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【特集】通信教育にコンタクトレンズ…“ペット市場”驚異の広がりと関連株 <株探トップ特集>

ペットを大切な家族ととらえるコンパニオンアニマル化の進展や関連サービスへの支出増により、ペット関連企業には好環境が続いている。

―キーワードは「コンパニオンアニマル化」、増えるペット支出の行き先は―

 日本では、ペットとして飼われている犬・猫の数が15歳未満の子どもの数よりも多い。ペットフード協会の調べによると、2017年に全国で飼育されている犬の頭数は約892万頭、猫の頭数は約952万6000頭(17年10月現在)であるのに対して、15歳未満の子どもは1553万人(18年4月1日現在、総務省統計局)に過ぎない。

 核家族化の進展など社会的な背景もあり、ペットを大切な家族ととらえるコンパニオンアニマル化が進展している。関連サービスへの支出も増えつつあり、ペット関連 企業は好環境が続きそうだ。

●ペット関連市場は拡大基調

 矢野経済研究所(東京都中野区)が今年3月に発行した「ペットビジネスマーケティング総覧2018年版」によると、17年度のペット関連総市場は小売金額(末端金額)で前年度比1.0%増の1兆5135億円の見込み。また、18年度の市場規模は同1.5%増の1兆5355億円と予測している。犬・猫合わせた飼育頭数は近年、頭打ち傾向にあるのに対して、市場は拡大傾向にあることから、ペット1頭当たりに費やす金額が増加している様子がうかがえる。

 総務省の「家計調査」によると、17年の1世帯当たりペットフードへの支出額は年間6211円で、10年前の07年に比べて15%増えた。コンパニオンアニマル化が進んだことで、関連サービスへの支出を惜しまない人が増えており、これが市場を牽引している。また、共働き世帯の増加などに伴い、ペットへのオートフィーダ(自動給餌)や、留守番見守りなどの新たなサービスが台頭していることも寄与している。

●高齢化でヘルスケアサービスの裾野も拡大

 犬や猫の高齢化も市場拡大の要因の一つといえる。前述のペットフード協会の調べによると、17年現在の犬の平均寿命は14.19歳、猫は15.33歳となっている。一般的に犬・猫ともに7歳を過ぎれば高齢期といわれるが、同調査によると高齢期の猫の割合は全体の45%前後で横ばいだが、犬は13年の53.9%から17年には58.9%に増加傾向にある。17年の1世帯当たり動物病院代は年間5829円で07年比で29%増加しており、この背景にはペットの高齢化があるといわれている。

 これを受けてここ数年、動物病院への通院・入院、手術費用を補償するペット保険の需要は拡大傾向にある。また、犬・猫の健康に配慮したプレミアムペットフードや健康管理サービスの台頭、ペット向け再生医療の登場などもあり、動物のヘルスケアに関する市場も膨らむ一方だ。

●コンパニオンアニマルが関連銘柄のキーワード

 こうした環境から、ペット関連で注目されるのはコンパニオンアニマル化に対応した銘柄といえよう。

 国内ペットフード、ペット用トイレタリー最大手のユニ・チャーム <8113> は種別、年齢別、疾病別などペットの健康維持に配慮した細かいセグメンテーションに分けた商品を投入しているのが特徴。また、足腰が衰え、介護が必要になる要介護犬のケアニーズに応えるために、日本初のペット用介護ケアシステム「ユニ・チャーム ペットPro」シリーズを動物病院向けに発売している。さらに近年では、生活水準の向上に伴い中国を中心としたアジアや南米の新興国でもペット関連の市場は拡大しているが、同社でもこうした地域に注力する方針だ。

 また、日清製粉グループ本社 <2002> 傘下の日清ペットフードでは、犬や猫の平均寿命を20歳まで伸ばすことを目指した「LIFE20」プログラムを実施。これに対応した犬や猫の年齢や好み、健康状態に合わせたペットフードを展開している。

●ペット向け再生医療や通信教育も登場

 ペットのヘルスケアに関しては、日本動物高度医療センター <6039> [東証M]が注目されている。動物向けに高度医療を施す民間唯一の二次診療施設で、全国の連携動物病院からの受け入れが基本。今年1月に3番目の二次診療施設として東京病院(東京都足立区)を開設したが、診療件数が増えていることから20年春以降に大阪病院(仮称)の開業も予定している。

 動物病院と関連の深いペット保険では、国内最大手のアニコム ホールディングス <8715> が全国にある動物病院の約半数と提携しており、足もとで新規契約数も順調に伸ばしている。注目は、富士フイルムホールディングス <4901> との合弁会社セルトラスト・アニマル・セラピューティクスで、動物再生医療の普及を目指し、ヒトの再生医療と同等の品質管理基準に基づいた治療を行うとしている。

 また、同じくペット保険大手のアイペット損害保険 <7323> [東証M]は、2.5病院に1病院が対応動物病院であり、保険証を見せるだけで加入者負担分を窓口で差額精算する仕組みを生かし、順調に契約件数を伸ばしている。

●新規参入で関連市場の裾野拡大

 新たにペット関連市場に参入する企業も増えつつある。

 アスクル <2678> は今年8月、個人向け通販サイト「LOHACO(ロハコ)」で動物用の医薬品の販売を開始し、ペット用の「常備薬」市場開拓に乗り出した。同社は17年7月に、ペット用品のネット通販を手掛けるチャーム(群馬県邑楽町)を子会社化するなどしてペットフードなども扱っており、医薬品とペットフードなどを同時に購入する利用者も多い。

 このほか、シード <7743> は8月に犬向けコンタクト「わんタクト」を発売した。視力の矯正機能は持たないが、眼帯の代わりに使って角膜を保護する。同業のメニコン <7780> 子会社のメニワンも犬向けの眼内レンズや眼底カメラシステムを手掛けている。

 さらに、シャープ <6753> は、IoTを活用したペット向けヘルスケア製品を開発。飼い猫の尿の量や回数、体重などを計測し、クラウドで記録・解析して飼い主のスマートフォンに通知することで健康管理をサポートする猫専用トイレや、犬の自律神経バランスを数値化した「犬向けバイタル計測サービス」を展開しており注目されている。

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