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【特集】中低位材料株“夏の陣”、値幅獲りスペシャル「珠玉の7銘柄」 <株探トップ特集>

今、東京株式市場では中低位材料株の一群が相次いで動意含みとなっている。テーマ性を内包し、ここから上昇を加速させる可能性がある有望株を7銘柄選出した。

―いま中低位株が熱い、今年の夏は株高思惑満載の材料株が駆け抜ける―

 東京株式市場は異彩の強調展開を続ける米株市場に追随し、日経平均株価は20日木曜日に中期波動の分水嶺である75日移動平均線とのマイナスカイ離を解消、目先売り方にショートカバーを強いる形で上げ足を加速させた。5月大型連休明け以降の乱調相場で投資家の脳裏をよぎったであろう2万円割れの危機は去った。しかし、全般の市場エネルギー不足は歴然としている。“閑散に売りなし”を地で行く展開で薄商いのなかスルスルと水準を切り上げてきたが、2万1000円台では戻り売りの洗礼を浴びる。これをこなし切る体力が今のマーケットにはない。

●逆業績相場を飛び越して金融相場再来?

 米中首脳会談がG20大阪サミットに合わせ来週行われる見通しとなり、米中摩擦に対する過剰な懸念が後退したことに加え、ハト派寄り金融政策に傾斜するFRBを横目に世界的な金利低下の流れが株式市場には心地よい。しかし、やはり景気減速や企業業績の停滞が目に見えている状態で、逆業績相場を飛び越しての金融相場再来を謳うのは、やや早計な気がしないでもない。

 そんな投資家の疑念を映したのが週末21日の東京市場だ。その前日20日の米国株市場ではS&P500指数が過去最高値を更新、NYダウも青空圏突入まであと一歩と迫ったことで、リスクオン全開、大きく出遅れる日経平均も戻りに弾みがつくと思われた。ところが、フタを開けてみれば主力株への実需の買いは見送られ、相変わらず低調商いの中であえなく反落となった。ちなみに、この日は全体売買代金が2兆7000億円と膨らんだが、大引けに英FTSEのリバランスに絡む売買が約1兆円分上乗せされ、実質は1兆7000億円と閑散相場が続いている。

●動きのよい中低位株にスポットライト当たる

 FRBによる早期利下げ観測は米株高の原動力となり、米国株が買われれば相対的な日本株の出遅れ感が浮き彫りになる、というのが今の強気シナリオの根幹を担っている。しかし、米利下げがクローズアップされることで日米金利差縮小の思惑にも火がついた。外国為替市場でドル売り・円買いを誘い、足もと1ドル=107円近辺の攻防へと再びドル安・円高のスイッチが入ったことが、新たな警戒材料として投資家の不安心理を煽っている。更に足もとは米国VSイランの地政学リスクも取り沙汰されている。

 指数売買に振り回される大型株は、やはり手掛けにくい環境に変化はなさそうだ。ここは個人投資家の土俵である中小型株で動きの良いものを追うのが基本となる。そうしたなか、最近の傾向として株価が200~600円程度の中低位に位置する銘柄に物色の矛先が向いている。これらの銘柄群は、海外ヘッジファンド筋などの先物を絡めたインデックス的な売買の影響を受けにくく、ファンダメンタルズよりもむしろ材料性やテーマ性、株式需給など「理外の理」が株価の動きを支配するケースが多い。

 強い株につくのが相場巧者の業。投資家が求めているのは、悶々と戻り売りのタイミングを待つ相場ではなく、梅雨明け後の真夏の太陽を先取りするような相場だ。今回は様々な切り口から、投資マネーを誘引する魅力満載の7銘柄を選出した。

●上昇思惑満載、ワケあり7銘柄をロックオン!

【サンセイは大出直り相場の序章、光通信関連

 サンセイ <6307> [東証2]はここ動意含みだが、株価面で人気化したときの脚力は特筆に値するものがある。時価総額50億円以下で信用買い残も枯渇した状態にあり、品薄感を考慮して当面マークが怠れない存在だ。ビル壁補修などに使う有人型ゴンドラをはじめとして多種多様な製品を取り揃えており、業界パイオニアとしての信頼とトップ水準の技術力を武器に豊富な納入実績を誇る。東京五輪はもちろん、2025年の大阪万博関連でも大阪市に本社を構える強みを生かし商機を捉える公算大だ。ちなみに、ここマーケットで人気化が相次ぐ光通信関連(=光通信 <9435> が上位株主として出資する会社)でもある。同社の場合、株主構成では光通信が筆頭株主で、しかもここにきて買い増す動きを続けており、直近の保有株比率は16.47%まで高まっている。<急騰性5・中長期的上値余地4>

【中央化学は満を持して上放れへ、500円台視野】

 中央化学 <7895> [JQ]は300円近辺で売り物をこなし上放れてきた。日足一目均衡表の雲を上抜き、前方は快晴が広がる。400円台を通過して昨年9月初旬の高値527円奪回を目指す展開が想定される。信用買い残も枯れ切った状態で株高条件が揃っている。同社は樹脂製食品包装容器の大手メーカーで業界の先駆的存在。プラスチック容器を回収してリサイクルする分野に早くから取り組んでおり、リサイクルPET容器やタルクを半分以上使用しプラスチックの量を減らした容器など、環境配慮型容器でも商品展開している。プラスチックごみの削減が課題となるなか「脱プラ関連」の一角として市場の注目を集める位置にある。また、新素材を使った食品の消費期限を延ばす高機能容器の育成も進めており「食品ロス削減推進法」に対応した有望銘柄としても人気化素地がある。20年3月期は本業のもうけを示す営業利益が前期比46%増の11億円見通しと大幅な伸びを見込む。<急騰性3・中長期的上値余地4>

【テクノHRはドラレコ&監視カメラで大相場気配】

 テクノホライゾン・ホールディングス <6629> [JQ]は400円台のもみ合いを経て13週移動平均線を大きく上に放れそうな気配が漂う。FA・光学機器メーカーでレンズ技術に定評がある。監視カメラにも展開していることで、東京五輪関連としても人気素地がある。更に株式市場でも物色テーマ化したドライブレコーダーを手掛けており、安全意識の高まりを追い風にクラウドで運行データを保管できる強みを生かし需要を捉えている。今年に入っておとなしい動きが続いているが、人気化すれば足は速い。時価総額は100億円に届いておらず、その小型株の特性を浮動株比率の低さが更に際立たせている。営業利益は19年3月期に14%増、20年3月期は5.2%増の12億円予想と成長が続く。PER6倍は、最終利益がやや下駄を履いているとはいえ割安感が強い。<急騰性4・中長期的上値余地3>

【アクモスは成長加速で見直し必至、株価変身へ】

 アクモス <6888> [JQ]は、300円台前半で売りを吸収していたが、ここでのもみ合いを踊り場に株価の居どころを大きく変えそうだ。売り上げ全体の約9割を占めるITソリューション事業では、高付加価値化や稼働率向上に向けた経営努力を結実させているほか、システム更新プロジェクトの開発が前期から高水準で収益に貢献している。サイバーセキュリティ分野では2パターンの標的型攻撃メール対応の訓練ソリューションを提供、時流を捉えたビジネス分野であり今後が注目される。17年6月期以降、利益は成長加速局面に入っている。営業利益段階で17年6月期は前の期比で32%増、18年6月期が同46%増、そして19年6月期については5月30日に従来予想を増額、前期比53%増の3億2500万円と尻上がりに増益率を拡大させている点は見逃せない。PER15倍は業態を考慮すれば格安といえる。<急騰性3・中長期的上値余地5>

【JESCOはベトナムで実力、提携バネに快足発揮】

 JESCOホールディングス <1434> [東証2]は5日・25日・75日移動平均線の収れんする430円近辺を起点に急速に動意づく可能性がある。PBR0.8倍台にして2.5%前後の配当利回りを確保している点ではバリュー株としての側面を持つが、時価総額30億円前後と小型で信用買い残が少なく、動き出せば意外に足は速い。独立系の電気設備工事会社で海外にも積極的に進出しており、特にベトナムでの展開に厚い。集合住宅向けなどアセアンでの事業規模拡大にも期待が大きい。ベトナムでは技術者の育成事業も手掛けている。NECネッツエスアイ <1973> とはアセアン地域で「設計・調達・建設」を含めた一連の工程を請け負うEPC事業などで協業、この先も両社連携のシナジーが期待されるが、JESCOにとって5G関連としての切り口が加われば株価的にも評価が一変することになる。

 <急騰性4・中長期的上値余地3>

【FUJIKOは環境関連のニューヒーロー】

 FUJIKOH <2405> [東証2]は5月初旬の急伸を契機に強力な下値切り上げ波動を構築中。依然として株価指標面から割安圏にあるほか、株式需給も良好で昨年12月初旬につけた535円の高値クリアから一段の上値追いが期待される。建設廃棄物の中間処理のほか食品系廃棄物処理も行う。新電力分野ではバイオマス発電で実績が高い。今月28~29日の日程で行われるG20大阪サミットでは海洋プラスチックごみの削減が重要議題に掲げられるなど、世界的に環境保全に対する意識が高まっており、同社はその流れに乗る銘柄として見直し余地が大きい。足もとの業績も好調、月次売上高は昨年来前年同月実績を上回る状況が続く。19年6月期第3四半期営業利益は前年同期比倍増の2億8300万円。株主還元にも積極的で、5月には発行済み株式数の4.84%相当の自社株買いを発表している。<急騰性3・中長期的上値余地3>

【フィードワンは長期波動大転換、飼料需要が増勢】

 フィード・ワン <2060> がここにきて急速に水準を切り上げる展開にあり、年初来高値を更新。17年10月以降の長期下降トレンドが終焉を迎えている可能性がある。株価は依然として200円未満で値ごろ感が強く、13週・26週移動平均線のゴールデンクロスも目前、目先の押しは狙い目となる。同社は配合飼料の大手で全農に次ぐシェアを持つ。酪農家の経営規模が拡大するなか、畜産飼料の販売数量も増勢となっており収益環境にはフォローの風が吹いている。20年3月期の営業利益は51億円予想と前期比2割増を見込むが、来年には北九州の新工場稼働で飼料事業の強化が見込まれ、21年3月期以降も業績拡大トレンドは維持される見通し。クロマグロの完全養殖事業化への取り組みなども要注目となる。<急騰性2・中長期的上値余地4>


◆中低位材料株“夏の陣”、値幅獲りスペシャル「珠玉の7銘柄」◆
銘柄 <コード>       急騰性  中長期的上値余地
JESCOHD <1434>   ☆☆☆☆   ◆◆◆
フィードワン <2060>    ☆☆     ◆◆◆◆
FUJIKO <2405>    ☆☆☆    ◆◆◆
サンセイ <6307>      ☆☆☆☆☆  ◆◆◆◆
テクノホライゾン <6629>  ☆☆☆☆   ◆◆◆
アクモス <6888>      ☆☆☆    ◆◆◆◆◆
中央化学 <7895>      ☆☆☆    ◆◆◆◆

※急騰性は☆が多いほど強く、中長期的上値余地は◆が多いほど大きい

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