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【特集】すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 www9945さんの場合 - 2

年収300万円から資産4億円、利益を膨らました取引の手法を紹介
登場する銘柄:中央自 <8117> [東証2]、SHINPO <5903> [JQ]、不二製油G <2607>
筆者:福島 由恵
金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。

www9945www9945さん(50代・男性)
年収300万円の清掃員時代に、100万円を元手に始めた株式投資で4億円以上の財産を築きあげたサラリーマン投資家の星。投資歴は20年を超え、投資スタイルはバリュー重視。日本株以外にも米国株やベトナムなどの海外の割安株にも手を広げている。趣味は銘柄発掘も含めた街角ウォッチング

 前回はwww9945さんが日本株で値上がり益を狙う銘柄選びの技について紹介した。おさらいすると、今後起こりそうで、かつ誰にでも理解が容易な世の中の変化を読み、その波に乗りそうな銘柄を、事業モデルや業績、株価水準などから選んでいく。前回触れた神戸物産は2019年10月に予定通り消費税が増税された場合に、今より食費を削りたいと思う層が増えることを想定して選んだ。
 www9945さんは有望銘柄を見つけると、信用取引を使った「ピラミッティング(増し玉)」と呼ばれる手法を使って資産を拡大させてきた。自動車用品商社の中央自動車工業 <8117> [東証2]、無煙ロースターのSHINPO <5903> [JQ]、油脂大手の不二製油グループ本社 <2607>などはこの手法で大きな利益を作り出した。不二製油Gは同社のチョコレート向け原料事業が、アジアでの内需拡大の波に乗ると見て選んだ。
肝は信用取引とピラミッティング
 ただ今回は銘柄選びではなく、取引手法について焦点を当てる。ピラミッティングの解説に入る前に、まずは信用取引について簡単におさらいしよう。
 信用取引は通常の現物株取引にはない特徴が二つある。一つが、手持ちの資産より大きな金額の取引ができること。自分の証券口座に保有する現金や現物株式を担保に、証券会社から取引資金や株を借りて行う。
 借り入れを利用して手持ち資金を超える金額で取引することを、レバレッジを掛けるという。株の信用取引では最大で約3.3倍のレバレッジを掛けられる。例えば、100万円の現金で株価45万円のA社株に投資する場合、現物株で買えるのは2株だが、信用取引を使えば6株に増やせる(売買単位1株の場合)。
 3倍のレバレッジを掛けたことで、リターンもその分膨らむ。先のA社株が購入後に5万円上昇すると、リターンは現物取引では10万円・運用利回り20%になるのに対し、信用取引では30万円・同60%にもなる(手数料・税金等を除く)。だたし株価が5万円下落すれば、その逆の結果になる。信用買いを手仕舞うときは「売り返済」と「現引き」の2通りがある(下の図)。
 もう一つの特徴は、売りから入る信用売りができること。通常は株価の上昇でリターンを狙うが、信用売りは株価の下落で利益を狙う。信用売りは現金や保有株を担保に証券会社から株券を借りて、売却する。信用売りを手仕舞うときは、「買い返済」と「現渡し」の二通りがある。株価100円で売り建て、70円に下落したときに買い戻せば、差額の30円が利益になる(手数料・税金等を除外)。
運用資産と成績
※当該情報は、一般情報の提供を目的としたものであり、有価証券その他の金融商品に関する助言または推奨を行うものではありません。

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