【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):レノバ、マネフォ、サムティ
レノバ <日足> 「株探」多機能チャートより
レノバ<9519>が大幅高で4連騰、上場来高値を更新した。太陽光発電を中心に再生可能エネルギー発電事業を手掛けるが、足もとの業績は好調、18年5月期第3四半期は営業利益段階で前年同期比18.8%増の29億9600万円と大幅な伸びを示している。今年2月にマザーズから東証1部に市場変更、機関投資家の組み入れニーズなどを反映して急速に時価総額を膨らませている。また、4月末の株主を対象に1株を2株にする株式分割を実施することで、目先権利取り狙いの買いも上げ足に弾みをつけている。
■マネーフォワード <3994> 4,310円 +300 円 (+7.5%) 本日終値
マネーフォワード<3994>が大幅反発。16日の取引終了後に発表した第1四半期(17年12月~18年2月)連結決算が、売上高9億500万円(前年同期比77.5%増)、営業損益1億2300万円の赤字(前年同期5億6200万円の赤字)、最終損益1億2800万円の赤字(同5億6500万円の赤字)となり、営業赤字幅が大幅に縮小したことが好感された。課金ユーザー数が順調に増加したことでPFM(パーソナル・フィナンシャル・マネージメント)サービスの売上高が前年同期比49%増と伸長したことに加えて、MFクラウドサービスも同2.0倍で過去最高の四半期売上高を記録したことが貢献。人材採用や広告宣伝などの先行投資で赤字を余儀なくされたが、赤字幅は縮小した。なお、18年11月期通期業績予想は、売上高43億5000万円~46億5000万円(前期比50.0~60.4%増)、営業損益8億円の赤字~5億円の赤字(前期7億9700万円の赤字)、最終損益8億4000万円の赤字~5億4000万円の赤字(同8億4200万円の赤字)を見込んでいる。
■サムティ <3244> 2,179円 +131 円 (+6.4%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
サムティ<3244>が大幅高で3連騰、25日移動平均線を足場に一気に上に放れてきた。不動産セクターで流動化事業などを手掛ける中小型株に物色資金が流れ込んでいる。そのなか、同社は首都圏や関西エリアを地盤に中古マンション再生ビジネスを手掛け、業績は13年11月期以降、利益急成長を続けている。17年12月~18年2月期は収益不動産の販売拡大で営業利益は前年同期比43%増と急拡大している。
■ストライク <6196> 6,530円 +300 円 (+4.8%) 本日終値
16日、ストライク <6196> が5月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。
■ユーザベース <3966> 2,265円 +102 円 (+4.7%) 本日終値
ユーザベース<3966>が3日ぶりに反発。SMBC日興証券が投資判断「1」を継続し、目標株価を1860円から2630円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、SPEEDA事業において一般事業会社での認知度が向上し始めていることを反映して、19年12月期以降のID純増見込み数(四半期)を130IDから140IDに引き上げており、これを受けて、18年12月期の営業利益予想を8億円(会社予想8億2700万円)とし、さらに19年12月期の営業利益予想を16億2000万円から16億4000万円へ20年12月期を同22億8000万円から23億1000万円へ引き上げた。目標株価から算出される18年12月期予想PERは431倍となるが、投資先行期である18年12期予想のEPSは一時的に低くなっていること、20年12月期予想PERは38.2倍と同社の成長性に準じた水準に落ち着くこと、国内での新規事業(FORCAS事業およびentrepedia事業)と既存事業のシナジーが早期に具現化する公算が高いことなどから妥当な水準であるとしている。
■平和不動産 <8803> 2,395円 +87 円 (+3.8%) 本日終値
平和不動産<8803>が3連騰で年初来高値を更新、長期波動でみても2013年4月につけた戻り高値2570円の更新を5年ぶりに視界に捉えている。同社は、東京証券取引所が入居している「東京証券取引所ビル」や「東京証券会館」など東京・兜町を中心に多くのオフィスビルを所有、大阪・北浜でも証券取引所が入居するビルを所有し、“証券取引所の大家”の別名がある。兜町再開発では昨年、2020年度の完成予定で中核となるビルの建設計画を発表しているが、市場では「もともとPBRなどに割安感があったが、再開発が本格化すれば同社株への評価向上につながる。大量保有報告などで開示されているわけではないものの、米系ファンドの買い占めなどの思惑も出ており、これに投機資金が乗っかっている状況」(国内ネット証券)と指摘されている。買収防衛の観点で需給相場の片鱗をみせており、当面は目が離せない動きとなりそうだ。
■スギホールディングス <7649> 6,270円 +130 円 (+2.1%) 本日終値
16日、スギホールディングス <7649> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.37%にあたる150万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は4月23日から10月31日まで。
■TATERU <1435> 2,411円 +41 円 (+1.7%) 本日終値
TATERU<1435>が続伸。SMBC日興証券が16日付で、投資判断「1」を継続しつつ、目標株価を2180円から2840円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、目標株価から算出される18年12月期予想PERは45倍と不動産セクター内で高位となるが、今後も30%超のROE、20%超のROAを維持することが想定されることや、18年12月期以降の収益寄与が見込まれるReal Estate Tech関連事業の潜在成長性が高いとみられること、さらに今年6月に予定されている住宅宿泊事業法(民泊新法)施行がTATERU bnb事業への追い風となる公算が高いとして、十分に許容可能な水準であるとしている。
■パーク24 <4666> 2,984円 +46 円 (+1.6%) 本日終値
パーク24<4666>が4日続伸。16日の取引終了後に発表した3月度のグループ月次速報で、タイムズ駐車場売上高が前年同月比6.5%増となり、前年比プラスを維持したことが好感されている。また、カーシェアリングサービス「タイムズ カー プラス」の車両数は2万985台、会員数は96万5924人と好調に推移しており、これも好材料視された。
■スター精密 <7718> 1,877円 -71 円 (-3.6%) 本日終値
スター精密<7718>が4日続落で年初来安値。岩井コスモ証券は16日、同社株の投資判断を「A」から「B+」へ引き下げた。目標株価は2970円から2250円へ見直した。同証券では、中長期の成長シナリオは不変だが(1)米国の関税引き下げなどが業績に与える影響が不透明(2)工作機械でのLMガイドの不足について今後の経過を確認する必要がある――などの点を指摘。株価は1月高値から2割強下落しているが「高値を更新するような力強さを取り戻すにはもう少し時間が必要」とみている。18年12月期は決算期変更などで分かりづらいが、収益は堅調を堅持している。もっとも、増益率は低下している点などを警戒している。
株探ニュース