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【特集】本格離陸する5G経済圏、ここからの「爆速上昇株セレクト7」 <株探トップ特集>

次世代高速通信規格「5G」時代の幕が上がった。プレサービス開始で株式市場でも関連株への注目度が再び高まりつつある。ここから上値可能性を膨らませる銘柄を一挙公開。

―始まった現実買いのステージ、ハヤテのごとく飛び立つ5G関連有力株をロックオン―

 次世代高速通信規格「5G」時代の幕がいよいよ上がろうとしている。株式市場で5Gは常に物色テーマの有力候補として投資家の注目を集めているが、国内でも9月のラグビーワールドカップ開催と合わせ5Gのプレサービスが始まっており、来年3月の商用化をにらみ、ここからスケールの大きい現実買いのステージへと足を踏み入れていくことになる。

●5Gは産業の付加価値を構造的に変える

 既に5Gの商用化に向けて、世界の通信事業者や通信機器メーカーが競うように前倒し的な取り組みを進めてきた。今年4月、「世界初の商用化」の歴史に名を刻むことに執念をみせる米国と韓国の間で、メディアを巻き込んだ「一番福」獲りが話題となったことは記憶に新しい。総務省試算によると、2025年までに5Gは全世界で11億回線に達し、世界の総人口の34%をカバーするとみられている。つまり、発展途上国も含め3人に1人は5G環境を享受することになる。

 この5G環境を享受するというのは、決してスマートフォンを通じてという意味ではない。通信速度が最大20Gbpsと現行の4Gの100倍以上、更にIoTで必須となる多端末同時接続では1平方キロメートル当たり100万台、更に1ミリ秒という圧倒的な低遅延性など、ケタ違いのキャパシティーを有する5Gだが、これは製造業や医療の現場、エンターテインメント分野など産業のあらゆるシーンでその真価を発揮していく。総務省では日本国内における5Gの経済効果は46兆8000億円に及ぶと試算しており、その数字が示唆するように、我々の日常やビジネスを構造的に変えてしまうほどのインパクトをもたらす蓋然性が高い。

●“5G経済圏”で日本の眠れる能力を呼び起こせ

 日本の通信インフラはクオリティーの高い安定した基盤を提供できる点で大きな強みを持っているが、5Gの技術開発競争では欧米、韓国、中国などの後塵を拝した。その出遅れを取り戻すために、言い換えれば元来の日本の実力を発揮できるように政府も積極的な動きをみせている。直近では、総務省が5Gに関連したインフラ輸出の支援強化の方針にあることが伝わっているほか、12月上旬に政府がまとめる経済対策では、5Gの次世代にあたる「ポスト5G」の技術開発に2200億円の基金を創設し研究開発を後押しすることも報じられている。

 株式市場では、ここから5Gをテーマに株価の居どころを大きく変えていく銘柄が相次ぐ可能性がある。それは5G関連のサービスやデバイスを提供する側に立つ企業だけではない。5Gを活用することでビジネスの飛躍を図ることができる企業も株価変貌に向けた予備軍となる。今回は、多角的な視野で「5G経済圏」で上値の可能性を膨らませる妙味株を抜粋、ここから新たに狙える7銘柄を厳選エントリーした。

●ここから要注目局面を迎える7銘柄はこれだ

【古野電は「海上の5G」関連最右翼で株高本番へ】

 古野電気 <6814> は9月以降に強力な上昇波を形成、特に週足では直近まで8連続で陽線を引いて、上値指向の強さを証明している。魚群探知機や船舶用電子機器で世界トップシェアを誇る。船舶の自動運航実現に向けた研究開発が進むなか、同社は日本郵船 <9101> グループなどと連携してシステムの開発を行い、既に世界で初めて自動運航実験に成功している。海上でも5Gが活用される方向となれば、操船の飛躍的なレベルアップが見込まれる。また、高度な無線技術を他分野にも応用、教育や建設向けシステムで新境地を開拓途上にある。足もとの業績は低調ながら、来期(21年2月期)は増収増益に転じる見通し。「海上の5G」で同社はその関連最右翼に位置しており、中長期的にはファンド系資金の組み入れニーズなども発生し株高に反映されそうだ。<急騰性4・中長期的上値余地4>

【ドリコムはモバイルゲーム5G時代に飛躍期突入】

 ドリコム <3793> [東証M]が三角もち合いを大きく上放れる期待が高まっている。モバイルゲームで実力を有し、クラウドゲーム時代に新たな成長シナリオが描けるが、同社は5G環境に対応した新ブラウザゲームのプラットフォームを開発中で、早晩脚光を浴びる可能性がある。業績は低迷していたが底入れの色が強い。広告宣伝費の削減で利益採算を改善させ、新規タイトル投入でトップラインも再び拡大の方向に向かう見通し。19年4-9月期業績は従来予想の営業利益2億円を3億3200万円(前年同期は5億7800万円の赤字)に急回復を果たした。既存タイトルが好調なほか新タイトルの早期リリース効果が収益に反映されている。株価は10月4日に上ヒゲでつけた年初来高値839円奪回から4ケタ大台復帰も視野に入りそうだ。<急騰性4・中長期的上値余地3>

【ギグワークスは5G基地局受託で引き合い高水準】

 ギグワークス <2375> [東証2]は1400円近辺で収れんする25日・75日移動平均線を踏み台に買いの勢いが鮮明化している。法人向け中心にIT支援サービスを行っており、エンジニア派遣やコールセンターコンサル、レンタルオフィス事業など事業領域は幅広い。5G関連では基地局工事の受託業務を手掛けるが「引き合いは極めて旺盛」(会社側)で、高水準の受注が20年10月期の収益の伸びに反映されることになる。AI・IoTロボットなど新商材のフルフィルメントでも時流に乗る。利益成長力の高さは群を抜いており、営業利益段階で17年10月期が43%増、18年10月期54%増、更に今期19年10月期は37%増益の8億円を見込む。テクニカル的にも日足一目均衡表の雲を抜けつつあり、前方には青空が広がる。<急騰性4・中長期的上値余地3>

【CIJは自律移動型ロボが5Gと融合へ】

 CIJ <4826> は追撃買いで報われそうだ。11月5日に975円で戻り高値を形成、ここで日足一目均衡の雲を一気に突き抜け、大勢トレンドは既に上向きのベクトルに変わっており、時価近辺は再攻勢のチャンス。ソフトウェアの受託開発やシステム開発などを手掛け、独立系ながら日立やNTTグループ向けを主力とし安定した収益基盤を持つ。同社はネットワークコンピューティングの環境構築でも実績が高いほか、自律移動型のコミュニケーションロボットの開発で先駆しており、既に11月からロボット商用化に向けた実証実験を進めている。5G環境が同社のハイクオリティーな技術と融合することで、活躍余地が一気に高まり株価変貌を後押しする公算は大きい。株式需給面では光通信 <9435> が実質的な筆頭株主に入っていることもポイントとなる。<急騰性3・中長期的上値余地4>

【原田工業は自動運転時代の5Gキーカンパニー】

 原田工業 <6904> は直近動意しているが、1000円近辺は依然として買い場といえる。現在普及途上にあるコネクテッドカーでは5G環境との相性が抜群。また、近い将来の完全自動運転の達成には、データの遅延時間を限りなく縮小させる必要から5Gが不可欠となることで、自動車アンテナのトップメーカーである同社はキーカンパニーとして脚光を浴びることになる。足もとの業績は中国向けの不振で19年4-9月期の営業利益が前年同期比5割強の減益と厳しい状況にあるが、株価面からは今期業績悪を背景とした売り玉は既に出切った状態、来期以降の回復を織り込みに行く流れにある。株式需給面では信用買い残が枯れており上値が軽い。株価は25日移動平均線をサポートラインとした強力な上昇波形成が続きそうだ。<急騰性3・中長期的上値余地3>

【ザインはM&A効果で5Gモジュール周辺に商機】

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]は900円台前半のもみ合いを離脱し、上向きの25日移動平均線をサポートラインに早晩4ケタ大台での活躍へと舞台を移す可能性がある。同社は特定用途向け半導体のファブレスメーカーの草分けだが、高速インターフェース・画像処理で優位性を持つLSIのほか、AI・IoT分野(AIOT事業)を戦略エリアとして経営資源を注ぎ深耕を図っている。昨年12月に、移動通信端末やIoTデバイスなど無線通信モジュールを手掛けるキャセイ・トライテックをM&Aで傘下に収めたことにより、5G関連に絡む通信機器回りのLSI需要獲得が中期的に加速する状況にある。19年12月期営業利益については会社側では前期比5.3倍の1億7000万円を計画している。<急騰性3・中長期的上値余地3>

【ソリトンは5G活用の映像伝送で新次元へ】

 ソリトンシステムズ <3040> は1000円トビ台で売り物をこなし、上昇第2ステージに向かいそうだ。同社は売り上げ全体の9割をセキュリティーソフトや認証システムなどのITセキュリティー部門で占める。サイバー攻撃を受けた際にダメージを可能な限り最小化する「CSIRT」体制の構築でニーズを取り込むほか、多層防御を強化する新サービスでも高評価を得ている。また、高画質と強固なセキュリティーを売り物とした映像配信クラウドサービス「Zao Cloud View」への引き合いも旺盛。5Gを活用した映像伝送技術では既に建機のリモート操縦などで実績を積んでいる。19年1-9月期は営業利益が前年同期比21%増と高い伸びを示した。一昨年11月に2040円の高値をつけており、時価はまだその半値水準に過ぎない。<急騰性3・中長期的上値余地4>


■5G関連・爆速上昇株セレクト7■
銘柄 <コード>     急騰性   中長期的
                 上値余地
ギグワークス <2375>  ☆☆☆☆  ◆◆◆
ソリトン <3040>    ☆☆☆   ◆◆◆◆
ドリコム <3793>    ☆☆☆☆  ◆◆◆
CIJ <4826>     ☆☆☆   ◆◆◆◆
ザイン <6769>     ☆☆☆   ◆◆◆
古野電 <6814>     ☆☆☆☆  ◆◆◆◆
原田工業 <6904>    ☆☆☆   ◆◆◆

※急騰性は☆が多いほど強く、中長期的上値余地は◆が多いほど大きい




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