【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):レーザーテク、サンケン、東エレク
レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
エンプラス<6961>が続急伸、年初来高値を更新した。前週末19日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高82億8600万円(前年同期比3.3%増)、営業利益8億5200万円(同19.7%増)、純利益6億3000万(同24.6%増)と営業利益が2割増となったことが好感された。半導体機器事業で、各種ICテスト用ソケットやバーンインソケットが米国、中華圏で販売が好調だったほか、欧州における車載用途の受注が増加したことが牽引した。また、オプト事業で構造改革の効果により固定費が減少したことも寄与した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高320億円(前期比2.3%増)、営業利益20億円(同15.2%増)、純利益14億円(同4.2倍)の従来見通しを据え置いている。
■ソラスト <6197> 1,172円 +68 円 (+6.2%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
ソラスト<6197>が続伸。前週末19日の取引終了後に発表した6月度の介護サービス利用状況で、訪問介護サービス利用者数が7281人(前年同月比2.5%増)、デイサービス利用者数が1万1355人(同43.8%増)となり、増加基調が継続していることが好感された。19年4月になごやかケアリンクを子会社化した効果が継続している。なお、施設系サービスの入居者数は2615人(同69.0%増)となり、入居率は95.6%と引き続き高水準で推移している。
■レーザーテック <6920> 4,960円 +215 円 (+4.5%) 本日終値
レーザーテック<6920>が大幅高で5連騰。ここ半導体関連株見直し機運に乗って戻り足を加速させ、約3カ月ぶり5000円大台復帰を目前に捉えている。同社は半導体マスクブランクス装置でシェアを独占しているが、今年度後半以降にメモリーメーカーの設備投資抑制が一巡することが予想され、再び追い風が強まってきた。半導体ロジックの先端分野ではEUVリソグラフィの実用化に向けた投資意欲が旺盛で、EUV関連のマスクブランクス装置でも需要取り込みが期待されている。
■IDOM <7599> 392円 +12 円 (+3.2%) 本日終値
IDOM<7599>が大幅続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が19日付で、投資判断「ホールド」を継続しつつ、目標株価を270円から380円へ引き上げた。20年2月期の同証券営業利益予想を45億円から64億円(前期比88%増)に増額し、会社計画37億円を上回る水準を予想していることが要因としており、これが好材料視されたようだ。
■サンケン電気 <6707> 2,285円 +45 円 (+2.0%) 本日終値
サンケン電気<6707>が全般下げ相場に逆行高。13週移動平均線を足場に上値を慕う展開をみせている。旧村上ファンド関係者が運営する投資ファンドのエフィッシモキャピタルマネージメントが19日付で財務省に提出した変更報告書によると、サンケン電の株式保有比率が7.45%から9.58%に増加したことが判明、これが株価を刺激する形となった。保有目的は純投資及び投資一任契約など。サンケン電は電源関連に強みを持つ半導体デバイスメーカーで、パワー半導体メーカーとして世界屈指の商品競争力を持っている。
■LINE <3938> 3,100円 +40 円 (+1.3%) 本日終値
LINE<3938>が続伸。SMBC日興証券は19日、同社の投資評価を「3」から「2」へ引き上げており、これが株価を刺激した。なお、目標株価の3200円は据え置いた。同社四半期ベースでの業績底打ちが近づいてきている見通しにあることから、株価調整が進んだことで割高感が後退、投資評価を見直した。戦略事業においてはペイメントやFintech(フィンテック)など種まきの段階にあり収益貢献としての成果をまだ期待できないとする。一方、主力の広告事業においては「新LAP」の稼働、「LINE」のトークリストの上部に新たに設けた情報エリア「LINE Smart Channel」による広告枠在庫増加の寄与が顕在化してくれば、業績成長に対する株式市場の期待値も高まる可能性を指摘している。同証券では19年12月期営業損益見通しについて、コンセンサスの221億9400万円の赤字に対して264億円の赤字(前期は161億1000万円の黒字)、20年12月期営業損益は黒転し、コンセンサスの39億3700万円に対して268億円になると予想している。
■東京エレクトロン <8035> 17,270円 +195 円 (+1.1%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>は売り買い交錯のなかもやや買い優勢、前週末の大幅高に続きプラス圏で売り物を吸収している。海外の大手半導体関連メーカーの決算発表などを受け、半導体市況は今年後半に明るい見通しも出てきた。同社は前週18日に日経平均が急落したときも75円安と小幅な下げにとどまり、翌19日は全体相場の戻りに乗って575円高と大きく反発。きょうも目先筋の利食いを新規の買いでこなしており、大勢トレンドが上向きに変わった可能性を示唆している。市場ではやや回復が遅れていた半導体の在庫調整が進み、20年は半導体製造装置の需要回復が加速する可能性が指摘されている。
■アンジェス <4563> 662円 +5 円 (+0.8%) 本日終値
アンジェス<4563>が続伸。創薬ベンチャーの同社は開発・製造する国内初の遺伝子治療薬「コラテジェン」で注目されている。同社の設立者である大阪大大学院の森下竜一教授が20日、都内で開かれた日本遺伝子細胞治療学会の記者会見でHGF遺伝子治療薬「コラテジェン筋注用」について「年内には発売できるだろうと思う」と発言したと伝わった。日刊薬業電子版が22日に報じた。国内初の遺伝子治療薬の収載は8月か11月のいずれかになる見込み、という。これを受け、この日の同社株は堅調に推移している。
■エスプール <2471> 2,537円 +16 円 (+0.6%) 本日終値
19日、東証がエスプール <2471> [東証2]を26日付で市場1部に指定すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。
■オイシックス・ラ・大地 <3182> 1,445円 +7 円 (+0.5%) 本日終値
オイシックス・ラ・大地<3182>は小幅続伸。19日の取引終了後、NTTドコモ<9437>と新サービス「dミールキット powered by Oisix」(dミールキット)を25日から提供開始とすると発表しており、これを好材料視した買いが入った。「dミールキット」は、オイシックス・ラ・大地とドコモとの協業によるオリジナルのサービス・商品で、ドコモの会員基盤やdアカウントのアセットを活用して、ミールキットを自宅へ届けるというもの。気軽に「dミールキット」を利用できるよう、「dポイント」がたまる仕組みとなっており、利用層の拡大が期待されている。
株探ニュース