【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 近づく外国人買い転換の足音!
株式アドバイザー 北浜流一郎
「近づく外国人買い転換の足音!」
●外国人動向との連動性を強めた東京市場
投資家別売買動向を見ておられるだろうか。週に一回、発表になるこのデータは、ぜひ見ておきたい。いまが買い場にあるのか、それとも売り場にあるのかがよく分かるからだ。
今年になっての東京市場の上下動は、外国人投資家たちの売買動向とほぼ一致している。彼らが買い越した月は上昇し、売り越すと下落する。もちろん、これはいまに始まったことではないのだが、今年はいつもの年より連動性が明確だ。
外国人投資家たちは、今年になって、
1月 -5626億円
2月 -4178億円
3月 -1兆5280億円
と売り越し続け、4月になって、
4月 1兆6055億円
と大量買いに転じた。
その結果、3月まで軟調だった東京市場は4月に入って急上昇。その流れは5月の連休が始まる直前まで続いた。
しかし、連休が終わった5月相場では、彼らはまたもや売りに転じて、
5月 -5002億円
の売り越しとなってしまった。では、6月は?
6月 -4267億円
となっていて、売り越しが続いてるものの、日経平均株価は上昇した。5月までとは異なる動きではあったが、出来高は減り続け、基調としては軟調相場だった。こうなると、外国人投資家たちが買い越しに転じてくれないことには、「東京市場=日経平均」は上昇しない。
●夏関連株にシフトのとき
では、彼らはいつになったら買い越しに転じるのか。答えは彼らの週ごとの売買動向にある。
彼らの6月以降のそれを見ると、
6月1週 -1143億円
6月2週 -1992億円
6月3週 -1125億円
6月4週 -5億円
と週を追うごとに減少し、そしてついに7月に入って
7月1週 449億円
と買い越しに転じている。まだ金額は小さい。しかし、売り越しを続けていたものが、買いに転じたことの意味は大きい。
ここからこのまま一気に増えるというものではないものの、これまでよりは投資しやすくなると見てよく、これから必ず波が訪れる、来る夏関連株へのシフトを考えたい。
関東地方はまだ梅雨が明けない。しかし、間もなく明け、学校は夏休みに入る。となると、子供たちが行きたがるのは、何といってもディズニーランドになる。株価はすでに結構高いがオリエンタルランド <4661> は続伸する確率が高いと見てよい。
ラウンドワン <4680> も夏になると集客力が高まるので、株も期待が持てる。海や山に出かけるよりも近場でボーリング、その他ゲームを楽しみたいという人たちの間で人気化が続いている。
夏になると新たに欲しくなるのがスニーカー。となるとエービーシー・マート <2670> になる。わが家の近くの百貨店に店舗があるので時々行くが、若者だけでなく、意外に高齢者も多い。
やはり、なんと言っても気温の上昇とともに、消費せずにはいられなくなるのが ビール。これは好みによるが、アサヒグループホールディングス <2502> でよい。
そして、東宝 <9602> だ。京都市のアニメ製作会社「京都アニメーション」が放火された事件を受け、その影響が懸念されて18日、東宝は松竹 <9601> や東映アニメーション <4816> [JQ]などとともに売られてしまった。だが、この種の下げは一過性に終わることが多い。19日から上映開始となった新海監督最新作「天気の子」のヒットは間違いないと見てよく、株の復活も近い。
2019年7月19日 記
株探ニュース