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【注目】前週末30日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

ハーモニック <日足> 「株探」多機能チャートより
■ハーモニック <6324>  6,110円 (+240円、+4.1%)

 ハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [JQ]が続伸。30日付の日刊工業新聞で「減速機とモーターを組み合わせた複合部品『アクチュエーター』の品ぞろえを拡充する」と報じられており、業績への貢献を期待した買いが入った。記事によると、5月までに遊星歯車と波動歯車の2種類の減速機にそれぞれブラシレスDCモーターを組み合わせた商品16機種を投入するという。各部品を専用設計することなどで高性能や薄型化を実現し、部品の小型・軽量化が求められるアシストスーツや無人搬送車(AGV)向けに提案。18年にシリーズで1000台の販売を目指すという。

■ミロク情報 <9928>  3,180円 (+120円、+3.9%)

 ミロク情報サービス <9928> が続伸。同社は30日、小規模事業者向けに収支を“見える化”するクラウドサービス「MJSお金の管理」の提供を開始すると発表した。「MJSお金の管理」は、複数の金融機関口座の入出金データやクレジットカードの利用明細などの取引情報データを自動収集し、従来の紙の通帳ではなく、お金の流れをパソコンやスマートフォンで簡単に記録・把握することができるスマート通帳型のサービス。初年度の販売目標は1万2000本としている。

■イオンファン <4343>  5,310円 (+200円、+3.9%)

 イオンファンタジー <4343> が大幅続伸。29日の取引終了後、神奈川県海老名市に、初の温浴施設「OYUGIWA(おゆぎわ)海老名」を4月6日にオープンさせると発表しており、新業態による業績への貢献を期待した買いが入った。「OYUGIWA海老名」は、温浴とともに多様な憩いの空間が楽しめる施設で、アクティブな大人の女性たちや、家族でのんびり過ごしたい人へ「寛ぎ」と「癒し」の時間を提供するという。

■クレオ <9698>  1,045円 (+39円、+3.9%)

 クレオ <9698> [JQ]が大幅高。法人向けシステム開発受託とERP販売を手掛けているが、好調な需要を取り込み18年3月期は営業利益段階で前期比35%増の4億円を見込むが増額含みだ。人工知能(AI)搭載の業務自動化支援システムを材料視する動きで、RPA関連株の一角として注目度が高い。

■フロンテオ <2158>  877円 (+31円、+3.7%)

 FRONTEO <2158> [東証M]、シグマクシス <6088> [東証M]、メタップス <6172> [東証M]、ホットリンク <3680> [東証M]、サイジニア <6031> [東証M]など人工知能(AI)関連株が一斉高に買われた。東証マザーズ市場の直近IPO銘柄でホワイトカラーの自動化技術を手掛けるRPAホールディングス <6572> [東証M]が公開価格の4倍で初値をつけるなど爆発的な人気となったほか、4月20日には同じくマザーズ市場にAIベンチャーとして下馬評の高いHEROZ <4382> も上場する予定にあり、一連のAI関連に位置づけられる銘柄群が強く刺激されている。

■熊谷組 <1861>  3,420円 (+105円、+3.2%)

 熊谷組 <1861> が反発。29日の取引終了後に発表した新たな中期経営計画で、21年3月期に売上高4600億円(18年3月期予想3593億円)、営業利益330億円(同210億円)を目指すとしており、成長期待の買いが入った。23年3月期に売上高5000億円、営業利益500億円の実現に向けて、建設工事請負事業の維持・拡大や新たな事業の創出、他社との戦略的連携などを図る方針。また、国内・海外アライアンスや国内不動産事業、再生可能エネルギー事業、PFI事業などに3年間で600億円を投資する計画だ。

■鳥貴族 <3193>  3,110円 (+95円、+3.2%)

 鳥貴族 <3193> が続伸。エース証券が29日付で投資判断を「中立」から「強気」としており、これが好材料視されたようだ。同証券では、第2四半期までの進捗を踏まえて18年7月期の営業利益予想を24億円から21億7000万円へ修正したが、既存店の伸長と新規出店による業績の拡大基調が続くと予想。業績予想の修正に伴い、目標株価は3750円から3390円に下げたが、現在の株価が目標株価を大きく下回るため、「中立」から「強気」に引き上げたとしている。

■LIFULL <2120>  959円 (+28円、+3.0%)

 LIFULL <2120> が続伸。同社は29日の取引終了後、ブロックチェーン技術を活用した不動産投資のプラットフォームを運営するシンガポールの「BitOfProperty」社へ出資すると発表したことが好感された。BitOfProperty社はブロックチェーン技術を活用した不動産小口投資のプラットフォームを構築している。LIFULLは、今回の出資によりブロックチェーン技術を活用した不動産投資に関する知見を蓄積するとともに、両社のノウハウを融合することで、国内およびグローバルな不動産取引のプラットフォーム構築を目指す。

■ブライトパス <4594>  805円 (+18円、+2.3%)

 ブライトパス・バイオ <4594> [東証M]が3日続伸。同社は患者の免疫機能を利用するテーラーメードのがん治療薬の開発を手掛けている。29日取引終了後、理化学研究所と共同研究契約を締結し、理研統合生命医科学研究センターが進めるiPS細胞由来NKT細胞療法の技術開発と臨床応用に向けたプロジェクトに参画することを発表、これを材料視する買いを呼び込んでいる。同プロジェクトでは19年度中をめどに頭頚部がんを対象とする医師主導治験を開始する計画で、その際には改めてマーケットでも注目されそうだ。

■UKCHD <3156>  2,214円 (+41円、+1.9%)

 UKCホールディングス <3156> が続伸。29日の取引終了後、LSIの設計・検証・評価請負事業を展開するLSIテクノ(横浜市西区)の全株式を取得し、100%子会社化すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の子会社化は、LSIテクノの事業を取り込むことによる事業の高付加価値化に加えて、LSIテクノの優秀な設計エンジニアの活用による技術部門の強化とシステムソリューション事業の高度化と拡大を図るのが狙い。株式譲渡日は5月1日としており、19年3月期以降の業績への貢献を見込んでいる。

■THK <6481>  4,400円 (+75円、+1.7%)

 THK <6481> が続伸。東海東京調査センターが29日付で投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」へ引き上げ、目標株価を5220円に設定したことが好材料視されたようだ。同センターでは半導体製造装置や産業用ロボット向けなどの受注は高水準が続いていることや、18年12月期業績について会社計画を上回る営業利益470億円(会社予想450億円)を見込んでいること、販売単価の引き上げなどを評価している。

■富士フイルム <4901>  4,245円 (+49円、+1.2%)

 富士フイルムホールディングス <4901> が続伸。同社は29日取引終了後、JXTGホールディングス <5020> から再生医療関連企業2社を買収することを発表、これが株価を刺激した。同社はM&A戦略を駆使して再生医療分野などをはじめとするヘルスケア事業への注力を標榜しており、今回の買収もその一環とみられる。買収額は日本円にして約850億円。

■日本ゼオン <4205>  1,538円 (+16円、+1.1%)

 日本ゼオン <4205> が続伸。岩井コスモ証券は29日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を1680円から1730円に引き上げた。業績堅調な出遅れ株として引き続き注目している。同社の18年3月期の連結営業利益は前期比27%増の390億円の見込み。今期利益は期初予想に比べ大幅に増額されているが、これは上期のゴム市況の上昇や光学フィルムの販売急増などが寄与した。同証券では、19年3月期も特殊ゴムやタイヤ用ゴム、液晶ディスプレー(LCD)・有機EL用光学フィルムの伸長により業績拡大が続くと予想。19年3月期の同利益は今期推定比13%増の440億円を見込んでいる。

※30日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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