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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):富士フイルム、H2Oリテイ、ユーグレナ

富士フイルム <日足> 「株探」多機能チャートより
■富士フイルム <4901>  4,310円  +65 円 (+1.5%)  本日終値
 富士フイルムホールディングス<4901>は堅調。SMBC日興証券が2日付けで投資評価を「2」から「1」へ、目標株価は4800円から5000円へと引き上げたことが好感された。米ゼロックス買収の成否が不透明であることが嫌気され、株価が下落しているが、同証券では、成否に関わらず行う構造改革を評価した。また、潤沢な手元キャッシュの株主還元強化も含めた活用が実施されればカタリストになると見込んでいる。

■H2Oリテイ <8242>  1,936円  +19 円 (+1.0%)  本日終値
 エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>は3日ぶりに反発。2日の取引終了後に発表した3月度の売上速報で、全社合計売上高が前年同月比5.1%増と16カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。気温の上昇とともに、婦人ファッションでスプリングコートやジャケットなど春物のアウターの売れ行きが順調だったほか、寒暖の差が激しかったため、体感温度の調節がしやすいスカーフや帽子などの服飾品も好調に推移した。また、インバウンドは一般品、消耗品ともに好調を継続したうえ、花見シーズンの前倒しによる来店増の影響もあり6割増と高伸した。なお、既存店売上高は同7.0%増だった。

■ユーグレナ <2931>  1,013円  +6 円 (+0.6%)  本日終値
 ユーグレナ<2931>は反発。2日の取引終了後、50種類以上の硫黄化合物を測定解析する受託サービス「サルファーインデックス」を開始したことが好感された。新サービスは、筑波大学の大津厳生准教授が開発した硫黄化合物を網羅的に測定することができる技術を活用。酸化度(鮮度)や抗酸化能(微生物の働き)、においなどの成分に関する解析を行うことで、さまざまな企業・研究機関が必要とする食品の品質管理や土壌分析への貢献を目指す。

■アイロムグループ <2372>  3,050円  +15 円 (+0.5%)  本日終値
 アイロムグループ<2372>は後場プラス圏に浮上。午後1時ごろ、100%子会社IDファーマが、中国の盛世栄恩生物科技(SRB)と、IDファーマが所有するセンダイウイルスベクターを用いたiPS細胞作製技術を活用し、美容を目的とする商品の開発、製造、販売を行う商用利用を許諾する契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の契約は、IDファーマはSRBに対して、センダイウイルスベクターを用いたiPS細胞作製技術を活用しiPS細胞を作製することや、それにより得られたiPS細胞を活用して美容を目的とする商品を開発、製造、販売する商用利用について、中国を対象とする非独占的な権利を許諾するというもの。これによりIDファーマはSRBから契約一時金と、商品上市後はロイヤルティーを受け取るという。

■象印マホービン <7965>  1,317円  -153 円 (-10.4%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 象印マホービン<7965>は大幅安で3日続落。2日の取引終了後に発表した第1四半期(17年11月21日~18年2月20日)連結決算が、売上高280億4400万円(前年同期比0.4%増)、営業利益41億2700万円(同11.7%減)、純利益26億6100万円(同16.5%減)と2ケタ営業減益となったことが嫌気された。国内マイコン炊飯ジャーはほぼ前年並みを確保したものの、その他炊飯ジャーは訪日外国人による需要の減速で販売先の在庫調整の動きなどが響き減少した。一方、海外では中国や北米での売り上げが増加したことに加え、アジア地域の通貨が円安で推移したことで海外売上高の円換算額増加が影響し増収に貢献したが、国内の炊飯ジャーを中心とする利益率低下から、利益は大幅に減少した。なお、18年11月期通期業績予想は、売上高883億円(前期比3.4%増)、営業利益86億円(同9.9%増)、純利益59億円(同10.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■ルネサス <6723>  987円  -106 円 (-9.7%)  本日終値  東証1部 下落率3位
 ルネサスエレクトロニクス<6723>は後場一段安。この日正午過ぎのNHKニュースで、「産業革新機構は、経営の再建を支援してきた半導体メーカー、ルネサスエレクトロニクスの株式の一部を売却する方針を固めた」と報じられれており、これが売り材料視された。報道によると、産業革新機構の保有割合は45.6%だが、およそ12%分を近く市場を通じて売却する方針を固めたという。ルネサスの業績が改善しているためとしているが、需給悪化が懸念された。

■東京エレクトロン <8035>  19,900円  -265 円 (-1.3%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、SCREENホールディングス<7735>など半導体製造装置メーカーやSUMCO<3436>など半導体材料を手掛ける銘柄が安い。前日の米国株市場ではネット関連や半導体関連などのハイテク株の下げが全体相場の急落を助長しており、特にインテルは6%を超える下落となった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3.9%安と急落しており、これを受けて東京市場でも半導体関連株への売り圧力が際立っている。足もと為替相場が円高傾向にあることもネガティブ材料となっている。

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