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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

東海カ <日足> 「株探」多機能チャートより

■東海カ <5301>  1,729円 (+126円、+7.9%)

 東海カーボン <5301> が続急伸。8日の決算発表で黒鉛電極の販売価格上昇などを背景に第1四半期(1-3月)は大幅増益となり、18年12月期の連結業績予想を増額修正したことを好感する買いが継続した。岩井コスモ証券は9日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2100円から2200円に引き上げた。第1四半期の営業利益は前年同期比7.2倍の127億8700万円と大幅増益となったことから、18年12月期の同利益は430億円から637億円(前期比5.5倍)へと大幅な上方修正を発表した。世界的な電炉鋼生産の増加で電極需要が拡大しており、この需給タイト状態は長期化するとみている。同証券では19年12月期の連結営業利益は今期予想比11%増の705億円を見込んでいる。

■ラック <3857>  1,521円 (+107円、+7.6%)

 ラック <3857> [JQ] が6日続急伸。9日大引け後(15:30)に決算を発表。「今期経常は9%増で2期ぶり最高益更新へ」が好感された。18年3月期の連結経常利益は前の期比4.7%減の23.4億円になったが、19年3月期は前期比8.6%増の25.5億円に伸びを見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。4期連続増収になる。

■コロワイド <7616>  3,020円 (+205円、+7.3%)

 コロワイド <7616> が4日続急伸。9日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。「今期税引き前は2.3倍増益へ」が好感された。18年3月期の連結税引き前利益は前の期比25.1%増の27.6億円に伸び、19年3月期も前期比2.3倍の62.6億円に急拡大する見通しとなった。

■参天薬 <4536>  1,926円 (+122円、+6.8%)

 参天製薬 <4536> が急反発。9日取引終了後発表した19年3月期連結業績予想で、売上高2370億円(前期比5.4%増)、営業利益407億円(同5.2%増)、純利益304億円(同13.8%減)と営業増益を見込んでいることが好感された。主力の国内医療用医薬品事業は、薬価引き下げの影響を受け減益を見込むが、アジア、EMEA(ヨーロッパ、中東およびアフリカ)の海外事業が伸長し、利益を押し上げる。18年3月期連結業績は、売上高2249億4200万円(前の期比13.0%増)、営業利益386億9100万円(同19.1%増)、純利益352億4700万円(同62.2%増)だった。

■日清オイリオ <2602>  3,355円 (+205円、+6.5%)

 日清オイリオグループ <2602> が急反発。9日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は23%増で2期ぶり最高益、実質増配へ」が好感された。18年3月期の連結経常利益は前の期比10.2%減の92.7億円になったが、19年3月期は前期比22.9%増の114億円に拡大を見込み、2期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。

■三洋貿易 <3176>  2,279円 (+139円、+6.5%)

 三洋貿易 <3176> が3日ぶり急反発。9日大引け後(16:00)に決算を発表。「1-3月期(2Q)経常は10%増益」が好感された。18年9月期第2四半期累計(17年10月-18年3月)の連結経常利益は前年同期比2.8%増の30.6億円となり、通期計画の51.5億円に対する進捗率は59.4%に達し、5年平均の54.0%も上回った。

■IHI <7013>  3,930円 (+225円、+6.1%)

 IHI <7013> が9連騰し年初来高値を更新した。9日の取引終了後に発表した19年3月期の連結業績予想で、売上高1兆5000億円(前期比5.7%減)、営業利益850億円(同17.6%増)、純利益320億円(同3.9倍)と2期連続で営業最高益更新を見込むことが好感された。前期に好調だった航空・宇宙・防衛セグメントはPW1100Gエンジンなどの増加を見込む一方、為替の影響などにより減益となる見込みだが、前期に資源・エネルギー・環境セグメントのプロセスプラントの赤字が解消し利益を押し上げるとしている。なお、18年3月期決算は、売上高1兆5903億3300万円(前の期比7.0%増)、営業利益722億6700万円(同52.5%増)、純利益82億9100万円(同58.0%増)だった。

■富士急 <9010>  3,250円 (+180円、+5.9%)

 富士急行 <9010> が急反発。9日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は9%増益、0.5円増配へ」が好感された。18年3月期の連結経常利益は前の期比11.4%増の49億円になり、19年3月期も前期比8.9%増の53.4億円に伸びる見通しとなった。

■協エクシオ <1951>  2,969円 (+147円、+5.2%)

 協和エクシオ <1951> が続伸。8日の取引終了後、日本電通 <1931> [東証2]、シーキューブ <1936> [名証]、西部電気工業 <1937> の3社を株式交換で完全子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。また同時に、上限を120万株(発行済み株数の1.25%)、または30億円とする自社株買いと19年3月期の連結業績予想を売上高3350億円(前期比7.1%増)、営業利益275億円(同7.3%増)、純利益188億円(同4.5%増)の増収増益を見込む好決算を発表。さらに年間配当を前期比14円増の64円にするとあわせて発表したことも好感された。今期は、首都圏における再開発事業などを背景に大型電気設備工事や、700メガヘルツ周波数帯テレビ受信対策工事、防災行政無線整備工事、さらに無電柱化工事などの需要拡大が見込まれているほか、IoTに関連したシステムソリューション事業の伸長も見込まれている。なお、18年3月期連結決算は売上高3126億6900万円(前の期比4.6%増)、営業利益256億2100万円(同22.7%増)、純利益179億9300万円(同30.5%増)だった。

■ABホテル <6565>  5,160円 (+255円、+5.2%)

 ABホテル <6565> [JQ]が続急伸。9日取引終了後、6月30日を基準日として1対2株の株式分割を実施すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。また、同時に発表した19年3月期の単独業績予想で、売上高54億円(前期比22.2%増)、営業利益13億7500万円(同15.3%増)、純利益8億6000万円(同18.9%増)と2ケタ増益を見込み、年間配当6円と実質増配を予定していることも好感された。増加するインバウンドを背景に宿泊需要の拡大が見込まれるなか、「ABホテル」の新規開発を年間5店舗以上行い、業績の拡大を図る方針だ。なお、18年3月期決算は、売上高44億2000万円(前の期比25.9%増)、営業利益11億9200万円(同21.4%増)、純利益7億2300万円(同12.3%増)だった。さらに、21年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、「ABホテル」を18年3月末時点18店舗から21年3月末には34店舗にする計画。数値目標は売上高78億円、経常利益19億6000万円(19年3月期予想13億6000万円)としている。

■昭電工 <4004>  4,255円 (+210円、+5.2%)

 昭和電工 <4004> が大幅に5日続伸。9日の取引終了後、18年12月期の連結業績予想について、売上高を9000億円から9350億円(前期比19.8%増)へ、営業利益を1100億円から1370億円(同76.1%増)へ、純利益を650億円から850億円(同2.5倍)へ上方修正したことが好感された。無機セグメントで逼迫する需給を受け黒鉛電極事業の市況が想定を上回っていることに加えて、石油化学セグメントで堅調なアジア需給を背景に製品市況が前回予想を上回って推移していることが要因。また、前述の2セグメント以外の化学品、エレクトロニクス、その他の3セグメントも堅調な製品需給環境を背景にそれぞれ増益を見込んでいることから上方修正したという。同時に発表した第1四半期(1-3月)決算は、売上高2146億9400万円(前年同期比17.2%増)、営業利益343億8800万円(同74.6%増)、純利益247億5100万円(同70.1%増)だった。

■ソラスト <6197>  3,010円 (+108円、+3.7%)

 ソラスト <6197> が大幅に3日続伸し上場来高値を更新した。9日の取引終了後に発表した19年3月期の連結業績予想で、売上高836億3000万円(前期比12.5%増)、営業利益47億4300万円(同13.2%増)、純利益29億3300万円(同8.2%増)と、連続営業最高益更新を見込み、年間配当を前期比3円増の48円とすることが好感された。17年10月に子会社化したベストケアや同年11月に子会社化した日本ケアリンクがフルに寄与し介護・保育事業が大幅に伸長する見通し。また、医療関連受託事業で生産性とクオリティーの改善が医療機関からの新規契約の受注につながり、派遣売り上げの伸びが継続する見通しでこれらが業績を牽引する。なお、18年3月期決算は、売上高743億2900万円(前の期比13.6%増)、営業利益41億8800万円(同14.6%増)、純利益27億1000万円(同9.6%増)だった。

■国際石開帝石 <1605>  1,449円 (+47円、+3.4%)

 国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> 、JXTGホールディングス <5020> など石油関連株が続伸。9日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近6月物が前日比2.08ドル高の1バレル=71.14ドルに上昇。一時71.36ドルと14年11月下旬以来、約3年5ヵ月ぶりの高値水準に買われた。米トランプ大統領はイラン核合意を離脱し、経済制裁を再開させることを発表。イランの原油輸出が減るとの見方から原油価格の先高観測が強まっている。原油価格の上昇は、石油関連企業にとって業績面の追い風となることが期待されている。特に、国際帝石は10日決算発表を予定しており、その内容も注目された。

■カシオ <6952>  1,723円 (+42円、+2.5%)

 カシオ計算機 <6952> が4日続伸。同社は9日取引終了後、19年3月期通期の連結業績予想を発表した。売上高は3400億円(前期比8.0%増)、営業利益は350億円(同18.4%増)、最終利益は230億円(同17.6%増)を見込んでいる。時計事業では、「G-SHOCK」のラインアップ拡充、新ジャンル製品の投入、インターネット販売の増強などにより、さらなる事業拡大と高収益性を維持する。教育事業では、関数電卓の学校販売拡大、英語学習専用機の法人向け販売強化などにより、事業拡大と高収益性の維持を図る。システム事業では、強いハードとソリューションビジネス強化により、本格的な収益貢献と成長軌道を確立する。新規事業では、リスト端末の大幅強化と2.5Dプリントシステムの導入加速などにより、事業拡大と収益貢献を目指す。18年3月期連結決算は、売上高3147億9000万円(前の期比2.0%減)、営業利益295億6800万円(同3.5%減)、最終利益195億6300万円(同6.3%増)だった。

■日本マイクロ <6871>  1,291円 (+31円、+2.5%)

 日本マイクロニクス <6871> が3連騰し年初来高値を更新。9日の取引終了後に発表した第2四半期累計(17年10月-18年3月)連結決算が、売上高153億2400万円(前年同期比8.5%増)、営業利益17億7500万円(同6.3倍)、純利益14億2400万円(前年同期7900万円)と大幅増益となったことが好感された。半導体市場で、スマートフォンやサーバーなどのアプリケーションのメモリ搭載量が増え、DRAMNANDのメモリ需要が大幅に高まったことを受けて、同社のプローブカードもDRAM向けが底堅く推移したほか、NAND向けが好調に推移。これに伴うプロダクトミックスの変化や稼働率の向上が利益を押し上げた。同時に、これまで非開示としていた18年9月期業績予想を売上高306億円(前期比7.5%増)、営業利益33億円(同2.2倍)、純利益26億円(同2.3倍)とし、期末一括配当を前期比5円増の15円にするとあわせて発表した。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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