【市況】【投資部門別売買動向】海外勢が現物・先物合算で6709億円売り越す一方、個人が買い支える (8月第3週)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
●トルコショックで海外勢が現物・先物合算で6709億円と巨額に売り越す一方、個人が相場を買い支える
東証が23日に発表した8月第3週(13日~17日)の投資部門別売買動向によると、通貨リラ急落という「トルコショック」で日経平均株価は週初に大きく値を崩したものの、その後急速に買い戻され3週続落ながらも小幅安にとどまり底堅さを発揮したこの週は海外投資家が3週連続で売り越した。売越額は3449億円と前週の347億円から急拡大し、6月3週以来2ヵ月ぶりの大きさとなった。また、先物の投資部門別売買動向でも海外投資家は日経平均先物とTOPIX先物の合計で3週連続で売り越し、売越額は3259億円と前週の1054億円から大幅に増加した。現物と先物の合算売越額は6709億円に膨らみ、トルコショックを受けて海外投資家がリスク回避の売りを急いだことが確認された格好だ。
一方、個人投資家は3週連続で買い越し、買越額は前週比7.8倍の2254億円に拡大。3月3週以来5ヵ月ぶりの大幅な買い越しとなり、部門別買越額トップだった。自社株買いが中心とみられる事業法人部門は7週連続で買い越し、買越額は654億円だった。
トルコショックで海外投資家が現物と先物の合算で6709億円と巨額に売り越す一方、個人投資家が買い向かい相場を下支えした格好だ。
■投資部門別売買代金差額 (8月13日~17日)
東証・名証2市場の1・2部と新興企業向け市場の合計[総合証券ベース(全51社)]
※単位:億円(億円未満切り捨て) ▲は売り越し
海外投資家 信託銀行 個人合計 [ 現金 信用 ] 日経平均 ( 前週比 )
8月 ―――
第3週 ▲3,449 ▲145 2,254 [ 1,650 603 ] 22,270円 ( -27 円)
第2週 ▲347 394 289 [ 18 270 ] 22,298円 ( -227 円)
第1週 ▲672 970 670 [ ▲204 874 ] 22,525円 ( -187 円)
7月 ―――
第4週 859 52 ▲2,186 [ ▲1,941 ▲244 ] 22,712円 ( +14 円)
第3週 319 301 ▲863 [ ▲1,062 198 ] 22,697円 ( +100 円)
第2週 3,248 ▲21 ▲2,459 [ ▲1,930 ▲528 ] 22,597円 ( +809 円)
第1週 ▲313 997 633 [ 798 ▲165 ] 21,788円 ( -516 円)
6月 ―――
第4週 ▲2,857 2,156 700 [ 357 343 ] 22,304円 ( -212 円)
第3週 ▲4,306 1,452 2,115 [ 1,468 646 ] 22,516円 ( -334 円)
第2週 317 ▲307 ▲1,426 [ ▲1,630 204 ] 22,851円 ( +157 円)
第1週 205 1,118 ▲3,059 [ ▲2,404 ▲654 ] 22,694円 ( +523 円)
5月 ―――
第5週 ▲3,076 696 2,071 [ 1,339 731 ] 22,171円 ( -279 円)
第4週 ▲3,404 ▲403 1,451 [ 77 1,374 ] 22,450円 ( -479 円)
第3週 ▲937 43 ▲3,644 [ ▲3,463 ▲181 ] 22,930円 ( +171 円)
第2週 ▲12 ▲829 ▲2,945 [ ▲2,700 ▲244 ] 22,758円 ( +285 円)
第1週 17 ▲480 ▲538 [ ▲655 116 ] 22,472円 ( +4 円)
4月 ―――
第4週 ▲1,509 ▲258 ▲2,596 [ ▲2,595 0 ] 22,467円 ( +305 円)
第3週 1,151 18 ▲2,443 [ ▲2,087 ▲355 ] 22,162円 ( +383 円)
第2週 845 ▲72 ▲1,561 [ ▲1,417 ▲144 ] 21,778円 ( +211 円)
第1週 1,584 280 ▲1,264 [ ▲1,714 449 ] 21,567円 ( +113 円)
※「信託銀行」は年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)など年金基金の売買動向を映すとされる部門。「個人・現金」は個人投資家による現物取引の売買動向、「個人・信用」は個人投資家による信用取引の売買動向。
※日銀が金融緩和策の一環として実施しているETF(上場投資信託)の買い入れは、ETFを組成する証券会社の自己売買部門を通じて買い入れているとみられる。
株探ニュース