【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ABホテル、象印、オハラ
オハラ <日足> 「株探」多機能チャートより
ABホテル<6565>がストップ高。「ABホテル」のブランドで愛知県を中心にホテルチェーンを展開している。25日に東証ジャスダックと名証2部に新規上場した直近IPO銘柄で親会社はスポーツクラブ運営事業などを手掛ける東祥<8920>。初値は公開価格(1500円)の約2.0倍となる3060円だった。インバウンド需要による業績拡大期待も強く、上場2日目となるこの日も買い人気を集めた。
■象印マホービン <7965> 1,209円 +154 円 (+14.6%) 本日終値
象印マホービン <7965> [東証2] が急反騰。25日、18年11月期の年間配当は創業100周年記念配当を実施し、前期比8円増の30円に増配すると発表。前日終値ベースの配当利回りは2.84%に上昇しており、これを好感する買いが向かったようだ。併せて発表した17年11月期の連結経常利益は前の期比28.2%減の84.9億円で着地した。中国販売は好調だったものの、国内売上が低迷したうえ、炊飯ジャーやステンレスマホービンの利益率が低下したことも響き、大幅減益となった。18年11月期は前期比3.6%増の88億円に伸びる見通しとした。
■シミックHD <2309> 2,036円 +172 円 (+9.2%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
25日、シミックホールディングス <2309> が発行済み株式数(自社株を除く)の2.94%にあたる55万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月26日から18年7月20日まで。
■ラクオリア創薬 <4579> 1,691円 +134 円 (+8.6%) 本日終値
25日、ラクオリア創薬 <4579> [JQG]が17年12月期の連結経常損益を従来予想の7億7700万円の赤字→3億3300万円の赤字に上方修正し、赤字幅が縮小する見通しとなったことが買い材料視された。選択的ナトリウムチャネル遮断薬のライセンス契約を結んだマルホ社から契約一時金を受領したほか、他の案件でマイルストーン収入やロイヤリティ収入が想定より伸びたことが寄与。臨床試験の遅延や経費削減の進展で採算が改善することも上振れに大きく貢献する。
■KHネオケム <4189> 2,901円 +148 円 (+5.4%) 本日終値
KHネオケム <4189> が大幅続伸。25日、機能性材料事業の主力製品である冷凍機油原料の生産能力を増強するため、新規製造設備を建設すると発表しており、将来的な業績拡大に期待する買いが向かった。冷凍機油はエアコンの内部で冷媒を循環させるために使用する潤滑油。中国をはじめとする新興国でエアコン市場が拡大しているほか、国際的な環境規制の強化で環境配慮型冷凍機油の需要伸長が予想されるなど、冷凍機油の需要は拡大基調にある。新規製造設備の総投資額は約75億円、生産開始は20年1月を予定している。
■オハラ <5218> 3,535円 +130 円 (+3.8%) 本日終値
オハラ<5218>の上値追いが続いている。中国や欧州など海外で国を挙げて電気自動車(EV)普及に傾注姿勢をみせるなか、国内でも大手自動車メーカーをはじめEV開発にこれまで以上に注力する動きが顕在化している。基幹部品であるリチウムイオン電池は電解液が使われているが、同社はガラスセラミック素材を利用した添加剤を開発し旺盛な需要を捉えている。また、きょう午後にはJAXAが23日に打ち上げた超低高度衛星技術試験機「つばめ」に同社の極低膨張ガラスセラミックス「クリアセラム-Z」が採用されたことを発表しており、これも株価の刺激材料となった。
■高島屋 <8233> 1,188円 +43 円 (+3.8%) 本日終値
高島屋<8233>が年初来高値を更新。25日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高6788億9400万円(前年同期比3.1%増)、営業利益217億1000万円(同5.6%増)、純利益144億7700万円(同9.5%増)と増収増益で着地したことが好感された。個人消費が底堅さを増したことやインバウンド需要の堅調継続で、百貨店事業では高額品が引き続き好調に推移し、ボリュームソーンの衣料品や雑貨なども復調に向かい始めた。これにより同事業の売上高は5967億円(同4.3%増)となったほか、営業利益は80億7500万円(同15.4%増)となり増益を牽引した。なお、18年2月期通期業績予想は、売上高9510億円(前期比3.0%増)、営業利益360億円(同5.9%増)、純利益230億円(同10.2%増)の従来見通しを据え置いている。
■グンゼ <3002> 6,460円 +160 円 (+2.5%) 本日終値
グンゼ<3002>は連日の年初来高値を更新。この日の午前中に、来年1月21日出荷分からナイロンフィルムを約5%値上げすると発表しており、採算改善への期待から買いが入ったようだ。原油価格の上昇と為替の円安影響で国産ナフサ価格が上昇するとともにナイロン系、ポリエステル系の原料価格が高騰しており、樹脂原料メーカーから原料値上げの申し入れを受けていることが値上げの要因。また、物流費や燃料費、副資材なども上昇していることから、今回の値上げに踏み切ったとしている。
■WDBホールディングス <2475> 3,790円 +85 円 (+2.3%) 本日終値
技術者派遣を展開するWDBホールディングス <2475> が4日続伸し、上場来高値を更新した。26日、厚生労働省が11月の有効求人倍率を発表。季節調整後の値は前月を0.01ポイント上回る1.56倍と2ヵ月連続で上昇した。これを受け、人材サービス関連株の一角に業績拡大を期待する買いが改めて向かっている。同社のほか、人材派遣や請負を手掛けるnms <2162> [JQ]、MS-Japan <6539> 、ウィルグループ <6089> 、クックビズ <6558> [東証M]、求人サイトを運営するキャリアデザインセンター <2410> なども買い先行の展開となった。
■長谷川香料 <4958> 2,357円 +35 円 (+1.5%) 本日終値
長谷川香料<4958>が続伸。25日の取引終了後、台湾に香料の輸入販売と卸売などを手掛ける現地法人を設立したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社ではこれまで台湾では現地販売店のルートを活用し、営業活動や市場開拓を行ってきたが、今後も安定的な香料需要が見込めることから、営業活動の強化による売り上げ拡大を目的に、現地法人を設立するという。なお、営業開始は18年3月からで、18年9月期業績への影響は軽微としている。
株探ニュース