【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):DTS、旭ダイヤ、長瀬産
DTS <日足> 「株探」多機能チャートより
2日、東証が泉州電業 <9824> [東証2]を9日付で市場1部に指定替えすると発表したことが買い材料。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。
■DTS <9682> 4,120円 +640 円 (+18.4%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
情報サービス大手のDTS <9682> が続急騰。株価は2000年11月以来、約17年ぶりに4000円台を突破した。2日に発表した18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比6.5%増の38.4億円に伸びて着地したことが買い材料視されたようだ。卸売業や小売業などで新規顧客の獲得や既存案件が拡大したほか、グループ会社のプロダクトビジネスが好調だったことが寄与。不採算案件による一時的な原価上昇や販管費の増加を増収効果で吸収し、増益を確保した。
■山田コンサル <4792> 2,640円 +338 円 (+14.7%) 本日終値
2日に決算を発表。「上期経常が54%増益で着地・7-9月期も51%増益」が好感された。山田コンサルティンググループ <4792> [JQ] が11月2日大引け後(15:00)に決算を発表。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比53.9%増の12.6億円に拡大したが、通期計画の29.1億円に対する進捗率は43.5%となり、5年平均の41.3%とほぼ同水準だった。
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■旭ダイヤモンド工業 <6140> 1,247円 +152 円 (+13.9%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
旭ダイヤモンド工業<6140>は大幅続伸し年初来高値を更新。同社は2日取引終了後、18年3月期通期の連結業績予想の上方修正を発表した。売上高を436億円から445億円(前期比5.9%増)へ、営業利益を29億円から36億7000万円(同38.8%増)へ、最終利益を22億6000万円から27億円(同8.6%増)へそれぞれ増額した。同社では、各業界向け工具とも順調に推移しており、通期業績も予想を上回る見込みとしている。あわせて発表した第2四半期累計の連結決算は、売上高219億2600万円(前年同期比変わらず)、営業利益18億200万円(同20.1%増)、最終利益14億8900万円(同39.7%増)だった。
■JCU <4975> 5,790円 +700 円 (+13.8%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
JCU<4975>が大幅高で、新値追いとなっている。同社は2日取引終了後に、18年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来の62億円から66億5000万円(前期比20.9%増)に上方修正した。売上高予想も220億円から225億円(同8.4%増)に増額修正。足もとで、プリント配線板用めっき薬品や自動車部品用めっき薬品の販売が堅調に推移していることなどを踏まえ、通期業績予想を見直した。
■長瀬産業 <8012> 2,171円 +254 円 (+13.3%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
2日、長瀬産業 <8012> が18年3月期の連結経常利益を従来予想の209億円→255億円に22.0%上方修正。増益率が27.7%増→55.9%増に拡大し、10期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。自動車、電子業界向けに塗料材料やウレタン原料、合成樹脂の販売が伸びることが寄与。円安による採算改善や為替差益の増加なども利益を押し上げる。なお、想定為替レートは1ドル=108円から111円に見直した。同時に発表した17年4-9月期の同利益は前年同期比84.5%増の138億円に拡大して着地した。
■メック <4971> 2,122円 +243 円 (+12.9%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
メック<4971>は大幅高で7日続伸し、年初来高値を更新した。同社は2日の取引終了後、17年12月期の連結業績予想について、売上高を90億円から92億円へ、営業利益を14億円から19億円へ、純利益を11億円から14億円へ上方修正した。ディスプレー向け薬品やクルマ向け薬品が好調に推移したことに加えて、為替が想定よりも円安に進捗したことで上期業績が計画を上回って着地しており、これに今後の見通しを踏まえて修正したという。なお、決算期変更に伴い前期との比較はない。また、業績予想の修正に伴い、従来10円を予定していた期末配当を12円に引き上げるとあわせて発表した。年間配当は22円となり、前期実績の20円に対しては2円の増配となる予定だ。なお、同時に発表した第2四半期累計(4~9月)決算は、売上高52億3900万円(前年同期比15.9%増)、営業利益13億1500万円(同28.8%増)、純利益10億2800万円(同26.5%増)だった。
■ゼリア新薬工業 <4559> 2,195円 +223 円 (+11.3%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
2日に決算を発表。「7-9月期(2Q)経常は50%増益」が好感された。ゼリア新薬工業 <4559> が11月2日大引け後(16:00)に決算を発表。18年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比17.8%減の25.3億円に減り、通期計画の50億円に対する進捗率は5年平均の58.2%を下回る50.7%にとどまった。
⇒⇒ゼリア新薬工業の詳しい業績推移表を見る
■あらた <2733> 5,570円 +560 円 (+11.2%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
あらた <2733> が続急騰し、上場来高値を更新した。2日に発表した18年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比23.9%増の48.4億円に伸び、従来予想の40億円を上回って着地したことが買い材料視された。主力のドラッグストア向けを中心に化粧品や衣料用洗剤などの卸販売が伸びた。利益率の改善や物流費低減、間接部門の集約化によるコスト削減を進めたことも大幅増益に貢献した。業績好調に伴い、通期の同利益を従来予想の83億円→90億円に8.4%上方修正。増益率が5.8%増→14.8%増に拡大し、従来の14期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。
■ASB機械 <6284> 5,560円 +550 円 (+11.0%) 本日終値
2日、日精エー・エス・ビー機械 <6284> が17年9月期の連結経常利益を従来予想の50億円→69.5億円に39.1%上方修正。増益率が21.3%増→68.7%増に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。主力のペットボトル用成形機などの販売が伸び、売上が計画を上回ったことが寄与。円安による為替差益の発生なども利益を押し上げた。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の40円→60円(前の期は40円)に増額修正したことも支援材料となった。
株探ニュース