【特集】「ICタグ」は小売りビジネスの効率化で需要急拡大<注目テーマ>
ユニファミマ <日足> 「株探」多機能チャートより
1 円高メリット
2 人工知能
3 商社
4 ICタグ
5 全固体電池
6 仮想通貨
7 サイバーセキュリティ
8 量子コンピューター
9 メガバンク
10 カジノ関連
みんなの株式と株探が集計する「人気テーマランキング」で、「ICタグ」関連が4位となっている。
ICタグは、電波(電磁波)を受けて働く小型の電子装置の一つで、一般には無線通信で読み書きするRFID(Radio frequency identification)も含めて“電子タグ”と広い意味で理解されている。
今後、小売業はもとより、工場現場での生産管理などを中心として省力化、自動化推進のキーパーツとしてICタグの需要が飛躍的に高まりそうだ。ICタグは、電波を用いて内蔵したメモリーのデータを非接触で読み書きする情報媒体のこと。既に広く利用されているバーコードは、1枚ずつタグを読み取る作業が必要なのに比べ、ICタグは電波により複数一括で読み取れる点が大きな特長だ。
経済産業省は2日、コンビニエンスストアでの電子タグ活用に向けて実証実験を行うと発表した。特定店舗で取り扱う一部商品に電子タグを付け、入出荷時に読み取り、情報をサプライチェーンで共有するシステムの実験を行う。実証実験は14日から23日の期間に、ユニー・ファミリーマートホールディングス<8028>傘下のファミリーマート経済産業省店、ローソン<2651>丸の内パークビル店、ミニストップ<9946>神田錦町3丁目店で実施する。
このほかに、「ユニクロ」や「GU」を展開するファーストリテイリング<9983>は、国内外およそ3000の全店舗で、1年以内に全ての商品にICタグを取りつける方針を明らかにしている。来店客が自分で会計することで、レジでの待ち時間が短縮されるほか、会計作業に必要な人手を接客に回すことでサービスの質の向上を目指すという。
ICタグ製造関連の個別企業では、大日本印刷<7912>に注目。同社は、低価格なUHF(極超短波)帯ICタグ(RFID)の開発に着手し、2020年までに現在1個当たり約10円程度の単価を5円以下にし、25年にはさらに同1円の実現を目指すとしている。
また、トッパン・フォームズ<7862>はICタグなどIoT関連製品の生産体制増強のため、100億円を投じて静岡県袋井市に新工場を建設すると発表している。サトーホールディングス<6287>は、RFID関連製品・ソリューションを手掛けている。関連製品としては、ICタグに高速で情報登録しながら印字するRFIDプリンタや貼付機、ハンディターミナルなどがある。
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)