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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~短期筋の達成感意識もリスクオフには傾けづらい状況

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

29日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:短期筋の達成感意識もリスクオフには傾けづらい状況
■前場の注目材料:ミライアル、2Q業績予想を上方修正、半導体業界の活況に支えられ
■旭化成、合成樹脂・繊維原料、韓国で増産


■短期筋の達成感意識もリスクオフには傾けづらい状況

29日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。28日の米国市場では、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉への楽観的な見方から、貿易摩擦懸念が後退し買いが先行。主要3指数は揃って上昇した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円高の22805円。円相場は1ドル111円10銭台で推移している。NAFTA再交渉については、米国とメキシコが大筋合意した。トランプ米政権はカナダと月内の交渉妥結を目指す。米国はNAFTA再交渉への楽観的な見方が材料視される格好となったが、そもそもトランプ政権が壊し、これを若干修正したに過ぎず、市場の反応は過剰との見方もされる。また、こんどは日本がターゲットとの見方もあり、不安材料には変わりはないだろう。足元で自律反発をみせていた自動車株へは、戻り売り圧力が警戒されるところである。

また、日経平均は節目の23000円回復により、短期筋の達成感が意識されるところ。昨日の先物市場の動向をみても、明確な買い手がみられない状況であり、短期筋の目標達成の反動が意識されやすいところでもある。昨日の日経平均は23000円にタッチした後は、戻り売りに押された格好だが、マザーズ指数はいち早く下げに転じ、JASDAQも下げに転じていたが、マザーズは足元では4営業日続伸で上値抵抗の25日線を突破していたこともあり、いったんは利食いに向かわせやすいところであろう。ただし、下げに転じているとはいえ、下値の堅さは意識されてきており、マザーズ指数も25日線を支持線として意識されつつある。

とはいえ、外部環境の不透明要因はあるものの、米国市場が強い値動きを続ける中、リスクオフに傾けづらい状況にもなってきている。9月以降の機関投資家の参入等も意識されやすく、需給状況は改善傾向に向かいやすいと考えられる。日経平均が23000円近辺で推移するなかで、9月のメジャーSQに向けた思惑も働きやすい。中小型株物色については、出遅れ感の強い銘柄の修正リバウンドのほか、強いトレンドを続けていた銘柄への利食い一巡後の再動意も意識されやすい。引き続きバイオやEV、キャッシュレス関連のほか、ハイテク株の動向が注目される。


■ミライアル、2Q業績予想を上方修正、半導体業界の活況に支えられ

ミライアル<4238>は28日、19年1月期第2四半期(2-7月)業績予想の修正を発表。売上高は49億円と従来の44億円から上方修正、営業利益は6億円と従来の4.5憶円から上方修正している。半導体業界ならびにシリコンウエハ業界の活況に支えられ予想を上回る見込みとなった。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(22813.47、+13.83)
・NYダウは上昇(26064.02、+14.38)
・ナスダック総合指数は上昇(8030.04、+12.14)
・SOX指数は上昇(1402.95、+5.49)
・シカゴ日経225先物は上昇(22805、大阪比+5)
・好調な企業業績


・旭化成<3407>、合成樹脂・繊維原料、韓国で増産
・KDDI<9433>、アイサンテクノ<4667>、自動運転で資本提携
・中部電<9502>、日本エスコン<8892>と資本提携、首都圏・関西に攻勢


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・10:00 アルミ圧延品出荷統計(7月)
・10:30 鈴木日銀審議委員が講演

<海外>
特になし

《HT》

 提供:フィスコ

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