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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

有沢製 <日足> 「株探」多機能チャートより

■有沢製 <5208>  1,243円 (+242円、+24.2%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。有沢製作所 <5208> がストップ高。同社はプリント基板向けなどを主体とする電子材料メーカーで、台湾子会社の生産能力増強などに伴い今期も業績成長トレンドが続く見通し。9日取引終了後に発表した19年3月期の連結業績予想は、売上高が477億円(前期比16.6%増)、営業利益は42億5000万円(同17.2%増)、最終利益は36億円(同4.3%増)を見込むなど好調。また、18年3月期もスマートフォン向けなどを中心に電子材料が伸び、売上高409億900万円(前の期比18.7%増)、営業利益36億2700万円(同2倍)、最終利益34億5200万円(同69.5%増)と高変化を示した。これを好感する形で高水準の買いを呼び込んだ。

■テクマト <3762>  2,039円 (+314円、+18.2%)

 東証1部の上昇率3位。テクマトリックス <3762> が4日急反騰。同社は9日取引終了後に、19年3月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを22億円(前期比15.6%増)としていることや、年間配当計画を前期比3円増配の23円としていることが好感されたようだ。売上高は245億円(同4.2%増)を予想。主力の情報基盤事業では、クラウド時代に対応し、サイバー攻撃を防御することができる次世代のネットワーク・セキュリティー関連商材およびサービスの拡充を目指すほか、アプリケーション・サービス事業では医療分野やCRM分野、インターネットサービス分野でクラウドサービスを推進するとしている。

■ユニシス <8056>  2,630円 (+393円、+17.6%)

 東証1部の上昇率5位。日本ユニシス <8056> が4日ぶり急反騰し、年初来高値を更新した。9日大引け後に発表した18年3月期の連結経常利益は前の期比16.2%増の160億円で着地。続く19年3月期も前期比10.6%増の178億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期は新規稼働案件があったアウトソーシングや利益率の高い自社ソフトの販売増加が収益を牽引した。今期はアウトソーシングやシステムサービスの伸長を見込むほか、収益性のさらなる改善を目指す構えだ。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比10円増の50円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■システナ <2317>  5,020円 (+700円、+16.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率6位。ソフト開発支援を主力とするシステナ <2317> がストップ高、上場来高値を更新した。9日大引け後、5月31日現在の株主を対象に1→4の株式分割を実施すると発表。最低投資金額が現在の4分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。併せて発表した18年3月期の連結経常利益は前の期比51.1%増の51.4億円に拡大して着地。続く19年3月期は前期比11.0%増の57.1億円に伸びる見通しとなった。今期も車載、社会インフラ、ネットビジネス、スマートデバイス/ロボット/AIといった事業分野を柱とし、4期連続の経常最高益更新を目指す。同時に、今期の年間配当は13円とし、5月31日割当の株式分割を考慮した実質配当は13.0%増配とする方針とした。

■MSジャパン <6539>  7,350円 (+1,000円、+15.8%) ストップ高

 東証1部の上昇率7位。MS-Japan <6539> がストップ高。9日の取引終了後に発表した19年3月期の単独業績予想で、売上高37億9200万円(前期比21.6%増)、営業利益15億1200万円(同29.1%増)、純利益10億3500万円(同13.8%増)と連続営業最高益更新を見込んでいることが好感された。今期は、約1万7000人(同18.1%増加)の新規登録者の獲得を目指し、企業業績の改善による人員増員や働き方の見直しに伴う企業の人材需要に対応する見通し。さらに、運営するコミュニケーションプラットフォーム「Manegy(マネジー)」で、機能およびコンテンツの充実を図り、潜在的な人材紹介サービス利用者の獲得を図る方針だ。なお、18年3月期決算は、売上高31億1700万円(前の期比26.4%増)、営業利益11億7000万円(同18.6%増)、純利益9億1000万円(同31.6%増)だった。

■福山通運 <9075>  5,310円 (+700円、+15.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率8位。福山通運 <9075> がストップ高の5310円まで買われ、上場来高値を更新した。9日取引終了後発表した19年3月期連結業績予想で、売上高2765億円(前期比3.2%増)、営業利益171億円(同16.1%増)、純利益122億円(同14.4%増)と2ケタ営業増益を見込んでいることが好感された。国内の貨物輸送量に大きな伸びは見込めないものの、運賃改定や営業拠点の拡充・整備が寄与し、売上高が伸長する見通し。また人件費、外注費などのコスト増加を見込むが、生産性の向上などが奏功し、利益を押し上げる。18年3月期連結業績は、売上高2677億9900万円(前の期比4.7%増)、営業利益147億2600万円(同33.3%増)、純利益106億6400万円(同12.9%増)だった。

■あらた <2733>  7,610円 (+1,000円、+15.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率9位。日用品卸大手のあらた <2733> がストップ高で上場来高値を更新した。同社は9日取引終了後に、19年3月期通期の連結業績予想を公表。経常利益見通しを100億円(前期比5.9%増)としていることや、年間配当計画を前期比5円増配の80円としていることが好感されたようだ。売上高は7600億円(同3.7%増)を予想。国内経済の緩やかな回復基調を背景とした個人消費の持ち直しや、好調なインバウンド消費などが追い風になるとみている。また、同時に17年5月に発表した中期経営計画を上方修正。20年3月期の目標数値を、連結売上高は7600億円から7800億円に、経常利益は100億円から105億円にそれぞれ引き上げている。

■堀場製 <6856>  9,310円 (+1,130円、+13.8%)

 堀場製作所 <6856> が続急騰し、上場来高値を更新した。9日大引け後に発表した18年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益が前年同期比48.5%増の89.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。半導体メーカーの旺盛な設備投資需要を背景に、半導体システム機器の販売が大幅に増加したことが寄与。自動車計測システム機器部門や環境・プロセスシステム機器部門の収益拡大も大幅増益に貢献した。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の284億円→334億円に17.6%上方修正。増益率が6.7%増→25.5%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。

■コスモスイニ <8844>  928円 (+103円、+12.5%)

 コスモスイニシア <8844> [JQ] が急反騰。9日大引け後に発表した18年3月期の連結経常利益は前の期比25.4%増の43.6億円で着地。続く19年3月期も前期比9.9%増の48億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期は一棟物件など投資用不動産の引き渡し棟数が増加したソリューション事業の収益が急拡大した。今期はソリューション事業の好調が続く一方、海外ホテル・リゾート運営事業の売却により海外事業は縮小する見通しだ。業績好調に伴い、今期の年間配当は前期比2円増の11円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■JCU <4975>  2,663円 (+284円、+11.9%)

 JCU <4975> が3日続急騰。9日大引け後に発表した18年3月期の連結経常利益は前の期比26.7%増の69.7億円で着地。続く19年3月期も前期比4.7%増の73億円に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。前期はスマートフォン向けプリント配線板用めっき薬品や自動車部品用めっき薬品の好調が収益を牽引した。今期は海外を中心に薬品販売の伸長が続き、12.5%の2ケタ増収を見込む。また、今期の年間配当は45円とし、3月31日割当の株式分割を考慮した実質配当は5.9%増配とする方針とした。

■ミズノ <8022>  4,025円 (+400円、+11.0%)

 ミズノ <8022> が続急騰。9日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は11%増益へ」が好感された。18年3月期の連結経常利益は前の期比5.3倍の81億円に急拡大し、19年3月期も前期比11.0%増の90億円に伸びる見通しとなった。

■三菱自 <7211>  858円 (+74円、+9.4%)

 三菱自動車工業 <7211> が5日ぶり急反発。9日大引け後に発表した18年3月期の連結経常利益は前の期比12倍の1101億円に急拡大して着地。続く19年3月期も前期比13.5%増の1250億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期は東南アジアや中国を中心に自動車販売台数が増加したうえ、車種構成の良化やコスト削減を進めたことも増益に貢献した。また、研究開発費の減少や燃費不正関連費用の解消も利益を押し上げた。今期もアジアなどで販売台数が伸びるほか、引き続き車種構成の良化、コスト削減の進展を見込み、連続増益を計画する。想定為替レートは1ドル=105円に設定した。併せて、今期の年間配当は前期比3円増の20円に増配する方針としたことも支援材料となった。

■三越伊勢丹 <3099>  1,322円 (+113円、+9.4%)

 三越伊勢丹ホールディングス <3099> が4日ぶり急反発。9日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は10%増益へ」が好感された。18年3月期の連結経常利益は前の期比0.3%減の273億円になったが、19年3月期は前期比9.8%増の300億円に伸びる見通しとなった。

■ニチハ <7943>  4,780円 (+375円、+8.5%)

 ニチハ <7943> が3日続急伸。9日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は3%増で3期連続最高益、前期配当増額も今期減配」が好感された。18年3月期の連結経常利益は前の期比5.2%増の137億円になり、19年3月期も前期比2.9%増の142億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。4期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を55円→61円(前の期は52円)に増額し、今期は前期比5円減の56円に減配する方針とした。

※10日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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