【市況】明日の株式相場見通し＝利益確定売り先行で軟調、決算発表に一巡感も

　あす（９日）の東京株式市場は、４～９月期の決算発表に一巡感が出はじめていることもあり、手掛かり材料難から買いの勢いがやや後退し、利益確定売りが先行する展開となりそうだ。日経平均株価は軟調な推移を予想する。

　市場関係者からは「きょう、日経平均株価は５日ぶりに小幅反落となった。ところが東証株価指数（ＴＯＰＩＸ）は続伸し、前日比４．３１ポイント高の１８１７．６０と、１９９１年１１月以来、２６年ぶりの高値水準となった。東証１部の３３業種でも、値上がりが１９業種、値下がりが１４業種と全体相場の頑強さが際立っている。短期間に急ピッチな上昇をみせている割に、循環物色によって底上げが良好に機能しているようだ」との見方が出ていた。

　８日の東京株式市場は、売り優勢で始まった後、日経平均株価は下落幅を縮小したものの、マイナス圏からは浮上せず小幅反落となった。ただ、買い意欲の頑強さが目立つ地合いとなった。日経平均株価は前日比２３円７８銭安の２万２９１３円８２銭と５日ぶりに小幅反落。

　日程面では、安倍首相がＡＰＥＣ首脳会議などに向けて出発（１５日帰国予定）、１０月の景気ウォッチャー調査、９月の機械受注、９月の国際収支に注目。海外では、ＥＵ・英国の離脱交渉（１０日まで）、中国１０月の消費者物価・生産者物価が焦点となる。（冨田康夫）

出所：みんなの株式（minkabu PRESS）