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【市況】【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 星はまた輝く! 悪材解消を待たずに反転へ

株式アドバイザー 北浜流一郎

「星はまた輝く! 悪材解消を待たずに反転へ」

●市場の足を引っ張る3つの要因

 まずは公式の紹介だ。何の公式か。現在の東京市場を視覚化する公式だ。

 米中貿易戦争+トルコ情勢混迷+猛暑=東京市場の不安定化

 これらのうち3番目の影響力はかなり薄らいできたが、米中貿易戦争とトルコ情勢混迷は、まだ東京市場の足を引っ張り続けるパワーを失っていない。

 ただ時々、ホッとさせる材料はある。この原稿を書いている時点では、中国商務省が8月下旬に王受文商務次官の訪米を公表、米国側もそれを受け入れる姿勢を示していることが明らかになった。

 米中はこれまでも事態打開のために幾度も協議を重ねてきた。この点を考えると、新たに予定されている協議でも、米国が納得するような譲歩を中国側が示せるかとなったら疑問だ。トランプ大統領には、実のない見せ掛けの譲歩は通じないからだ。

 米中協議には期待したいものの、積極的に投資するほどではないというのが正直なところ。そのため、東京市場の戻りは相変わらず迫力を欠いたままだが、こんな状況であるにもかかわらず実は意外な現象が生じている。

●テクニカル指標で浮上期待株を先取り!

 7月中、売り越し続けていた個人投資家が8月に入って買い越しに転じているのだ。

 第一週は670億円、第二週はやや少なくなったものの、289億円と買い越したのだ。外国人投資家は逆に2週連続売り越しているので、その分を個人投資家が拾った形になっている。

 つまり、個人は逆張りの買いを入れている。こういうことになっており、今後その成果が問われることになるが、成功する確率が高いと見てよい状況だ。

 なぜ、そんなことが言えるのか。再三繰り返すように、米中貿易戦争はもちろん、トルコ情勢の混迷も、いずれは解決することだからだ。「いずれは」とはあやふやではないかということになろう。しかし、1年もかかるとは思えないし、半分の6ヵ月もかからないだろう。長くて3ヵ月ほどと見てよい。

 それに市場はそれを待つことなく、浮上に転じる可能性が高いのだ。

 これらを計算に入れると、いま軟調展開をし続けている銘柄もまた輝く。こう見てよく、次のような銘柄に注目したい。選択の基準はストキャスティクスのファーストとスローの関係だ。スローをファーストが上回りはじめた銘柄を重点的に狙っておきたい。

 そこで、まずは建設分野から大成建設 <1801> 、大和ハウス工業 <1925> だ。食品からは日本ハム <2282> 、キリンホールディングス <2503> になる。化学では東ソー <4042> 、三菱ガス化学 <4182> でよい。

 電気機器はシスメックス <6869> 、太陽誘電 <6976> を。自動車は日野自動車 <7205> と三菱自動車工業 <7211> だ。

 以上はいずれも底値圏にあり、ここから下げても下値は大きくないという利点はあるが、上昇ピッチが早いわけではない。上がるにしてもスローペースになることを計算に入れて投資しておきたい。

 高値圏にある銘柄にも目を向けておくと、インターネット決済サービスの収納代行に強いビリングシステム <3623> [東証M]、アステラス製薬 <4503> 、元気寿司 <9828> がそれぞれ魅力的だ。

2018年8月17日 記

株探ニュース

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