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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

サイゼリヤ <日足> 「株探」多機能チャートより

■サイゼリヤ <7581>  2,682円 (-378円、-12.4%)

 東証1部の下落率トップ。サイゼリヤ <7581> が続急落し年初来安値を更新。11日の取引終了後、18年8月期の連結業績予想について、営業利益を125億円から96億円(前期比14.4%減)へ、純利益を84億円から62億円(同17.3%減)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は従来予想の1560億円に対して1565億円(同5.5%増)とほぼ計画通りで進捗しているものの、足もとで円安や悪天候などによる食材価格の高騰や生産性の悪化による労務費の増加、見積り価格の乖離によるガス代の増加などがあり、利益が計画を下回る見通しという。なお、同時に発表した第2四半期累計(17年9月~18年2月)決算は、売上高748億2200万円(前年同期比6.1%増)、営業利益37億2000万円(同19.8%減)、純利益22億7500万円(同27.8%減)だった。

■プレナス <9945>  1,905円 (-211円、-10.0%)

 東証1部の下落率3位。プレナス <9945> が続急落。11日大引け後(15:00)に決算を発表。「今期経常は22%減益へ」が嫌気された。18年2月期の連結経常利益は前の期比31.0%減の52.6億円に落ち込み、19年2月期も前期比22.1%減の41億円に減る見通しとなった。

■吉野家HD <9861>  2,014円 (-150円、-6.9%)

 東証1部の下落率6位。吉野家ホールディングス <9861> が大幅に3日続落。同社が11日取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想では、売上高が2110億円(前期比6.3%増)、営業利益は41億円(同2.0%増)、最終利益は17億円(同14.0%増)を見込んでいる。主力の牛丼が顧客ニーズを捉えているほか、季節商品の投入で客足を増やし増収増益基調を継続する見通し。ただ、利益面では市場コンセンサスに届かず売りを誘発した。同社株は3月中旬以降、陽線の連続で急勾配の上昇トレンドを形成していたこともあって、利食い急ぎの動きが顕在化した。なお、18年2月期連結決算は売上高1985億300万円(前の期比5.2%増)、営業利益40億1900万円(同2.2倍)、最終利益14億9100万円(同19.5%増)だった。

■イズミ <8273>  6,840円 (-470円、-6.4%)

 東証1部の下落率8位。イズミ <8273> が3日続落し新安値。11日の取引終了後に19年2月期の業績は連結営業利益が前期比4%減の371億円の見通しと発表した。この予想に対して、市場からは「ネガティブ」との見方が出ている。減益は一過性の費用の増加によるもので、アナリストからは結局、今期営業利益は前期比7%増の410億円前後へ増額修正されるとの見方も出ている。しかし、12日の株価は売りが膨らみ、3月26日につけた6580円の安値を一時割り込んだ。

■イオンファン <4343>  5,850円 (-360円、-5.8%)

 イオンファンタジー <4343> が8日ぶりに大幅反落。11日の取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想は、売上高777億円(前期比7.7%増)、営業利益66億円(同10.5%増)、純利益33億円(同10.5%増)と2ケタ営業増益を見込むものの、株価は決算期待から3月下旬以降上昇しており、目先の材料出尽くし感から利益確定売りが出たようだ。今期は、好調が続く国内事業で遊戯機械の品揃えをさらに拡充し、確実に増益を図るとともに、インドアプレイグラウンドなどの新業態の開発や、新事業のネットクレーンゲーム事業の確立を狙う見通し。また、中国およびASEAN地域で100店舗以上の積極出店を計画し、海外事業のさらなる成長を図る方針だ。なお、18年2月期決算は、売上高721億7400万円(前の期比10.9%増)、営業利益59億7000万円(同58.4%増)、純利益29億8600万円(同75.9%増)だった。同時に21年2月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、売上高888億円、営業利益80億円を目指す。今後3年間で国内30店舗、海外410店舗を出店するほか、他社に真似できない商品の拡大やブランディングの推進、アジアシフトの加速などで成長を図るとしている。

■ローソン <2651>  6,740円 (-350円、-4.9%)

 ローソン <2651> とユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> の株価が明暗を分けた。ローソンは朝方ウリ気配で始まり急落。これは同社が11日取引終了後に発表した19年2月期の連結業績予想で営業総収入は7320億円(前期比11.4%増)と2ケタ増収を確保するものの、営業利益は600億円(同8.8%減)、最終利益は280億円(同4.4%増)と減益を見込んでいることで、これが大きく嫌気された。人手不足に対応するための省力化投資負担が利益の足かせとなる見通し。3月9日につけた年初来安値6650円を一気に下回り、14年4月以来およそ4年ぶりの安値圏に沈んだ。一方、ユニーファミマが同日の後場取引時間中に発表した19年2月期の連結業績予想は営業収益が1兆2702億円(前期比0.4%減)と微減を見込む一方、営業利益は685億円(同2.4倍)、最終利益は400億円(同18.8%増)予想と好調だ。こちらは「サークルK」や「サンクス」のファミリーマートへの一本化が進捗し統合効果が利益面に反映される見通し。11日は地合い悪もあって売りに押されたが、12日は改めて買い直された。

※12日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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