商戦に入る。ブラックフライデー、翌週のサイバーマンデーなどにおいて好調な売上が示されるようだと、良好な米個人消費を手掛かりにセンチメントを明るくさせるだろう。物色の流れとしては、米国の感謝祭を控えて海外勢のフローは次第に減っていく中、個人を主体に引き続き出遅れが顕著であるマザーズ銘柄への物色も続くだろう。
《AK》

 提供:フィスコ

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