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【市況】【杉村富生の短期相場観測】 ─ 引き続いてテーマ性を有する小型材料株を!

株式評論家 杉村富生

「引き続いてテーマ性を有する小型材料株を!」

●景気後退、金利低下局面の投資戦術?

 アメリカは7月30~31日のFOMCにおいて、金融政策の転換(利上げ→利下げ)に踏み切るだろう。これがマーケットのコンセンサスである。6月18~19日のFOMCでは「辛抱強くなる」の文言を削除、パウエルFRB議長は「(利下げは)予防的措置」を強調している。利下げが景気悪化を意味しない、と訴えたいのだろう。

 しかし、長短金利差の逆転現象の出現、さらには米中貿易協議の難航(大阪G20でのトランプ米大統領と習近平中国国家主席の首脳会談は単なるセレモニー?)は、景気の下ブレ圧力になる。ECB(欧州中央銀行)のドラギ総裁も利下げの可能性を示唆している。

 ただ、NYダウは史上最高値に迫っている。この局面での利下げはバブルを起こそう、との腹づもりなのか。

 まあ、そんなことはない(トランプ大統領の圧力はある)と思うが……。なにしろ、FRBは「物価の番人」である。一方、日本の景気は明らかにおかしい。「景気ウォッチャー調査(街角景気)」は“先行き”が大幅悪化、アンケート回答者2000人のコメントには「節約」とか「不安」に加え、「通商問題」「消費税」などの用語が増えている。

 1ドル=107円台の円高は企業家心理を冷やすだろう。株式投資に際してはこうした外部環境の変化を前提に、投資作戦・戦術を構築すべきである。好景気→金利上昇局面とは違う。

●参院選はにわかに波乱含みの展開に!

 日本の場合、7月に参院選を控えている。つい数週間前まで与党優勢「無風」とみられていたが、野党が全1人区(32選挙区)に統一候補を擁立、突然の「老後の2000万円問題(年金制度に対する疑念)」が浮上したために、にわかに波乱含みの情勢となっている。安倍政権にとって“年金”は鬼門(2007年がトラウマに)である。

 こうした状況下、今後はNY市場次第の面があるものの、イベントリスクを避けよう、とのムードが台頭するだろう。したがって、この場面はこれまで同様、テーマ性を有する小型材料株を攻める方針をおすすめする。

 具体的には住宅再生事業のキャンディル <1446> [東証M]、オンライン英会話のレアジョブ <6096> [東証M]、産業廃棄物処理のミダック <6564> [東証2]、チケット不正転売禁止関連のエムアップ <3661> 、防災関連の能美防災 <6744> などに注目できる。

 現在、空き家が全国的に850万戸ある。今後は新築よりも中古住宅がクローズアップされるだろう。キャンディルは住宅、商業施設の補修を手掛けている。

 レアジョブは三井物産 <8031> が筆頭株主だ。“毛並み”は良い。オンライン 英会話の最大手であり、法人向けに強い。目下、個人向けの開拓を進めているという。

 ミダックは浜松市に本社を置き、東海地盤の 産業廃棄物処理事業者だが、首都圏需要の取り込みを狙って北上中だ。北関東に処分場を開設する考え。

 6月14日、「チケット不正転売禁止法」が施行された。エムアップは電子チケット事業を展開、このメリットを受ける。

 能美防災の筆頭株主はセコム <9735> である。発行株式数の50.3%を保有している。セキュリティー分野での協業効果が期待できる。

 株価は紹介の5銘柄とも抜群に強い。短期・順張りはひたすら値動きを追う、順張りパターンの銘柄を徹底して攻める、これがセオリーである。

2019年6月20日 記

株探ニュース

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