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2018年08月18日19時30分

【特集】買い場到来!「新興市場・赤札市」激騰株発掘10選 <株探トップ特集>

新興市場は東証1部と比較して厳しい地合いにあるが、「陰の極」が近い。ファンダメンタルズを見極めたうえで、慎重かつ大胆に買いを入れるのであれば今は絶好のチャンスかもしれない。

 ――悲観のなかで静かに輝きを増す“お宝株”を拾い上げるのは今――

 トルコリラの急落に端を発した新興国通貨安に対する警戒感、そして中国景気の減速懸念が株式市場に重くのしかかっている。リラの下落は一服商状となったが、ルーブル南アランドルピーなどが次のターゲットとして浮上する可能性は払拭しきれない。また、何より市場が恐れているのはやはり人民元の下落、そして中国経済が明らかな形で変調をきたすことだ。

 米中間の通商問題は貿易戦争の様相を呈すなか、人民元安は中国側の輸出に有利に働くが、それも下落幅が政府の想定内にある場合で、今やそうも言ってはいられない状況にある。市場では中国が人民元の切り上げに動くという見方すら出ている状況で、政策についても財政・金融両面でなりふり構わぬ“スクランブル発進”をマーケットは求めているフシがある。中国本土からの資金流出懸念がさらに強まった場合、世界の株式市場にとってもゆゆしき事態となる、というのが悲観論の本流をなしている。

●“後講釈”に振り回されて大勢を見失わないこと

 ただし、気をつけるべきは投資家が“後講釈”の情報に振り回されがちなことだ。後期ストア派の哲人エピクテトスは「人を不安にさせるのは物事ではなく、物事についての意見である」と説いている。株式市場は“仮説の塊”であって、メディアに影響力を与えるオピニオンリーダーの意見が、必ずしも実態を正確に言い当てているとは限らない。

 ネガティブな情報は意図的に売り方に与する要素も多分に含まれている。現に16日木曜日の東京株式市場は、前場取引時間中に「中国の商務次官が訪米して貿易交渉に臨む」という報道が伝わった瞬間に、急落していた日経平均があっという間に戻り足に転じプラス圏に浮上する場面があった。空売りで利を得ようと、市場のムードを見ながらショートポジションを身の丈以上に積んでいる短期筋もかなりの数存在している、ということを物語っている。買いに慎重であることは投資家として重要な資質だが、かといって周りの声に憶病になり過ぎて大勢を見失わないようにしたい。

●マザーズは2年8ヵ月ぶりの谷底に位置するが…

 確かに マザーズや ジャスダックの低迷は覆うべくもない。マザーズ指数は1000ポイントを大きく割り込み2016年12月以来の安値水準、日経ジャスダック平均マザーズ指数ほどではないが、年初来安値からそれほど離れていない水準に位置している。また、足もとはマザーズの騰落レシオ(25日移動平均)が16日時点で75.5%、ジャスダックはグロース基準で78.9%といずれも売られ過ぎゾーンにある。

 当該銘柄が評価されてしかるべきファンダメンタルズや成長性を有していても、時機を捉えなければ開花は望めない。これが株式市場に底流する摂理だ。新興市場の地合いがかなり悪化している状態にあることは事実であり、17日金曜日は反発に転じたものの足もとは依然おぼつかない段階にある。国内ネット証券が開示しているマザーズ市場の信用評価損益率はマイナス20%超えと追い証(追加保証金の差し入れ)を誘発する水準にあり、ともすればセリングクライマックスのスイッチが入ってもおかしくない状況といってよい。

●利益に固執せず機動的な投資戦略が成功を呼ぶ

 しかし、こうした場面こそ相場は反騰に向けたエネルギーを溜め込んでいる。今は投資家のセンチメントが冷え込んだ「陰の極」であることが、ここからの投資には逆に有利な材料となる。すなわち「陰極まれば陽転する」のが株式市場における黄金セオリーであり、その蓋然性の高さは過去の歴史が証明している。そのことを投資家は強く心に刻んでおく必要がある。

 個人投資家はしたたかである。証券会社の営業部門の話を聞くと新興市場で追い証発生に伴う投げが生じている銘柄も出ているが、一方では、早めにキャッシュポジションを高めて待機資金を確保し、今のような地合いで逆張りスタンスで挑む果敢な投資家も少なくないことが分かる。そして今年の相場を振り返る限り、買い向かった側が常にウイニングチケットをつかむ結果となっていることも確かだ。

 騰落レシオは明確に陰の極が近いことを示唆しており、全体のムードに流されることなく、このチャンスをものにしたい。今年の相場で求められるのは、基本的に利益を長く引っ張らない機動的な投資スタンスだ。そして買い出動する時も凧糸を出し切ることのないよう、段階的な資金投下を心掛けることが要諦となる。

●いまJQ&マザーズで要注目の10銘柄はこれ

【国際チャートはナカバヤシ傘下で再生軌道】

 国際チャート <3956> [JQ]は計測用記録紙の大手で、電力業界向けなどで高実績を持つほか、スーパーや通販向けにラベル事業も好調だ。ナカバヤシグループとの協業体制が軌道に乗っており、18年4-6月期営業利益は前年同期比3.4倍と回復歩調、通期見通しに対する進捗率も5割を超えている。時価総額はわずかに17億円と小型で動き出せば早い。足もとの業績改善は心強く、300円近辺のもみ合いは値ごろ感も十分だ。<急騰性5・中期的上値余地3>

【オリコン本格動意前夜、好業績+需給面の思惑も】

 オリコン <4800> [JQ]も値ごろ感から人気化素地の高い銘柄だ。音楽情報を中心とするランキング配信を手掛け、ネット広告が収益に貢献している。顧客満足度調査はデータ販売強化でニーズを取り込み単価も上昇、スマートフォン向けコンテンツ配信も伸びている。18年4-6月期営業利益は前年同期比3割強の伸びを確保した。光通信 <9435> が大株主に入っており、同じく光通信関連の一角でここ急騰劇を演じたエムティジェネックス <9820> [JQ]の連想も働く。週足陽線が続いており、目先動意含み。400円未満の株価は本格上放れ前夜の感触がある。<急騰性4・中期的上値余地3>

【自動車向けセンサー世界屈指の大泉製は出直り初動】

 大泉製作所 <6618> [東証M]は自動車やエアコン向けを軸に温度センサーを製造販売、世界屈指の商品競争力を持っている。電気自動車(EV)及びオール電化分野を対象に次世代センサーの開発を進捗させている点もポイント。昨年9月から急速人気化し10月には1500円近い高値に買われたが、今年2月以降は大幅な調整を強いられた。7月5日に613円で底入れを果たし、現在は出直りの初動にある。18年4-6月期は経常利益段階で前年同期比9割増と高変化。通期5億9700万円(前期比32%増)は上振れの公算がある。<急騰性4・中期的上値余地4>

【ITMはソフトバンク系列で材料性も豊富】

 アイティメディア <2148> [東証M]は好決算発表を受け今月1日にマドを開けて買われた後、600円台で売り物をこなしているが、ここは大勢二段上げの踊り場とみたい。同社はソフトバンクグループ企業で、IT系のネットメディアを運営、広告収入を収益源としている。今後はブロックチェーンAI関連など先端テクノロジー分野の情報に注力の構え。4月にソフトバンク系企業との合弁会社「アイティクラウド」を設立、米国企業との業務提携など積極的な動きをみせており、今後の展開が期待される。<急騰性3・中期的上値余地4>

【開発力高いビーイングは来期以降に成長加速も】

 ビーイング <4734> [JQ]も同様に決算発表を契機にストップ高に買われた後、目先筋の売り玉を吸収し切り返す動きにある。配当利回りが高くバリュー株の側面もあるが値運びは軽い。主力は建設業界向け土木積算システムで、18年4-6月期はこれが収益を牽引して営業損益2億6600万円と黒字転換を果たしている。しかも対通期進捗率は70%と高い。周辺ソフト開発費用は高水準で利益を抑えるが、来期以降はピークアウトし成長加速局面が期待される。<急騰性4・中期的上値余地3>

バイオ関連の異色株イナリサーチも仕切り直しへ】

 イナリサーチ <2176> [JQ]は足もとの業績は低調ながら、バイオ関連株のなかでも材料性に富み小型株ゆえの急騰習性が魅力となっている。新薬開発支援を行うが、カニクイザルを使った非臨床試験に強みを持つことで知られる。最近では7月に韓国DNA Link社、日本エスエルシー(浜松市)と、ヒトのがん細胞を移植したマウスを使って新たな非臨床試験を始めると発表したことを手掛かり材料に2日連続ストップ高に買われた瞬発力は見逃せない。株価は“往って来い”の状態にあるが、時価は下値限界で仕切り直しの買いが期待できる。<急騰性4・中期的上値余地3>

【駅探は法人向けキャパシティーの再評価局面近い】

 駅探 <3646> [東証M]も株価の瞬発力は抜群で、7月19日に1708円の上場来高値をつけた後は大幅な調整を強いられたが、目先900円割れがターニングポイントとなった。チャート妙味が際立ち、離陸寸前を思わせる。乗り換え案内情報「駅探」を展開するが、法人向けで強みを発揮、旅費管理システム会社を傘下に収めたM&A効果が業績に反映されている。ビッグデータ時代の到来と歩調を合わせ、企業のクラウド活用が進むなか、同社はクラウド型旅費交通費精算サービス「駅探BIZ」を開発、これが一気に頭角を現す発端となった。これは今後の法人向け事業における展開力の高さを裏付けるものでもあり、再騰のチャンスは早晩訪れそうだ。<急騰性5・中期的上値余地4>

【日ダイナミクの下値模索終了、自然体の戻り相場へ】

 日本コンピュータ・ダイナミクス <4783> [JQ]は8月に入り下値模索が続き、直近4ケタ大台を瞬間割り込んだが、ここが大底となった可能性がある。独立系でコンピューターのシステム開発やメンテナンスのほか駐輪場管理システムにも展開している。システム開発事業が好調なほかプロジェクト進捗管理なども軌道に乗っており、7月末に発表した18年4-6月期業績は営業利益段階で前期比94%増の2億100万円と急拡大した。需給要因が下げの背景にあったと思われるが、売り圧力が低減すれば自然体の戻り相場が期待できる。株価指標面ではPER13倍台に過ぎない。<急騰性3・中期的上値余地4>

【ブロッコリーはゲーム関連人気のなか値ごろに着目】

 ブロッコリー <2706> [JQ]はゲームソフトを展開するほか、キャラクター関連グッズやCDなど物販も手掛けている。18年3-5月期は営業損益段階で1億1800万円と黒字化した。女性向けに展開する主力コンテンツが好調に推移、イベント開催によるグッズ販売の増加も業績に寄与している。タイミング的にもここゲーム関連の小型株が物色人気化する傾向にあり、400円台の同社株にもその流れが波及する可能性がある。<急騰性3・中期的上値余地3>

【業績好調の東映アニメも調整一巡の今が買い場】

 東映アニメーション <4816> [JQ]はアニメ企画・制作の老舗であり、テレビアニメで強みを発揮する。また、スマートフォン向けアプリゲームの版権事業も好調、海外では中国向け映像配信権が収益貢献している。19年3月期営業利益は期初予想の90億円を120億円に大幅上方修正した。株式需給面では信用買い残が枯れた状態にあるほか、時価総額は1600億円と今回取り上げた10銘柄の中では大型といえるものの、特定株が9割近くを占め浮動株比率も非常に低い点が注目され、調整一巡の今は狙い目といえる。<急騰性3・中期的上値余地3>

◇「新興市場・赤札市」激騰株発掘10選◇
銘柄 <コード>     急騰性  中期的上値余地
ITM <2148>     ☆☆☆   ◆◆◆◆
イナリサーチ <2176>  ☆☆☆☆  ◆◆◆
ブロッコリー <2706>  ☆☆☆   ◆◆◆
駅探 <3646>      ☆☆☆☆☆ ◆◆◆◆
国際チャート <3956>  ☆☆☆☆☆ ◆◆◆
ビーイング <4734>   ☆☆☆☆  ◆◆◆
日ダイナミク <4783>  ☆☆☆   ◆◆◆◆
オリコン <4800>    ☆☆☆☆  ◆◆◆
東映アニメ <4816>   ☆☆☆   ◆◆◆
大泉製 <6618>     ☆☆☆☆  ◆◆◆◆

※急騰性は☆が多いほど強く、中期的上値余地は◆が多いほど大きい。

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