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【市況】今週の【早わかり株式市況】4週ぶり反発で復調の兆し、週末に中長期線上抜く

日経平均 <週足> 「株探」多機能チャートより

 今週の株式市場は、円安進行を背景に日経平均株価は4週ぶりに反発、週末に25日・75日・200日の移動平均線を一気に上抜き相場復調の兆しが見えてきた。

 週初の20日は薄商いの中、リスク回避の売りに押され下値を探る展開となり、日経平均は反落した。東証1部の売買代金は1兆6000億円台にとどまり、4月2日以来4ヵ月半ぶりの低い水準だった。

 翌21日は方向感に欠ける相場が続く中、円高基調やトルコ情勢の不透明感が嫌気され朝方は売り先行。その後は中国・上海株市場が切り返しに転じたことで買い戻しが入り小幅ながら反発した。22日は朝方こそ安くなる場面があったものの、為替が円安方向に振れたことで切り返し、その後も円安進行と連動する形で上値を追い続伸した。23日も円安基調でリスク選好の買いが続き3日続伸した。ただ、米中の貿易協議やジャクソンホール会議を控え上値は重かった。また、日本時間で午後1時過ぎに米国が制裁関税第2弾を発動したが影響は限定的だった。

 週末の24日は為替市場で円安がさらに進んだことで終始買い優勢の展開。中国・上海株市場が午後に急速に切り返したことから海外ヘッジファンドによる先物への買い戻しが入り一段高となり日経平均は4日続伸。8日以来2万2600円台に乗せ、25日、75日、200日の3本の移動平均線を一気に上抜いた。ただ、東証1部の売買代金は活況の目安とされる2兆円を6日連続で下回り、まさに夏枯れ相場が続いている。

 日経平均株価は、前週比331円(1.49%)高の2万2601円と4週ぶりに反発して取引を終えた。週間の値幅は549円と、前週の528円からわずかに拡大した。


 薄商いながらも中長期の移動平均線を上回ってきており、来週は3ヵ月以上続くボックス相場の上限2万3000円台を目指す展開が期待される。

 重要イベントとしては、国内では31日朝に発表される7月鉱工業生産が注目される。海外では31日発表の中国8月製造業PMIに注視が必要だろう。


◆マーケット・トレンド(8月20日~24日)

【↓】   8月20日(月)―― 反落、米中貿易協議を前に薄商いのなか下値模索
 日経平均 22199.00(  -71.38)  売買高 9億8322万株 売買代金 1兆6766億円

【↑】   8月21日(火)―― 小反発、上海株上昇を横目に買い戻し優勢
 日経平均 22219.73(  +20.73)  売買高10億6753万株 売買代金 1兆9210億円

【↑】   8月22日(水)―― 続伸、米株高と円高一服で後場に一段高
 日経平均 22362.55( +142.82)  売買高11億2133万株 売買代金 1兆9848億円

【↑】   8月23日(木)―― 3日続伸、円安など背景にリスク選好の買いが続く
 日経平均 22410.82(  +48.27)  売買高10億8192万株 売買代金 1兆8214億円

【↑】   8月24日(金)―― 4日続伸、円安や上海株切り返しで後場一段高
 日経平均 22601.77( +190.95)  売買高 9億8377万株 売買代金 1兆7634億円

◆セクター・トレンド(8月20日~24日)

(1)昭和シェル <5002> など石油株が業種別上昇率トップ
(2)王子HD <3861> などパルプ・紙、東海カ <5301> などガラス・土石株が買われた
(3)リクルート <6098> などサービス、ファストリ <9983> など小売りといった内需株が総じて堅調
(4)金融株はクレセゾン <8253> などその他金融、松井 <8628> など証券、第一生命HD <8750> など保険が上昇も
  三菱UFJ <8306> など銀行株は低調
(5)日産自 <7201> 、ホンダ <7267> など自動車株がさえない
(6)住友鉱 <5713> など非鉄、郵船 <9101> など海運業は売られた


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