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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

VIX短先物 <日足> 「株探」多機能チャートより

■VIX短先物 <1552>  12,670円 (+2,250円、+21.6%)

 国際のETF VIX短期先物指数 <1552> [東証E]が急騰。11日で5日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時に上昇する特性を持つ。10日の米VIX指数は前日に比べ7.01(43.95%)ポイント高の22.96に上昇。米10年債利回り上昇や米中貿易摩擦の激化などが懸念され、NYダウが大幅安となるなかリスク回避姿勢が高まっている。こうしたなか、11日の国際VIX短期先物も大幅高となった。

■フィスコ <3807>  356円 (+60円、+20.3%)

 フィスコ <3807> [JQG]が全般波乱相場に逆行し急反騰。10日取引終了後、フィスコ仮想通貨取引所がテックビューロ(大阪市)から 仮想通貨取引所「Zaif」の事業を譲受したことを発表、これが材料視される形で投資資金が集中した。

■ATAO <3550>  2,560円 (+355円、+16.1%)

 スタジオアタオ <3550> [東証M]が急反騰。10日大引け後に発表した19年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比40.3%増の5億5700万円に拡大して着地したことが買い材料視された。自社ブランドのバックや財布の販売がインターネット、実店舗ともに好調で、26.0%の大幅増収を達成したことが寄与。通期計画の6億円に対する進捗率は92.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■技研製 <6289>  3,375円 (+430円、+14.6%)

 東証1部の上昇率トップ。技研製作所 <6289> が続急騰。10日大引け後に発表した18年8月期の連結経常利益は前の期比16.8%増の60.6億円で着地。続く19年8月期も前期比7.1%増の65億円に伸び、5期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期も防災・減災需要の高まりを背景に、主力のインプラント機械の販売が拡大し、2ケタ増収を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比8円増の68円に増配する方針とした。前日終値ベースの配当利回りは2.31%に上昇した。同時に、21年8月期に営業利益87億円(18年8月期は59.7億円)を目標とする中期経営計画を明らかにした。

■ドンキHD <7532>  6,680円 (+630円、+10.4%)

 東証1部の上昇率2位。ドンキホーテホールディングス <7532> が続急騰、実質上場来高値を更新。11日寄り前に、ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> 傘下のユニーの全株式を取得し、完全子会社化すると発表。同時に、ユニーファミマの完全子会社がドンキホーテHD株をTOBにより持ち分法適用会社とすると発表しており、TOB価格6600円を意識した動きとなっている。ドンキホーテHDでは、ユニー株式の40%を所有しており、来年1月をメドに残り60%を取得する予定。取得価額は282億円に上る。一方、ユニーファミマ子会社によるTOBでは、発行済み株数の20.17%に当たる3210万8700株を買付予定数の上限とする予定で、11月上旬から公開買い付けを開始する予定。なお、ドンキホーテHDの上場は維持するとしている。

■ABCマート <2670>  6,790円 (+520円、+8.3%)

 東証1部の上昇率3位。エービーシー・マート <2670> が続急伸。10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算が、売上高1328億3200万円(前年同期比3.1%増)、営業利益246億5200万円(同4.1%増)、純利益169億2200万円(同5.2%増)となり、従来予想の営業利益242億円をやや上回って着地したことが好感された。カジュアルラインのスポーツシューズやファッションスニーカーの販売に注力したほか、都心部の大型店を中心にスポーツアパレルや小物などの取り扱いを拡大したことが奏功し、既存店売上高が同1.1%増と伸長したことが業績を牽引。また、ショッピングセンターを中心に37店舗を出店したことや、海外子会社の収益改善も寄与した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高2634億円(前期比3.6%増)、営業利益439億円(同1.2%増)、純利益297億4000万円(同0.1%増)を見込んでいる。

■スタ・アリス <2305>  2,403円 (+138円、+6.1%)

 東証1部の上昇率5位。スタジオアリス <2305> が急反発。10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算が、売上高186億8400万円、営業利益13億7500万円、最終利益5億8000万円となり、前期に決算期変更を行ったため前年同期との比較はないものの、前年上期の営業損益3億2800万円の赤字に対して大幅に黒字転換したことが好感された。写真事業で、5月から開始した「早撮り七五三キャンペーン」や「七五三お出かけ着物レンタル予約」を推進したほか、0~10歳の子供を対象にした「モデル体験撮影会」や生後3ヵ月から1歳1ヵ月半の赤ちゃんを対象とした「着ぐるみカーニバル」などを実施し撮影件数の獲得に努めたことが寄与。また、国内で移転5店舗を含め8店舗を出店したほか、ショッピングセンター内の区画移動・増床を含め35店舗の改装を行ったことも貢献した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高411億5000万円、営業利益46億1000万円、最終利益25億5000万円の従来見通しを据え置いている。また、同時に発表した9月度の月次売上高が前年同月比1.8%増となり、3ヵ月ぶりにプラスに転じたことも評価されたようだ。

■イオンモール <8905>  2,032円 (+97円、+5.0%)

 東証1部の上昇率6位。イオンモール <8905> が全般下げ相場に逆行し、大幅に3日続伸。10日大引け後に発表した19年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比8.8%増の238億円に伸びて着地したことが買い材料視された。国内事業はショッピングセンター3モールをオープンしたほか、積極的な既存モールの増床やリニューアルの効果も寄与し、増収増益を確保。地域集中型のドミナント出店の進展に伴うブランディングメリットの享受が進み、中国・アセアン事業が黒字化したことも増益に貢献した。

■ミニストップ <9946>  2,190円 (+94円、+4.5%)

 東証1部の上昇率7位。ミニストップ <9946> が大幅続伸。10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算が、売上高1064億6200万円(前年同期比0.8%増)、営業利益14億2500万円(同0.4%増)、純利益7億1200万円(同6.3%減)となり、営業赤字が拡大した第1四半期から一転して増益を確保したことが好感された。採算性を重視した出店を行う一方、計画的に不採算店舗の閉店を実施していることで国内事業は前年上期に比べて減収減益となったものの、中国やベトナムなど海外事業の収益が改善したことが寄与した。なお、19年2月期通期業績予想は売上高2200億円(前期比6.3%増)、営業利益18億円(前期1000万円)、純利益100万円(同9億5500万円の赤字)の従来見通しを据え置いている。

■オオバ <9765>  649円 (+26円、+4.2%)

 東証1部の上昇率8位。オオバ <9765> が大幅反発。11日午後1時ごろに自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。上限を70万株(発行済み株数の3.99%)、または4億円としており、取得期間は10月12日から来年2月21日まで。株主還元の充実及び資本効率の向上を図るとともに、将来の機動的な資本政策を可能とするためとしている。同時に発表した第1四半期(6-8月)連結決算は、売上高13億9500万円(前年同期比67.0%増)、営業損益2億9400万円の赤字(前年同期4億400万円の赤字)、最終損益2億2200万円の赤字(同2億8100万円の赤字)だった。なお、19年5月期通期業績予想は、売上高145億円(前期比9.9%減)、営業利益10億5000万円(同2.2%減)、最終利益16億円(同2.1倍)の従来見通しを据え置いている。

■パルHD <2726>  2,953円 (+109円、+3.8%)

 パルグループホールディングス <2726> が大幅反発。同社は10日取引終了後に、19年2月期第2四半期累計(3-8月)の連結決算を発表しており、営業利益が38億9700万円(前年同期比6.7%増)となったことが改めて評価されたようだ。売上高は645億6200万円(同7.2%増)で着地。衣料事業が積極的なブランドプロモーションなどで伸びたほか、雑貨事業も新規出店の効果などで堅調だった。なお、通期業績予想は、売上高1335億1000万円(前期比8.3%増)、営業利益89億9000万円(同27.7%増)と従来計画を据え置いている。

■大本組 <1793>  5,280円 (+150円、+2.9%)

 大本組 <1793> [JQ]が高い。10日大引け後、19年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の23億円→46億円に2.0倍上方修正。減益率が59.8%減→19.7%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。手持ち工事が想定より進み、売上高が計画を上回ることが寄与。工事採算が上向くことも上振れの要因となる。前日終値ベースの予想PERが16.4倍→8.7倍に急低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■チヨダ <8185>  2,188円 (+35円、+1.6%)

 チヨダ <8185> が4日ぶり反発。10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算は、売上高615億3000万円(前年同期比8.5%減)、営業利益21億7200万円(同52.1%減)、純利益15億4900万円(同49.4%減)と大幅営業減益となったものの、アク抜け感の強まりから下値に買いが入り、プラスに転じた。8店舗を新規出店した一方、27店舗を閉店した影響や、競争環境の激化や在庫調整に伴う仕入れ抑制の影響で客数が落ち込み、売上高が減少した。また、積極的な在庫処分により売上高総利益率も悪化し利益を押し下げた。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高1219億8200万円(前期比4.4%減)、営業利益36億7800万円(同40.0%減)、純利益28億円(同39.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■コメダ <3543>  2,302円 (+33円、+1.5%)

 コメダホールディングス <3543> が3日ぶり反発。全般相場の下落を受けて11日は安く始まったものの、10日の取引終了後に発表した第2四半期累計(3-8月)連結決算が、売上高148億5000万円(前年同期比14.3%増)、営業利益36億9500万円(同5.5%増)、純利益24億9900万円(同6.0%増)と増収増益となったことを好感した買いが入り株価を押し上げた。上期は、コメダ珈琲店については東日本及び西日本エリアを中心に積極的に出店を進め、新規に25店舗を出店したほか、「やわらかシロコッペ」7店舗を出店したことが寄与した。また、5月下旬から中京エリアにおいて、コメダ珈琲店で使用される全食資材を本部が一括調達・一括配送する商流に変更したことも貢献した。なお、19年2月期通期業績予想は、売上高303億100万円(前期比16.6%増)、営業利益75億6500万円(同5.0%増)、純利益51億300万円(同4.1%増)の従来見通しを据え置いている。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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